coldrain presents BLARE DOWN BARRIERS 2011
2/20 Sun @ 名古屋・今池 Bottom Line

渦巻く熱気。全ての音楽好きの強力な思いが壁を壊す!!

 coldrainがジャンル、世代の壁を打破すべく開催するイベント第2回!諸事情により途中参戦となり駆けつけた私を待っていたのは、まだイベント中盤にして湯気の漂うような熱気充満の会場。聞けばまさかのONE OK ROCKがトップを飾り、最初からもの凄い盛り上がりだったとか……悔しい!! そして程なくEGG BRAINのライブが始まった。Dr.内田が全身をぶつけるようにドラムを叩き、Ba.田畑も激しく動きながら演奏。Vo./Gt.ジョーイも体全体で表現。なんとも気持ちいい美メロとハモリと底力あるパフォーマンスでオーディエンスをグイグイ惹き付ける。そして正に壁を打ち破る重鎮OUTRAGEが登場!ビートが心臓を直撃し、その貫禄、迫力、存在感に圧倒される。曲を知らないとか世代が、とか関係なく問答無用に会場全体を飲み込み、巻き込んでいく。大トリはcoldrain!荘厳なSEの中登場、一瞬の後、強大なエネルギーが迸り出る!勢いと躍動感。美しさ、気高さ。この日の全出演バンドが出し切ったものを受け止めた彼らは最早無敵!1人1人が最強のプレイとパフォーマンスを魅せ、それが交わり合って増幅されたパワーが溢れ、会場を満たす。「冷たい雨」と愛ある直訳で称される彼らだが、この日のライブは史上最大の暴風雨。長丁場の疲れも見せずキラキラの笑顔でその嵐を楽しむオーディエンス。SOLD OUT、満員、という結果以上に、終演後、全ての力を使い果たしつつも満足げな彼らの表情がこのイベントの大成功を物語っていた。ずっと継続していって欲しいイベント!! (佐々)

出演:coldrain / OUTRAGE / ONE OK ROCK / lynch. / Fear,and Loathing in Las Vegas / EGG BRAIN / HEY-SMITH / RUNNERS-Hi

(Photo: ほんま ゆり)




黒夢 FUCK THE FAKE STAR
2/26 Sat @ 代々木第一体育館

真っ白な心を映し出した奇跡の復活ライヴ

 完全復活を遂げた黒夢の幕開けはこのライヴで確信的なものとなった。超満員となった代々木体育館。周りを見渡すと圧倒的に男子率が高い。緊張感漂い、静寂が会場を包む中、幕が落ち、モクモクと立ちこめるスモークが晴れてくるとそこには真っ白なステージと真っ白な衣装に身を包んだ清春と人時がいた。まさかの真っ白。心機一転、ここからまた始まる歴史にはまだなんの色も付いていないとでもいうような、彼らの心の中がこの白で表されているようだった。そして、一曲目“BEAMS”。彼らの名を全国に広げるきっかけとなったこの曲でのスタート。カセットテープのCMにこの曲に合わせて本人達も出てたなー、なんて懐かしみながら“Spray”、“Gossip”と進んでいく中、清春が人時の方へと駆け寄っていくシーンにグッとくる。ああ、本当に復活したんだと心を撫で下ろす瞬間を何度も目撃できてそれだけでもこのライヴに来た価値があった気がした。と勝手に緊張と安堵を繰り返しているこちらをよそに、途中MCで「ぬけぬけと復活しちゃってすみません」と清春が話すともう笑わずにはいられない。完全に心が軽くなった瞬間だ。このライヴ、約3時間半で33曲という驚異の大容量だったのだが、当時のラストアルバムで一般的にも知られている曲が詰まった『CORKSCREW』の曲は後半にぎゅっと固まっていて、さらに“少年”、“MARIA”はアンコールで披露するという、盛り上がりを絶やさない3時間半。ここからまた黒夢の歴史が始まった。これからが楽しみだ。 (松木)

出演:黒夢




コニチワ!New POLYSICS!!! 〜マッハAX ギュンギュンギュン!!!〜
3/4 Fri @ SHIBUYA-AX

POLYSICS、さらにパワーアップ、白熱のライブ!

 POLYSICSのライブ、本当に楽しみにしていた。年甲斐もなく、ワクワクしながら会場へ。会場に入ると、開演までのBGMが、まさにいい感じでニューウェーブ、ディスコ。いやー、まさか“ユー・スピン・ミー・アンド・ラウンド”をここで聴くとは思わなかった(笑)。ピート・バーンズ!って感じで。もういいライブになるだろうな、って予感がひしひししていた。暗転、そして“Heavy POLYSICK”が鳴り響き、三人がステージに現れた。ハヤシくんの後方にはもちろんギター・アンプ、そしてその隣には謎のシンセ、モジュールらしきものが見える。“How are you?”から熱狂のライブが始まった。3/9に発売になった『Oh!No!It's Heavy Polysick!!!』から“Bleeping Headgehog”、そして“XTC”!本当に、パンキッシュで、スケールもデカく、ラウドなライブを繰り広げているが、いや、これ、なかなかどうして、本当に難しいことをサラッとやってのけている。もはや、同期のシンセサイザーまでグルーヴさせ(これはなかなか並大抵のことでは出来ないのだ)、三人の意識がガッチリと固まっていることを示唆している。担当パートすら、今のPOLYSICSには縛りがない。解放されているのだ。MCで、アルバムのテーマを「自由」と言い切っただけはある。フミさんが突如登場するドラムセットを叩いたり(これがまた異常に上手い)、ハヤシくんもギターを持たず、腕に装着したキーボードを弾いたり。本当に刺激的なライブであった。POLYSICSは、まだまだ進化し続けるだろう。そんな確信を強く持ちながら、会場を後にした。(林)

出演: POLYSICS




難波章浩 TOUR 2011 PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT
3/4 Fri @ 渋谷CLUB QUATTRO

パンクロックへの原点回帰!すごいニュースも飛び出した

 パンクロック解禁の名の下にスタートしたこのツアー。アルバムの内容を確かめれば当時のキッズ達も黙っちゃいられないとばかり、AIR JAMやHi-STANDARDのTシャツを押し入れから引っぱり出してきた年齢層高めの男どもで会場はパンパンに埋め尽くされていた。原点回帰への祝福ですごい熱気だ。登場するや否や、難波コールが吹き荒れ、「よく来たね!楽しもうぜ、渋谷!!」と一曲目の“MY WAY”がコールされると一気にステージ目がけて人波が押し寄せていく。あまりの発狂振りに靴を飛ばしてしまったオーディエンスがいたようで「さっき靴が飛んで来たけど、てことは裸足の人がいるんだよね?大丈夫かー?」と少年のような笑顔で問いかける難波の表情がとにかく印象的だった。今回のアルバムだけに限らず、ソロで発表した過去の曲も披露していたのだが、バンドサウンドでアレンジされると迫力が増して、難波の原点回帰にハマりまくっていたのもまた印象的だ。本能で私もおもわず前に飛び出したのはHi-STANDARDの“STAY GOLD”。途中で演奏をストップさせて、「君達の表情いいね。すごく輝いているよ」と難波が言い、オーディエンスは拳を突き上げ、さらにテンションアップで会場はぐちゃぐちゃの盛り上がり。続けてハイスタの“New Life”。これも今の彼の心境にとても合った曲だ。アンコールでは、「みんな、AIR JAMって知ってる?今度の9月にAIR JAM級のフェスやるからさ」といきなりのビッグニュース。2011年も凄い思い出ができそうだ。(松木)

出演:難波章浩 / locofrank / the telephones




忌野清志郎+有賀幹夫写真展 presents KIYOSHIRO R&R BABYS
3/5 Sat @ 新宿レッドクロス

忌野清志郎のDNAを受け継いだ新世代5バンドが登場!

 忌野清志郎がデビューした3/5に記念碑的なイベントが開催された。清志郎のDNAが隔世遺伝されたバンド5バンドが勢揃い。オープニングアクトのATLANTAは21世紀のパワーポップを聴かせてくれた。メンバー全員16歳のヘンリーヘンリーズは、なんと清志郎さんのマントショーを真似て登場!懐かしくも古くさくないロックを聴かせ、RCサクセションの“ドカドカうるさいR&Rバンド”のカヴァーもストレートに決めてくれた。青森のTHE WAYBARKはフロアの人波をかき分けメンバーが登場。横に縦に自在なロックンロールを放ちまくる。Voだいち69がフジロックでの清志郎さんのエピソードを話し、RCのカヴァーは、まずGtジョニーが歌うCHABOの“GIBSON”、更に“キモちE”でバッチリ盛り上げた。ザ・ビートモーターズは、なんと1曲目からRCの“夜の散歩をしないかね”をVo秋葉が独唱する。グッと引き込んでから、バンド・サウンドで一気に爆発!それにしてもロックな雰囲気を持ったメンバー4人のカッコよさには嫉妬してしまうほど。彼らが3/2に発売したアルバム『The First Cut is The Sweetest』もチェック!トリはTHE BOHEMIANSがグラマラスに登場!もうそのルックスからバッチリ!つまり、普段着のロックじゃないってこと。清志郎さんのカヴァーはタイマーズの“デイドリーム・ビリーバー”を披露。彼らの“おぉ!スザンナ”は最高の1曲!またこの日は転換中にRCサクセションの野音の映像が流れていたのも最高だったし、高橋R&R ME BABYの熱いMCには心打たれた。(田代)

出演:THE BOHEMIANS / ザ・ビートモーターズ / THE WAYBARK / ヘンリーヘンリーズ
Opening Act:ATLANTA
MC:高橋R&R ME BABY




REAL REACH 「NO LIVE,NO LIFE.」TOUR
3/11 Fri @ 名古屋・新栄 アポロシアター

溢れる笑顔と熱気!ワンマンならではの一体感を満喫!!

 12月発売の『NO LIVE,NO LIFE.』ツアーの名古屋ワンマン!メンバー登場の瞬間に会場沸騰!! 1曲目“日々上々”が始まるなりオーディエンスはジャンプしだし、モッシュも発生!メンバーもステージから飛び出してくるんじゃないかって勢い!! 大興奮の場内の熱気はどんどん高まり、曲に合わせ手を挙げ、声を出し、ステージとフロアの息ピッタリ!Yo-sukeが冒頭に「今日しか出来ないライブ、一緒に作ろうぜ!」と言った通り正に一緒に作っている!! もみくちゃになりながらも溢れるハッピー!そこにいる全員が最高の笑顔!“NO BRAIN”での高らかな手拍子!“シャンララ”で回る無数のタオル!(さすが『NO LIVE,NO LIFE.』 特典の“ごっつええタオル”率、高い!(笑))“Everythingユs gonnna be alright”で共に歌い、跳び、ピースし、笑い。「史上最大曲数やる」との政雄のMCに大歓声。メドレーでは滅多に聴けない曲も披露、“FUCKIN'Xmas〜”でysの微妙な(笑)踊りと、突っ込む政雄に爆笑!そう、REAL REACHのライブは曲だけじゃなく、芸人も顔負けのMCなど色んなお楽しみがあり、正に唯一無二!もちろん曲も最高に楽しく元気の出る曲ばかりで、後半も盛り上がり大爆発!! そんな中の「ずっと続けて行きたいから自分達の音楽を信じて頑張る」というYo-sukeの言葉からの“手”にグっときたり。Wアンコールラストの“Risky”まで25曲(メドレーを数えるともっと)、全身全霊で完全燃焼!! 4/30のツアーFINALワンマン@大阪クアトロも行きたくなったし!(佐々)

出演:REAL REACH

(Photo: 安田典謙)




『36.5℃』発売記念イベント
2/20 Sun @ タワーレコード渋谷店B1F STAGE ONE

 新世代バンドコンピ「36.5℃」のリリース記念イベントが行われた。一番手はAntelope。静かだが暗くはなく、まるで世界を浄化するかのような透き通ったサウンド。一気に意識が持っていかれた。一方、続くハイスイノナサは音の洪水タイプ!音符が飛び道具になったかのような、強烈なインパクトと遊び心に溢れた楽曲達。シュールなメンバー紹介にも笑わされた。dry as dustが登場すると、ピンと空気が張り詰め、緊張感が漂う。混じり気のないピュアなメロディーは、確実にロックでありながら、どこかファンタジックでもあった。そしてトリはSuiseiNoboAz。彼らはバンドの「進化」を感じさせてくれた。荒削りだったものがついに形を持ち始め、その全貌を見せてきた時のあのワクワク感。それが、歌にも演奏にも嬉しいぐらいはっきりと現れていたのだ。新進気鋭のバンド達の、今だからこその熱量。それぞれ異なる4つのステージ全てに多大なる感銘を受けたのは、言うまでもない。(中里)

出演:SuiseiNoboAz / dry as dust / ハイスイノナサ / Antelope




ESP presents“Move On!!”
2/24 thu @ CLUB CITTA' 川崎

 ESPミュージカルアカデミー・音楽イベント科の卒業制作イベント。チッタにジャンルレスな4バンドが出演した。まずは名古屋のエレクトロ・ロックユニットwhite white sistersがエッジーなサウンドと、視覚効果もバッチリなVJでフロアを異空間に変えた。ロックにデジタルな夢を見る2人組は、3月にカナダ最大規模の音楽イベント『Canadian Music Week』や、アメリカ・オースチンでの世界最大の音楽見本市『SXSW』に出演した。MAN WITH A MISSIONは狼の被りものでライヴを繰り広げた。バンドとラッパーとDJによるその音は西海岸のメロコアからヒップホップ、デジロックまで瞬時に駆けめぐる。狼フェイスはBAD RELIGIONの名盤も彷彿させる! MONICA URANGLASSはニューウェーヴなダンスロックでフロアをクネクネ踊らせる。トリはTOTALFAT!バンドの勢いとオーディエンスのエネルギーの相乗効果でこの日の沸点を記録した。卒業生に向けたMCもグッときた。卒業おめでとう!(田代)

出演:TOTALFAT / MONICA URANGLASS / MAN WITH A MISSION / white white sisters




ワンマンライブ 【Any 宿り木 tour 2011】
2/25 Fri @ 渋谷 O-nest

 Anyにとって初のワンマン。昨年12月にメジャー・アルバム『宿り木』をリリースし、観る度にライヴも良くなっている彼ら。ライヴはアルバムの1曲目“クローゼット”から始まった。どこか淡々としつつも芯の強さが感じられる3人。Vo/Gt工藤は爽やかな歌声ながらも、聴く者の心に言葉とメロディを確実に響かせる。ベースの大森はピュアなオーラを放っている。ドラムの武はパワフルなドラミングと、MCではくったくない笑顔を見せる。『宿り木』からの“落雷”の太いサウンド、“Waffle”の疾走感が最高! インディーズ時代の『羽のさなぎ』『102』からも披露。“カナリア”はほんと名曲!ライヴ中盤では長いインプロビゼーションも聴かせ、彼らからすると新境地の展開を見せた。アンコールでは大森が弾き語りでスケールの大きな新曲を披露。さらに3人でアコースティック・セットも。アンコールの最後は“優しい人”で締め括った。終わってみれば2時間以上、Anyをたっぷり堪能した。(田代)

出演:Any




Groove at a Stroke presents「感情ペネトレイト」
2/26 Sat @ 府中 Flight

 この日で活動休止となる「Groove at a Stroke」。ここ、府中Flightでも馴染みのバンドだった。この日はそんな彼らを慕うバンドが揃った。Classical Vanilla Latteは女性Voがフロアをあたため、fancy tripは3ピースの人懐っこい歌心を聴かせ、ONE WAY TRIBEは自ら憎まれ役を買ってGroove at a Strokeに愛あるディスりを放つ。ちなみに彼らはLAST ALLIANCE安斉氏のレーベルTEARS LIBRARYよりアルバム『感覚に告げる』を1月にリリースした。Creative Streamはフロア全体をさらにアゲてしっかりGroove at a Strokeへ繋いだ。Groove at a Strokeが登場し、歌心たっぷりな楽曲を次々と繰り出す。卓越した演奏力とベーシストとギタリストのロックな佇まいもいい。途中でグルーヴィなノリのコール&レスポンスも。ライヴが進むに連れ、4人はこの時間が過ぎていくのを惜しんでいるようだった。それはフロアも一緒だった。アンコールはみんなが心から望んでいるのが伝わってきたからだ。(田代)

出演:Groove at a Stroke / ONE WAY TRIBE / Classical Vanilla Latte / Rabbit Which Burns / Creative Stream / fancy trip




PLAYBACK IN THE CIRCLE VOL.10
2/26 Sat @ 下北沢SHELTER

 カバーベストアルバム『COVERHEAD HIPSTERS』を発売したCOKEHEAD久々の自主企画。今回はメインアクトがCOKEHEAD、ゲストもCOKEHEADという一人二役的な変則的内容。会場は人が入りきらない程の大盛況。最初にゲストのCOKEHEADがステージに登場すると会場の温度は一挙にヒートアップ!ボーカルKOMATSUの軽快なステージングと相まってフロアは既にカオス状態。1stアルバムからの懐かしい曲なども挟みつつ、嵐のようなステージが終了するとメンバーは一旦ステージを降りセットチェンジ。セットチェンジ後4人のメンバーはそれぞれ赤、青、黄、黒のパーカーのフードを被ってCOVERHEAD HIPSTERSとして登場!途中Oi-SKALLMATESのHIROSHI BROWN(Tb)、NORIHIDE(Tp)も参加、抜群のセンスでアレンジされたカバー曲の数々にモッシュピットはダイブの嵐!メンバーの音楽を楽しもうとする姿勢が真摯に伝わってくる素晴らしいライブだった。(村上)

出演:COVERHEAD HIPSTERS
ゲスト:COVERHEAD HIPSTERS




1st Full Album 発売記念「『The First Cut is The Sweetest』って、何?」
2/27 Sun @ 新代田 FEVER

 ザ・ビートモーターズが「昔から大好きだった」という憧れのSCOOBIE DOをゲストに呼んだアルバム発売直前2マンライヴを開催。当日は初のUstream配信が行われ、毎度 “これ以上にないライヴ”を見せてくれるビートモーターズならではの、熱いステージを展開したのだった。白熱のライヴを展開したSCOOBIE DOのあとにステージに登場した4人。「凄い熱気ですね」と秋葉は言いながらも、すぐさま “ジェット先生”を投下すれば客席からはさらなる熱気が沸騰していく。中盤に配置された名曲“素晴らしいね”では秋葉が踊ったり(笑)、小さなブレイクを挟んだり、メンバーが暴れたり……と弾けんばかりのパフォーマンスで積極的に客席を煽っていた姿も印象的。さらにアルバムに収録される “ちくちくちく”“恋がしたい”などを熱演し、アンコールでは“ばらいろの世界”を披露──と1曲1曲がハイライトと言わんばかりに会場を盛り上げた4人なのであった。ファイナルも楽しみだ!(逆井)

出演:ザ・ビートモーターズ / SCOOBIE DO

(Photo:高田梓)




THE PRODIGAL SONS 青い鳥ツアー
2/27 Sun @ 渋谷La.mama

 森重(Vo)脱退前のラストライヴとなったこの日。開演時間を過ぎてもお客さんが入りきらず、扉を閉めるのも一苦労なほどの超満員。アルバム『青い鳥〜期待の無い朝希望は降る〜』を中心に曲が進んでいき、その辺の青二才では到底出す事のできない、百戦錬磨の男達だからこそ出せるブルージーで究極のロックンロールが連発される。人が多すぎて、終止直立不動状態だったのだが、そんなことも忘れるぐらいの至福の音に包まれていた。Jimmyと松尾宗仁の絡みやジェームスの酔えるほどの渋いベースプレイに大島のタイトなドラム。森重のビブラートの効いた迫力ある歌声。時代とリンクした普遍的なメロディ。何をとってもどの瞬間もこの5人の凄みを感じるだけに森重の脱退は本当に残念だ。「満員っていいね。いつもこうであってほしいよね」と悪戯っぽいMCが一言あったぐらいで、装飾的な言葉は一切なかった。第二期から第三期へ。割れんばかりの拍手がその架け橋を作っていた。(松木)

出演:THE PRODIGAL SONS




THE WAYBARK×Planet K presents“夏の魔物〜PLANET A CARNIVAL編〜”
2/28 Mon @ 吉祥寺 Planet K

 THE WAYBARKとPlanet Kの共催による、両主催のフェス名を冠したイベント。会場に着くとラキタ率いるシェイクシェイクグループが真新しいグルーヴを放っていた。レザージャケットを着た矢沢洋子はロックをロールさせる。彼女は自身のライヴ後もずっとフロアから他のライヴを眺めていたのが印象的。ヘンリーヘンリーズは観る度にライヴが良くなっている。特にVo.ミナトの表現力が格段によくなっていた。そんな高校一年生バンドの今後がますます楽しみだ。ex.BLEACHのミヤがVo/Bの385はゴリゴリッのハードコア・プログレというような音塊で圧巻。特にアルバム・タイトル曲“脳みそあらおう”が凄まじかった。THE WAYBARKはとにかく真っ直ぐなロックンロールで観る者の心を鷲掴みにした。やっぱり“アイデン&ティティ”は名曲だ。だいち69は今回、プラKの店長に誘われたのが凄く嬉しかったようだ。トリはBLUEIIIが途中カラオケも含めつつ、最後は“R&R 24時間”でぶっ飛ばした!(田代)

出演:THE WAYBARK / 385 / ラキタ(ex.ズットズレテルズ) / 矢沢洋子 / BLUEIII / ヘンリーヘンリーズ
Opening Act:青森最後の詩人 ひろやー




JUICE 12th Anniversary“ハレチカ vol.33”
3/1 Tue @ 高円寺 CLUB LINER

 まずはルノアールから。80年代バンドブーム+90年代渋谷系を通過した2010年代の音が、僕とか同世代にはドンピシャなので琴線をくすぐられた。外は冷たい雨が降りしきっていたこの日、RAiONは直線的で熱いロックを次々と繰り出した。Vo/Gtヒガシは、その色気がより増したようだ。ネズミハナビのライヴは生の感じがヒシヒシと伝わってくる。お客さんと距離が近いステージだと特にそうだ。Vo/Gt吉田の気持ちや体調、リズム隊2人の明るいグルーヴがライヴに直結する。彼らはミニアルバム『GIRL』を3/10に発売した。ある女性の心情を季節毎に描いたコンセプト作品となっている。現在ツアー中! トリは男女4人組のMETRO-ONGEN。4月6日に発売されるアルバム『EDEN』の1曲目“ラビリンス”から始まる。またアルバム未収録曲で、1月より先行配信されている『EXTRA-EDEN』からの“シック”“けやきの下で”も素晴らしかった。この日も個人的に好きな4組に出てもらえて、いい一夜となった。(田代)

出演:ネズミハナビ / メトロオンゲン / RAION / ルノアール




Def Tech TOUR 2011『The Come Back!!』
3/3 Thu @ Zepp Tokyo

 Def Techが帰ってきた!! デビューから彗星のように日本を駆け巡ったDef Tech。解散から劇的な再結成、そして武道館へと続くワンマンライブ。この日も、多くのファンがこの感動を体感する日になった。ライブ1曲目『My Way』が始まると、割れんばかりの歓声がこだまする。続き、新曲を織り交ぜた展開からは、彼らの新たな決意が感じられた。時には、Microがスケボーでステージを波乗り、シェンは軽妙な日本語でツッコミをいれる。二人の呼吸も今まで以上に合っているのがわかる。バンドスタイルやDJスタイルなど、様々なセットが展開される中、何より印象的だったのが、ファンとのコミュニケーションに最大限の力を注いでいたこと。ステージからは見えないと思われた、最後列に居た小さな子供を見つけ、その子が見えるよう協力を呼びかける様や、観客を飽きさせない絶妙な曲の長さなど、全員で楽しんでもらう事を望んでいる様子が伝わってきた。“熱くて心地よい”ライブに感謝。(浅井)

出演:Def Tech




FARM23周年企画 〜FUJIGAOKA SPRING FES 1発目〜
3/3 Thu @ NAGOYA MUSIC FARM

 MUSIC FARM23周年イベント第一弾!SPLASHは豪快とも言えるスケール感の勢いあるライブ。CRAZY興業は何とも独特!! そんな異種格闘戦『起承転結』の『転』はマーサス!「踊る準備は出来てますか?」で祭りはスタート!“ROLLINGCALL”はゆっくりの左回りからのスイッチONでダッシュ!!“Ob-La-Di,Ob-La-Da”ではフロアに降りたVo.ヒサダに興奮したオーディエンスが踊り狂う!MCでしゃべるヤマネと微妙な突っ込みをするヒサダの掛け合いにも一笑いしつつ、後半、盛り上がりは加速!“BLACKCHERRY”ではスカダンスバトル!“CALL MY NAME!”で叫び、“CANDY”で跳び!ヒサダの特徴的な声、ヤマネの魅惑のギタープレイ、ヨシの力強いドラムが生み出すカオスに圧倒!そしてトリは徳島の異端児・四星球!小道具満載!有名人ネタ、対バンのマーサスネタなど緻密と天然を撹拌した笑い所満載で芸人も真っ青の面白さ!あ、ちなみに曲も良いですよ!(笑)(佐々)

出演:四星球 / MARSAS SOUND MACHINE / CRAZY興業 / SPLASH/ Monogram Closet

(Photo: 森リョータ)




BELLE AND SEBASTIAN
3/4 Fri @ 新木場 STUDIO COAST

 昨年のフジロック・ホワイトステージでのパフォーマンスも記憶に新しいベル・アンド・セバスチャン。最新作『Write About Love』発売後初の来日公演とあって、紳士淑女から少年少女まで幅広い層のファンが詰めかけた。共通して気品を感じさせる人が多い印象。新作同様、“I Didn't See It Coming”でライブは幕開け。彼らにとって比較的シンプルなセットの曲ということもあり、ここスタジオコーストでは(個人的に)聴いたことのないような、優しく繊細な音が鳴る。サタデーナイトとMCしてしまったりと(この日は金曜)、あたたかい空気の中ショーは進む。“I'm Not Living in the Real World”ではスティーヴィーの指導をはさみ、観客がコーラスで曲を引っぱっていく形に。途中の転調もなんのその。サラは曲によって腰をおろし、スチュアートはステップを踏み、ときにステージに腰掛けたり、客席に降り走り回る。アンコールでは“Get Me Away From Here”をファンのリクエストで披露するなど、距離の近いライブだった。(高橋)

出演:BELLE AND SEBASTIAN

(Photo: 熊沢泉(Izumi Kumazawa))




SpecialThanks SEVEN LOVERS TOUR 2011
3/5 Sat @ 代官山 UNIT

 待望の1stフルアルバムをリリースしたスペサン。その勢いは凄まじかった。KEYTALKとFOUR GET ME A NOTSで十二分に温まったUNITは、Tシャツにタオル姿のキッズたちで超満員だ。“123!456!”のイントロが鳴り始めるや、スペサンの天井知らずのエネルギーで会場は一瞬で沸点に。「みんな、まだ元気残ってる!?」というメンバーの心配をよそに、バンドに負けないくらい元気いっぱい、モッシュ&ダイブの嵐! そんな中、Vo.Misakiの人懐っこい歌声がひときわ存在感を放っていた。ころころと表情を変えては、可憐さも切なさも自在に表現してみせた。本編ラスト“Anything”では、声を絞り出すような熱唱が素晴らしく、場内が息をのんで聴き入った。現在大学生であるBa.ヒロムはめでたく進級を報告。改めてこのバンドの若さに驚いた。鳴り止まない声援に応え「俺たちも終わりたくない!」と、ダブルアンコールまで惜しみなく披露。ハッピーをまき散らし続けた濃密なステージだった。(篠田)

出演:SpecialThanks / FOUR GET ME A NOTS / KEYTALK




e-sound speaker Tour 2010-2011
3/5 Sat @ 下北沢 CLUB Que

 アルバム『存在の詩』のリリースツアー最終日。会場には大迫(Vo&Gt)が描いた絵が展示され、世界観をより鮮明に映し出した空間。ここだけ時間の流れが違うような感覚で、ゆっくりとした時間に彼らの音楽が光り輝いていた。大迫の友人が作った曲で、『存在の詩』の一曲目に収録された“DEAR”でスタート。伸びやかで高く舞い上がるような主旋律が一瞬で情景を浮かばせ、イースピの詩情をドラマティックに演出していく。この時点ですでに涙腺崩壊状態。3ピースでも表現するに充分だと思っていたのだが、この日驚いたのがスペシャルゲストを迎え、途中ギターがプラスされての4ピースでの演奏も何曲かあり。そのゲストというのは大迫の実弟でバンドをやっているとのことで技術面もコーラスも申し分なく、今までもこの4人でやってたんじゃないかってぐらいの違和感のなさ。さらに魔法がかかったかのようにもっと奥底を覗けたような感じだった。まさにスペシャルなワンマンだった。(松木)

出演:e-sound speaker




第6回 尾張名古屋 バンド決戦!
3/6 Sun @ 名古屋市青少年文化センター アートピアホール

 なんと優勝賞金30万円のバンドコンテスト! 多数の応募の中から選ばれた10組。緊張のトップバッターは女性Vo.ながら力強く歌うAshWAKE。続いて真っ赤なスーツで登場のビレッジマンズストアがインパクト絶大の歌謡ロックとMCで盛り上げる。近未来型メルヘンロックを掲げるcaMinが小悪魔的なパフォーマンスを魅せ、ストロベリーフライロケッツは元気ハツラツな楽曲とMCで会場を巻き込む。空色フィルムは“ロックな絵本”をキュートに展開し、kanameが森の妖精のように場内を美しい歌で包む。SONIC BOOMが全く異なる雰囲気の2曲で素朴な空気感ながらフレッシュさ、キラキラしたものを感じさせる。srashはPOPな楽曲と美しいヴォーカルで楽しませてくれ、ツキノユメは人間の暗い部分を生々しくも美しく歌う。最後はあきいちこがハッピーでピースフルな曲と切なく悲しい曲を美しい声で歌った。優勝は平均年齢18.5歳のSONIC BOOM! 今後の活躍に期待!! (佐々)

出演:AshWAKE / ビレッジマンズストア / caMin / ストロベリーフライロケッツ / 空色フィルム / kaname / SONIC BOOM / srash / ツキノユメ / あきいちこ / theSing2YOU(第5回優勝/ゲスト出演)

(Photo: 安田典謙)




『More SQ』リリース記念 TOWER RECORDS渋谷店 インストアライヴ
3/8 Tue @ タワーレコード渋谷店B1「STAGE ONE」

 OLDCODEXの1st Albumリリースツアーは初っぱなから凄い盛り上がり!ステージ全員、激しく体を動かしながら演奏、そしてそれ以上にフロアも!! 満場の客ほぼ全てが手を挙げ、頭を揺らす。1曲終わるごとに大歓声!“flag on the hill”中にGt.NAKAが前へ出てTa_2と絡む様子に魅了!ステージ上のパネルはYORKE.によってどんどん変化をみせ、視覚的にも気持ちを盛り上げる。Ta_2の声は迫力、艶、繊細さ様々な色を感じさせ、感情をくすぐる。ひたすら格好良いライブの一方でのMCの気さくさも魅力。ラスト“hidemind”は荘厳さすら感じさせるイントロで始まり、楽器を抑えているがゆえに声の美しさが際立つ。そして楽器が加わり、雰囲気一転、会場全てを飲み込み、音が壮大に広がる。最高潮の雰囲気で終演…と思わせ、今回はもう1曲!?の前に素敵なお知らせ!4/27にNew Singleが発売されること、かなり特別感あるものであることが発表! 最後は“mono frontier”で完全燃焼!(佐々)

出演:→Pia-no-jaC← / JABBERLOOP




In The Pink〜第二十六幕〜
3/10 Thu @ 新宿JAM

 5周年となるイベントに大阪より参加したALL SWAMPSは、タイトルどおりとびきりファンキーな“ALLS FUNKS”で、一曲目から会場の空気をかっさらい熱く盛り上げる。続く“ステップ”でさらに熱が上がり、一緒に踊りながらも曲に込めたメッセージに励まされる。“ドア”は静かに響く第一声を聞いただけで心が震え上がる。黒人の魂が舞い降りたとしか言いようのない渾身の歌唱に会場は圧倒される。この会場内の限られた聴衆の耳にしか届かなかったのが何とももったいない素晴らしいパフォーマンスであった。締めくくりは“明日は晴れるさ”で、会場中を踊らせ最高潮に盛り上げる。短い時間ではあったが、楽しく深く気持ちを振り切ることができて、日常の鬱屈を思い切り発散できる充実した時間であった。この翌日に未曾有の災難に見舞われるのだが、彼らの音楽を必要としている人が日本中にたくさんいることだろう。(池)

出演:ALL SWAMPS(大阪) / うつぼ / THEよかろうもん / ミートザホープス / 二郎ズ / Sumaris

(Photo:庭田野乃子)




No Regret Life presents“History 〜case 3 from Allegro to Wheels Of Fortune”
3/20 Sun @ 下北沢 SHELTER

 No Regret Lifeの歴史を追う4週連続企画「History」。3月の毎日曜にシェルターで開催。ただ、前の週の2周目は東北関東大震災の影響で延期となった。この企画は久しぶりの対バンが組まれ、この日はBAZRAとsoulkidsが出演。何か通じ合う3バンドだ。ノーリグが登場し、1曲目“ハルカカナタ”から始まる。そう、この日は3rdアルバム『Wheels Of Fortune』からのセットリストでのライヴ。また特筆すべきは、この日含め関東のライヴハウスではライヴを自粛する傾向にあり、行ったとしてもアコースティックで照明を暗くしてのライヴが多かったが、ノーリグはSHELTERや対バンと相談し「いつも通り」の音量と照明で、日常を取り戻すようなライヴを繰り広げた。また当日集まった人数分の義援金が被災地に寄付された(お客さんはチケット代に含まれた)。そんな素敵な発想で痛みを乗り越えようと!日常的なライヴを心がけたノーリグだったが、ライヴが進むに連れ被災地への想いが溢れ出ていた。(田代)

出演:No Regret Life / soulkids / BAZRA

(Photo:Sachie Hamaya)




「一番もってるのは誰だスリーマン〜街角アンケート100人に聞きました!〜」
ビレッジマンズストア vs Theキャンプ vs レジオキング
3/20 Sun @ 名古屋・新栄 SONSET STRIP

 名古屋激熱3バンドがタイトル通り事前に行ったアンケート結果に基づき出演順が決まるガチンコ対決! で、満場の会場に先鋒として切り込んだのはTheキャンプ! パワフルかつグルーヴィー、かつ力技のパフォーマンスで聴衆を巻き込む。転換中、スクリーンでアンケートの様子が映され、対決への興味がそそられる。2番手はビレッジマンズストア。真っ赤なスーツ、アツい歌とパフォーマンスで会場を一気に自分達の世界観に。スタッフを巻き込んだりフロントが次々フロアに降りたり、ルール無用のブチ切れたステージに悩殺! そして「一番もってる」レジオキングがトリで登場! 日本の情緒を感じさせる独特のロックサウンドと独創的すぎな歌詞、Vo.2人の頼もしいまでの存在感、勝手に(!)暴れ狂うメンバー。こんな時だから……「歌を歌えば花が咲く」の詞が心に染みた! ちなみにアンケート結果はレジオキング38票、ビレッジマンズストア34票、Theキャンプ28票と僅差!(佐々)

出演:レジオキング / ビレッジマンズストア / Theキャンプ

(Photo:安田典謙)




BROTHERHOOD 5th Anniversary NAGOYA
3/21 Mon @ 名古屋・鶴舞 DAYTRIP

 北九州を拠点に全国でイベントを開催するBROTHERHOODの5周年企画! 地元名古屋のRainbow Devils Landが思いを込めたライブで幕開けを飾る。続いてSCUSIがエネルギー溢れるステージで大いに盛り上げる。KNOCK OUT MONKEY、初めて見たが凄い存在感! 魂のこもった歌と言葉、アグレッシブなパフォーマンス、求心力に正にノックアウト! 続いてCANTOYは、もう最初の「イェ〜イ!」から場内スイッチONで、モッシュ&ダイブ! 体を動かさずにはいられないヘビーサウンドとキャッチーなメロディ、キュートな歌声とデスヴォイスの不思議な共鳴に、強制的にノリノリ!新曲も、卵かけご飯の歌とか!! 楽しすぎ!! そしてMINI SKA BOXもHAPPYな空間を作り上げ、RONDONRATSが最後まで最高の時間を演出! 転換中のDJの選曲も素敵でした! 震災を考慮し、迷った末の開催だったようだが、常に心の片隅に重たいものを抱えてる日々に与えられたひとときの楽しい時間に感謝!(佐々)

出演:RONDONRATS / CANTOY / KNOCK OUT MONKEY / MINI SKA BOX / SCUSI / Rainbow Devils Land
DJ:KAZU(BROTHERHOOD) / しょへ(BROTHERHOOD) / masaya(MusicThanks) / 系太(DREAM FACTORY)

(Photo:広理)