THE PRODIGAL SONS


孤高のロックスター集結のスーパーバンド
ニュー・アルバム発売と同時に直面した転機!!


 ZIGGYの森重樹一と松尾宗仁が中心となって2005年に結成されたザ・プロディガル・サンズのニュー・アルバム『青い鳥〜期待の無い朝希望は降る〜』が2月16日にリリースされる。土台を支えるロックンロールマインドは全体を通して一貫され、時にやさしく時に力強く、人間的な懐と音楽性の深さがまざまざと表現された、至福のロックンロールが詰まっている。最新作について、そして衝撃ニュースが走った森重脱退について、松尾宗仁が語ってくれた。

■まず、どんな経緯で始まったバンドなんですか?

松尾:
僕と森重がZIGGYというバンドをやってたんですけど、ベースが脱退するタイミングでZIGGYの活動を休止することになったんですけど、野音のDVDを出すタイミングでインストア・ライヴをやらなきゃいけなくなって。ただ、その当時森重とは仲が悪くてですね。

■かなりのぶっちゃけ話ですけど、大丈夫ですか?

松尾:
全然大丈夫(笑)。で、なるべく会話をしないでアコースティックで演奏しようって話になったんだけど、リハやってみたら今までわだかまってたものが「こういう感じだと共通言語があっていいね」って、なにかが晴れた感じになったんです。で、終わった後に気分が盛り上がって、レコード会社の担当に「俺達のユニットでCD出さない?」って提案したのが始まり。当初は二人だったけど、さすがにライヴはサポート入れようってことで、徐々に今のメンバーが集まって。

■元ストリートスライダースの市川さんはZIGGYが復活した時のサポートでしたよね?

松尾:
そう。その経緯もあって、ZIGGYが2007年いっぱいで無期限の活動休止になって、プロディガル・サンズでやっていこうと、一人一人に「正式メンバーとしてやらないか?」って声をかけたら、全員快諾してくれたので、そこからがこの5人でのスタート。

■松尾さんと森重さんのお二人がいるとストーンズのようなごりごりのブルージーを想像したんですけど、いい意味での裏切りがこのバンドにはありますよね?

松尾:
それ結構言われるんですけど、「そっか。ブルージーさが足りなかったか」と(笑)。自然にね、出来た曲をそのままに、とっちらからないようにコンセプトは決めてたんです。基本は1930年代のブルースから始まって、ストーンズまでの伝統音楽。それをそのままその時代ごとに捉えて、日本人の解釈でやろうっていう感じだったんです。

■伝統音楽を日本人の解釈で伝承していこうと。

松尾:
そう。もっと具体的に言うと、日本でいう50’sの時代。エディー・コクランやプレスリーやチャック・ベリー。そこに影響を受けたのがストーンズやビートルズ。僕らの場合は、まずその50年代に出たロックンロールに影響された後の音楽っていうんですかね。まずはそこに焦点を当てた感じです。でも、音楽って考古学みたいなもので僕の年齢でも知らないことがいっぱいあって、元々このバンドを始めるきっかけもそうなんだけど、もう余計なことをやってる時間は無いなって思ったんですよ。

■松尾さんにそれ言われると頭が下がりますね。

松尾:
今年で49歳になるけど、音楽を60歳までやるとしたらあと11年でしょ?いやー、寄り道してる時間無いですよ(笑)。まだまだ深くて、知らないことがいっぱいあるから、これじゃ時間が全然足りない。音楽も化石の発掘みたいなもんですよ。で、日本で特に今の音楽シーンでは僕らみたいな音楽は皆無に等しいし、競合他者無しだったら、いいかなと。昔はいっぱい居たんですけどね。みんな辞めちゃったし、今こういう音楽をやるのが自分の役目かなって偉そうなことも思ってます(笑)。

■すごく失礼かもしれないんですけど、メンバーの名前を並べた時に、音に対してのイメージってかなり誤解が生じると思うんですよ。

松尾:
そうでしょうね(笑)。

■今のお話でそこを払拭できたらまずはオッケーなんですけど、もっというと、この作品ってすごく爽やかだと私は感じてるんですね。

松尾:
ああ。なるほど。それはすごくうれしいです。ハッピーな感じとかいろんな表現があると思うけど、こういう世の中だから音楽聴いて暗くなられるのも嫌だし。音楽って辛い時に聴くよりも、嬉しい時に聴いてもっと嬉しくならないと駄目だと思うからね。いろんな聴き方があるとは思うけど、でも、そうやって言われるのはうれしいです。初めて言われたし(笑)。

■今作は構想的にどんな風に考えて作られたんですか?

松尾:
マニアックで濃い部分、より伝統音楽なところをもっと突き詰めて、今回はそこを全面に出そうと。言い方変ですけど、今回はなるべくポップなところを出さないようにしようっていうのも楽曲的にはあったかな

■ポップとは違うけど、すごくキャッチーな曲ばかりだなって印象は強いですけどね。

松尾:
それはうれしい。あのね、そこなんですよ。ロックンロールってポップではなくて、キャッチーだと思うんですよ。キャッチーって、人それぞれの感じ方があると思うけど、たとえばストーンズの“サディスファクション”はリフがどうのじゃなくて、言葉がキャッチーじゃないですか?RCサクセションの“雨あがりの夜空に”もそうだし。ああいうキャッチーさは残しながら、メロディのポップさはなるべく無くしてマニアックにしていこうと。

■1曲目から6曲目までは、ゆるやかなテンションだけど、7、8曲目でピッチが上がるじゃないですか?それで最後は静かに終わっていくという、この曲順が私はすばらしいと思うんですけど、わかりやすさを提示するならピッチの速い曲を2曲目に持ってきてもいいと思うんですよ。でも、このバンドはきっとそこじゃないんですよね?

松尾:
そう感じてくれるのはうれしいです。子供の頃に聴いてた音楽ってどれも曲順がすばらしくて、箸休めを考えた曲順ではないし、ジャンプ・ナンバーを頭に持ってこない。まずはじっくり聴いてほしいんですよね。人間の集中力ってせいぜい40〜50分ぐらいでしょ?だから、5、6曲目ぐらいまではじっくり聴いてほしい曲を置く。

■その5、6曲目がものすごく爽やかですけどね(笑)。

松尾:
あはは。確かにそうですね。

■では、最後に。2月のライヴで森重さんが脱退されるというニュースがありましたが、今後の活動はどうされるんですか?

松尾:
当面は4人でやっていきます。新しいボーカリストはもちろん探すけど、いきなり正式メンバーとして決めたくはなくて。スキルだったり、音楽性も大事だけど、人間性とかいろんなものを重視したい。いずれ「こいつかな」って思える相手に出会えるまでは焦らずやっていこうと思ってます。

■脱退についてどう感じてますか?

松尾:
ジャケットにあるような感じ。駅と線路。これもブルースの定番だけど、ここまで5両編成で走ってきた。でも、僕が行きたかった終着駅に森重は行けなくて、別の駅に、別の方向に行きたくなったから、その車両を切り離した。とりあえず4両でこれからは進んでいくんだけど、いい車両が来たらまた連結していけばいい。いろんなことがあるけど、立ち止まっても仕方ないし、ファンの方々のことを考えると心が痛んだところもあるけど、理解していただけたなか?と思ってるので、ゆっくりですけど、走り続けていこうと。そう思ってます。

 


※訂正とお詫び
2/1発行、JUICE 2月号のTHE PRODIGAL SONSのインタビュー内で曲名表記の誤植がありました。関係者の皆様、読者の皆様に訂正してお詫び申し上げます。

【誤】“雨上がりの夜空に”
      
【正】“雨あがりの夜空に”

Interview&Text : 松木美歩

liveinfo

青い鳥ツアー

2/18(金)大阪南堀江Knave
2/26(土)、27(日)渋谷La,mama



http://www.the-prodigal-sons-japan.com

 

releaseinfo『青い鳥 〜期待の無い朝希望は降る〜』
2/16 Release
shooting star
XQKD-1001


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