RHYMESTER
R-20 〜RHYMESTER 20th Anniversary〜

11/29 Sun @ 東京・JCB HALL

レジェンドの現在進行形はさらなるフェイズへ進む

 結成20周年記念ライヴ。キングオブステージってもんがダテじゃないことを改めて思い知らされた。芸術作品に値するラップとDJはヒップホップを聴かない人間をも圧倒する最高のクオリティー。なんてかっこいいんだ。CKBの横山剣による開会宣言から“ONCE AGAIN”でスタート。活動休止後、久々のリリースとなったこの曲。もう一度風を巻き起こそうとする強い決意は「今は後ろを振り返るモードじゃない」と言っていた宇多丸の言葉を映し出しているようで、完全に追い風を受けて次のフェイズへ進もうとしているのがよくわかる。二部構成で5組のゲストによるRHYMESTERトリビュート曲&徹子の部屋風トークコーナーがあり、第二部の本編へ。“キング オブ ステージ”、“ロイヤルストレートフラッシュ”とボルテージを上げていき、新曲“渋谷漂流記”。これが一回聴いたら脳が勝手にリプレイを始めるリリックとドラマティックなトラックで、一曲の中に初期衝動から現在へと繋がる物語があって、哀愁がたっぷり漂う名曲。本編のラストで披露された新曲“ラストヴァース”に至っては音楽を丸ごと飲み込んだような壮大な世界観。この二曲を聴けただけでも充分に価値あるライヴだ。アンコールではいきなりスクリーンに清志郎が映し出され、4年前にフィーチャリングした“雨上がりの夜空に35”を映像とステージでコラボ。泣かすぜ、オイ。笑って泣いて騒ぎまくった3時間。まさにキングオブステージ。RHYMESTERの本気がまた始まる。(松木)

出演:RHYMESTER
Guest:横山剣(クレイジーケンバンド)/TARO SOUL/KEN THE 390/サイプレス上野とロベルト吉野/COMA-CHI/DABO/MELLOW YELLOW/TWIGY/ZEEBRA




SUPER PEACE FESTIVAL 2009
12/8 Tue @ Zepp Tokyo

お台場に重低音警報発令!! 封鎖出来ません!!

 梵字、トライバル柄などで人気のアパレルブランドPEACE MAKERのスペシャルライブイベント! 総勢12組のライブの先陣を切ったのは平均年齢19歳ながらシーンを騒がすCROSSFAITHが存在感を見せつける。METAL SAFALI も重量感あるライブ。ドラムが格好良かった!! 続いてABNOMAL VOLTAGEが映画「2012」も顔負けの大災害級の雷を落とし、お台場を揺るがす。THE 冠 オモシロスギ!! 時代も常識も余裕で超越!! SUNS OWLもさすがの迫力!そして5年振りの復活を果たしたBAT CAVE。「モッシュして死ねって曲やります!」とか。「お前ら皆(ステージに)上がってこいよ!」とか。ゼップでそんなこと言える人、なかなかいないかと(汗)。当然ステージ上は他の出演者も客も入り乱れてのモッシュ&ダイブと、オソロシイ状況になってマシタ!! 続いてSPECIAL GUESTのUVERworldの彰! 普段とは全く違う音楽性を披露! ex.X JAPANのTAIJIの一夜限りのスーパーセッションも貴重!! 成田伸治(夜叉)、高崎晃(LOUDNESS)、Go(SUNS OWL)と超贅沢メンバー!! 途中Vo.は冠徹弥に! 色んな意味でレベル高すぎ! 続いては白の揃いの衣装&白塗りで登場したカイキゲッショク。これまたHIRO(ex.RISING SUN)、MOTOAKI(ex.SOBUT)、ZEBBRA他、豪華メンツ。 そしてトリはLOUDNESS! 始まった時点で時間は深夜0時近く。場所柄もあって終電で泣く泣く帰路についた客もいた中、グランドフィナーレに相応しいアツいライブで最後を飾った。(佐々)

出演:LOUDNESS/カイキゲッショク/BAT CAVE/SUNS OWL/COCOBAT/THE 冠/ABNORMAL VOLTAGE/boogieman/METAL SAFARI/CROSSFAITH
SPECIAL GUEST:彰(UVERworld)/TAIJI MC:KAI aka THC!! SHOW:鬼のこ/YUCA(東京キャ☆バニー)/consent GFX(Hideki Matsuda)
(All Photos: tatsu)




ネズミハナビpresents 「ラブ、ライク、ニード vol.1」
12/8 Tue @ 下北沢CLUB Que

ネズミハナビの新しいイベント「ラブ、ライク、ニード」

 「文学系ロックバンドの最新型」と形容されるネズミハナビ。3ピースによる静と動の美しさを湛えた彼ら。09年10月にDr出羽恵吏(19歳)が加入し、新生ネズミハナビとして東名阪ツアーを行い、新しいイベントをスタートさせた。その1回目に2バンドを迎え開催。まずthe strange drama。久しぶりに観たが、あのグッとくる歌は健在どころか、より切なく感じられた。いつの間にか3ピースになってた、へきれき。3ピースの方がしっくりくるバンドだなと確信した。そしてネズミハナビ、今回の東名阪からドラムを上手に据えてのステージ。Vo/Gtの吉田が真ん中で歌う姿が凛々しい。ライヴ序盤の“ハッピーライフ”で観る者を引き込む。例えるなら、チャットモンチーへの3ピース男子からの回答といった感じ。そして新曲“Dance.”の歌詞の一節〈ラブ、ライク、ニード とか〉が響き渡った時「あ、このイベント、成功かも」と確信した! 別れた彼女を想い歌う“ハロー”の熱唱も素晴らしかった。そして、この季節にぴったりな“クリスマス”のキャッチーさにもシビれた。歌詞の一節〈あなたの側に居るとなんだか 自分に価値が有ると思えるんだ〉というフレーズに尽きる。ギリギリの気持ちで胸を張るような…だからネズミハナビの歌は心を震わせる。アンコール含め約1時間、彼らの世界観に酔った。ネズミハナビは現在、レコーディング中! 08年12月に『BABY』を発売してから、なかなかCDを出せなかったが、2010年春頃には名盤が出されるので、心待ちにしていてほしい。(田代)

出演:ネズミハナビ/へきれき/the strange drama




音速ラインpresents 「ビール☆ナイト」2009
11/8 Sun @ 渋谷O-EAST

 音速ライン主催の恒例イベント「ビール☆ナイト」が今年もやってまいりました。O-EASTという、音的にかなりの好環境でのイベントはうれしい限りです。共演には盟友TRICERATOPSとcinema staffという、これまたおいしい面子。まずTRICERATOPSは相変わらずにかっこいい!! 玄人級のセッション慣れと、洋楽が入り混じったような厚みのあるサウンドは健在。cinema staffは草食系なのか、変態系なのかわからないほどの二面性を持っていて思わず観察してしまう程の面白さを持っていた。さて、この日の主役である音速ラインはというと……、すみません、今まで彼らを勘違いしていました。美しいメロディーとお洒落感を売りにしていると思っていたのですが、このバンド、ものすごくパワフルでロックしてました!! もちろん前述の内容は間違ってないのですが、この日感じたのは強い縦ノリと感情移入しやすいメロディー。これはビールがすすむ!! 音速ラインの男気に乾杯!! (浅井)

出演:TRICERATOPS/cinema staff/音速ライン




“the triadic luxury presents” 『3rd addictive world』
11/21 Sat @ 岐阜BRAVO

 11/6に1st Mini Album『BEYOND THE MOUNTAIN』をMOUNTAIN RECORDSからリリースしたEGGTOPがレコ発ツアーで岐阜へ。3番手で登場し、“KAZAGURUMA”で激しくスタート。絶妙に心臓に響くベースとドラム。憎らしい程にハートに響く唄とギター。コーラスもいい感じ。真摯なMC。ヴォーカルは間奏になると水を得た魚のように自由奔放に動き、時にステージから降りてきてのアピール。初めて見た客が徐々に巻き込まれていくのがわかる。3ピースから4ピースになったが、勢いはそのままに音の厚みが増し、前回見たときよりも格段に迫力と説得力を持って攻めて来ることに、驚きに近い感動を覚える。本気でカッコイイし!!(Voが瑛太に似てるからとかでなく(笑))でもバンドを7年やってきたとは言うもののまだ23歳。今後の成長がますます楽しみになった。今のまっすぐさも素敵だけど、もうちょっと大人の余裕と色気を持った彼らは、きっと最強!(佐々)

出演:EGGTOP/the triadic luxury/テルコハイメン/3:three/メキシカンズ/midnight sunday




名古屋工業大学 第47回工大祭 後夜祭
11/22 Sun @ 名古屋・鶴舞公園 特設噴水ステージ

 名工大の学祭の後夜祭。雨天にも関わらずステージ前には多くの人だかり! MCがスペシャルライブゲストとしてCHERRYBLOSSOMの名前をアナウンスした瞬間に大歓声! 夕方から急に冷え込んだ野外。勢い良く登場したメンバーの息は真っ白! しかし元気一杯に歌いだす! “DIVE TO WORLD”!! 大半はカッパもなくビショヌレのオーディエンスが満面の笑みで手を振り、共に歌う。弾みながら歌い、演奏するメンバーに心が弾む。力強くも切ない“桜ロック”で、桜の名所・鶴舞公園に季節はずれの桜が満開に。そしてリリースしたばかりの新曲“夢のマニュアル”は、この日の為にのような、若者に向けての応援歌! 盛り上がらなきゃウソでしょ!! とばかりに盛り上がる。しかしラスト、大人気曲“CYCLE”で更に熱狂ぶりはUP! チェリブロのこの日の目標は会場をアツくし、肉まんのように湯気を出すことだったそう。うん、体からも心からも湯気、たっぷり出てたよ!(佐々)

出演:CHERRYBLOSSOM
(Photo: 安田典謙)




アナログの頭脳企画 ヘッドスライディング vol,5
11/22 Sun @ 名古屋・栄 TIGHT ROPE

 アナログの頭脳が1st Album『トレモロ』発売日にレコ発イベントを開催! まず! ベースがモヒカンになってて驚いた! 気合いは充分!! 1曲目“スパゲッティ”から、エネルギーが壊れた消火栓のごとく溢れ出す! ひたすら前を見て歌うヴォーカル。陶酔しきって叩き続けるドラム。気持ち良さそうに、むしろ得意気に弦をはじくベース。何の打算も計算もなく、ただ音楽が好きすぎな3人の発する音楽に取り込まれていく。対バンに触発されての選曲という彼ら流のラブソング“ロマンス”は、なぜかヘヴィメタ風味の曲で、最も激しいパフォーマンス。照れ隠しを感じて微笑ましい。そしてこちらも激しい、彼ら流の平和ソング“ジャンケンポン”が核爆弾級の爆発力をもって会場に投下。 かと思えば、壮大な美しい世界観をシンプルな言葉で歌う“月光”にウットリさせられ。一見フツーの男の子3人がキラキラと輝き、沢山の感動を与えてくれる。音楽って素晴らしい。(佐々)

出演:アナログの頭脳/ragan/Buzz Cubics/
ザ・インフルズ/SWIM SWEET UNDER SHALLOW
DJ:シンクロナイズドロッカーズCREW
(Photo: 安田典謙)




“ワンマンライブストーリー” D.W.ニコルズ -oneman-
11/23 Mon @ 下北沢CLUB Que

 D.W.ニコルズのライヴは心温まる。ワンマンライヴは“世界王者”“MAGIC”といった曲で軽快に始まる。そう、インディー時代の各ミニアルバム『愛に。』『春うらら』の収録曲もまんべんなく披露。ライヴ中盤での“愛に。”“せがれ”といったスローナンバーが胸を打ち、思わず涙があふれる。彼らは09年9月9日(サンキューの日)にシングル『マイライフストーリー』でメジャー・デビューした。この日のライヴのハイライトも、やはり“マイライフストーリー”だろう。サビのフレーズをお客さんとコール&レスポンスし、予定調和ではない一体感に包まれた。それはきっとVo/Gt:わたなべだいすけの自然体な雰囲気やメンバーの明るい笑顔が、観る者を自然とリラックスさせるからだろう。同シングル収録“キポン”も盛り上がった。アンコールではギターリフとリズムが心地いい新曲“ホームワーク”も披露。1/20に発売されるメジャー・1stミニアルバム『春風』にも収録される。発売が待ち遠しい。(田代)

出演:D.W.ニコルズ




TOTALFAT - FOR WHOM THE FAT RETURNS‐tour
11/23 Mon @ 新宿LOFT

 TOTALFATの『FOR WHOM THE ROCK ROLLS』レコ発ツアーの、アンコールツアー・東京公演。Mr.JiNGLES、NCISによる熱演の後にTOTALFATがステージに上がれば、フロアの前方にオーディエンスが再び押し寄せ“DANANA”でキックオフ!アルバムを中心とした曲順で展開し、フロアはモッシュ・ダイブの嵐。「テンション高いね、今日は!ぶっとばそうぜ!」と興奮状態のSHUN。Joseも「今日はすっげぇことが起こりそうな気がする!」と感情を吐露。この言葉だけでも会場が凄いコトになっていたのは想像がつくと思うが、ツアーの経験がより彼らをタフにさせたのだろうか。この日は相当な決意と覚悟を持って音が鳴らされていたように私は感じた。特に感動的な“Story Teller”は心の底から揺さぶられるモノがあって涙がこぼれそうになった。つまり、よりビルドアップした彼らを感じるコトができたのだ。1/30 渋谷 CLUB QUATTROでの自主企画で、今の彼らのパワーを感じて欲しい。(逆井)

出演:TOTALFAT/Nothing's Carved In Stone/Mr.JiNGLES




-BLACK&BLUE PREMIUM NIGHT- !
11/25 Wed @ 吉祥寺BLACK&BLUE

 もんた&ブラザーズの豊島修一、柳ジョージ&レイニーウッドのミッキーヤマモト、数々のセッションで腕を鳴らした後藤納央人による玄人バンド『MSG』のライブを見に吉祥寺Black&Blueへ。12月号でも紹介したが、とにかくこのバンドは出音がエロくて人間が面白くて、ブルースやロックンロールに興味ない人たちでも思わず見入ってしまう心地良さを持っている。ツボを探求することに特化しているのかもしれない。最初の出音一発でいきなり気持ち良いというのは正直ここ最近の若いバンドには無いのではなかろうか? バンドのブランドや世界観に頼って、肝心な演奏はいまいちってバンドも少なくないこのご時勢、予備知識なしで純粋に気持ち良いと思えるサウンドを出しているバンドは、筆者の周りでは今のところ『MSG』を含めほんのわずかしか存在しない。加筆するなら、19時にスタートしたライブだが、終電間際まで演奏する体力!! 本当に良い意味の音楽馬鹿ですね(笑)。(浅井)

出演:MSG(MICHEY SHOE GO-TO)




Super Furry Animals
11/26 Thu @ SHIBUYA-AX

 何と形容すればいいんでしょうか、スーファリのライブのあの雰囲気。──環境破壊の果てに残った地球最後の大森林、そこに真っ白な光がキラキラと差し込んでいる。行く末のことを考えたいんだけど、今はそんなことは忘れて、この場所に迷いこんだことを純粋に楽しんでいる──そんな気持ちになる(笑)。とても居心地がいいんだよなあ。お馴染みとなった「拍手」「DANKE」などと書かれたメッセージ・ボードを持って登場、“Slow Life”。初期のしっとりとした曲を中心に前半を進め、徐々に上げ後半はロック然とした曲を多く入れる、新作『Dark Days/Light Year』+定番曲のセットリスト。“Juxtapozed With U”ではミラーボールが回り、“The International〜”“God!〜”“Neo Consumer”と続く。アンコールはなく、“The Man Don't Give A F**k”“The Cosmic Trigger Happy”でショーは「THE END」。たっぷり21曲、「WAOH」!「ありがとう」、スーファリ。(高橋)

出演:Super Furry Animals




CLUB251 16th ANNIVERSARY 〜猿犬 其の九〜
11/27 Fri @ 下北沢CLUB251

 CLUB251の16周年イベントの一つであり、wash?とaeronautsの共同主催で07年から続けられている『猿犬』の9回目。毎回、2バンドの間にゲストバンドを挟み行われる。この日はwash?が先攻。ライヴは“スカーレット・ヨハンソン”からゆるやかに始まった。wash?は1/20に2年ぶりのフルアルバム『love me』を発売するが、その中からも“I know I know”“slip”等、立て続けに披露。フロアからは「全部、演れ!」と声もかかるように、アルバムへの期待は高い。“アノアレ”ではギターの南波がフロアに降り、お客さんのドリンクを呑みまくる(ドリンクは買って返していた、笑)。その間、ステージではaeronautsの森川が代わりにギターを弾いていた。何だ?その連携プレイ。最後は“LOSER”の轟音の渦に巻かれて終了。wash?は1/22に同じくCLUB251にてワンマンライヴを決行する! その後はジン、aeronautsが熱いライヴを披露。ちなみにaeronautsが09年に出した『ReadyMade』は名盤です。(田代)

出演:wash?/aeronauts
Guest Band:ジン




The Birthday Tour “愛でぬりつぶせ”09
11/27 Fri @ Zepp Tokyo

 2009年10月に“愛でぬりつぶせ”、12月に“ピアノ”、そして1月13日に“ディグゼロ”と、シングルを三連発中のThe Birthday。それぞれ毛色の違う、しかしThe Birthdayそのものからブレる事のない気合いの入ったリリースの中、ショートサーキットツアーを敢行、この日はその最終日。オープニングはもちろん“愛でぬりつぶせ”。「ハロウ!」とチバさん。会場の怒号のような歓声。“ピアノ”も生で披露。メランコリックなメロディーに、絡み合うアンサンブルが格別に気持ちいい。会場とチバさんの合唱で始まった“涙がこぼれそう”、やはり名曲だ。“Nude Rider”では、ビックウェーブのごとくダイヴァーがクラウド・サーフでじゃんじゃん前方に流れて行く。アンコール一曲目、チバさんのMC。「あの、マックの、クォーター・パウンダーで、し、し、新種の……」えっ、新種(笑)!?と思う間もなく轟音で“HUM69”。三度のアンコールに応え、この日を締め括った。(林)

出演:The Birthday




GRAPEVINE Tour 2009 TWANGS WITH CIGARETTES
11/28 Sat @ Zepp Tokyo

 グレイプバインのワンマン。09年の夏に10枚目となるフルアルバム『TWANGS』を発売し、約2ヶ月に渡って全国ツアーを展開してきた彼ら。ほぼツアー・ファイナルとも言えるこの日、ライヴは“Twang”から静かに始まった。「ウチのバンドには盛り上がり、一体感というものは一切ございません」と田中がMC、確かにそうかもしれんが、オーディエンスの内面は絶えず盛り上がっているだろう。逆にバインの場合、記憶の底に眠る感情、風景といったようなモノを喚起させる音楽だ。これがライヴだとイマジネーションをより刺激させる。中盤、田中とサポートKey高野の2人によるユニット「パーマネンツ」が弾き語りライヴをワインを呑みながら緩やかに展開。そして田中のかけ声により「グレイプバイン!」とフロアの全員で叫び(笑)、再びメンバー登場。後半“ジュブナイル”“失踪”と飛ばし、“CORE”“フラクタル”で圧倒された。アンコールにも2回応え、3時間にも及ぶライヴを堪能した。 (田代)

出演:GRAPEVINE




SCARLET tour 09 “REFLECTION”
11/28 Sat @ 渋谷BOXX

 8月にリリースしたアルバムREFLECTIONを引っさげたツアーのファイナルを迎えたSCARLET。VELTPUNCH、detroit7の両バンドがファイナルを祝福するかのような熱いライブを繰り広げた。トリを飾るのはSCARLET。SEの暗がりから一転、演奏が始まると照明とシンクロするかの如く、バンドが放つ光が見えたような気がした。バンドが生み出す空気感は、日常の悲しさや切なさを思い出させるが、最後には希望に満ち笑顔になる、そんな感情を生み出した。一音一音を大事に重ねる演奏に、Ba/Vo林の始終笑顔で歌うボーカルが共存し、ファイナルならではの緊張感と喜びが感じられた。前半では、静かでありながら根底には力強さを感じさせるナンバーが続き、ツアーの思い出を語った後の後半戦では、その力強さを全面に押し出すように、頭を振りながらの激しいナンバーも見せてくれた。ツアーファイナルではあるが、一貫して希望に満ちたライブであり、ライブが表現した通り、4月にはワンマンも決定し、次へのステップアップとなるライブであった。(竹内)

出演:SCARLET/VELTPUNCH/detroit7
(Photo: Kazuyoshi Morita)




「モダンPOPゼミナール8」〜スペシャルな58moon〜
11/28 Sat @ 名古屋・いりなか 58MOON

 名古屋が生んだ個性派テクノパンクポップバンド・ぶどう÷グレープが、サエキけんぞう氏による2DAYSイベントに出演! 地下アイドル達のステージに続いて堂々、マスカット色の揃いのシャツに風変わりなネクタイ姿で登場した5人。ヴォーカルはモデルとしても活躍中、うらやましい程にスタイル抜群のくみんこ÷グレープ。サエキ氏作詞作曲の“ボタンを押し直せ”、“涙のターニングP”、11/11に発売したアルバム『秘密ギャラリー』のタイトル曲、自称「大ヒット曲」の“オアシス”などを次々に披露。時に自称(?)元アイドルのギター、ながい÷グレープがヴォーカルを取ったり、ながい曰く「本物のアイドル」ミドリ÷グレープがヴォーカルを取ったりと、飛び道具も満載! 音もコミカルだがMCでも笑いのセンスをみせ、ライブを超えたショー的な時間を思いっきり楽しませてもらった。この名古屋産のぶどう、新年も更に美味しい実を味わわせてくれそうです!(佐々)

出演:サエキけんぞう& Club Jet'aime/ぶどう÷グレープ/MIZUKA/愛情委員会
DJ:ホンダトロン
(Photo: 安田典謙)




Dr.Madd Vibe Comes To Japan ツアーファイナル
11/30 Mon @ 吉祥寺ROCK JOINT GB

 凄い、凄いぞ、凄かった〜レジェンドは本物だった! FISHBONE(以下FB)のフロントマン、アンジェロ・ムーアがDr.Madd Vibe名義でライブを緊急決行! FBといえば80年代から90年代にかけて元祖ミクスチャーとして一世を風靡。レッド・ホット・チリペッパーズやジェーンズ・アディクションと当時のシーンを牽引したカルトバンド。日本では'00年のフジロック以来のプレイを吉祥寺のライブハウスでかましてくれたのだ。のっけから2階のPAブースから登場。フロアを突き抜けステージに上がるや否や「アーユー・レディ」の雄叫びと共に客席にFLY!そこからはもうナンジャコリャ〜バイブス全快で一気にエネルギー大放出。信じられないSHOW TIMEだ!最後にアンジェロがドラムを叩いたジャムまで駆け抜けた本当に夢のような一夜で、まだ体の奥にあの日のエネルギーが渦を巻き続けている。この日確実に新しい伝説が吉祥寺ROCK JOINT GBで生まれた。(マービン)

出演:Angelo Moore a.k.a Dr.Madd Vibe(from Fishbone)[Angelo Moore(T.sax/Theremin/Vo.)/Jeffley Connner(Ba)/中村亮(Dr)/みね☆たろう(Gu)/光風(Trumpet)/NARI(T.sax)/Nao a.k.a Don Drummond ?(Trombone)/and more SPECIAL GUEST] DJ:HIROSHI BROWN(Oi-SKALLMATES/RUDE BONES)/北島友太(彩音)
O.A.:THE ROCKIN'STEADY




labo 5th Anniversary 24時間ライブ - SMILE -
12/1〜2 @ LIVE labo YOYOGI

 代々木のlaboが5周年を迎え、毎年恒例となっている24時間ライヴを敢行! 1バンド20分程の短いライヴとは言え、全48バンドが24時間ぶっ続けで出演するって尋常ではない。平日なのに夜中や朝方でも出演するバンドとお客さんがいるって事がすごい!つまり、出演者との絆が強いライヴハウスだと言える。初日はまずアカネがトップバッターの重責を果たし、続くchronicleもフロアを熱くする。合間にはlaboの店員の面白トークが炸裂する。彼らも24時間話しっぱなしだ、ハンパない。しかも2階のフロアでは、たこ焼きやお酒も売られ、もうお祭り感覚。初日のハイライトは3ピース・ガールズバンドのNANAIROが登場し、一気にポップな空気を吹き込んだ瞬間だろう。どこかたどたどしくも無邪気に歌い演奏する姿に、心が洗われる思いだった。その後のSHINAPSは、残念ながらDrの片桐英里が12月のライヴで脱退するが、貫禄のライヴを披露してくれた。翌日は快進のICHIGEKI等が出演し更に盛り上がった。(田代)

出演:アカネ/chronicle/小林雅弘/DAVA/NUCKELAVEE/EverLasting Date/NANAIRO/SHINAPS/JIJIE/ガムシロップ/SPRINGS/食用兎/Bulky Buddy/吉岡ひろゆき/Ashtray Of Sound/シスタ/脱力/INSHORT/Black Bean Brothers/TeraNovel/海月、痺れる/かわらだユタカ/forever yours/22nd RIOT/快進のICHIGEKI/Creative Stream/THE ROMANCE JOE 他




SOIL&"PIMP"SESSIONS WORLD TOUR 2009 ワンマン
12/1 Tue @ SHIBUYA-AX

 「一緒に楽しもうよ!もっと踊りたいだろ!叫びたいだろ!騒ぎたいだろ!」──この日のライヴはニューアルバム『6』のトップ・ナンバー“SEVEN”からスタート(“SEVEN”は『6』+1(支えてくれているあなた)の意とのこと。つまり会場の「あなた」に捧げられている曲なのだ)。初っ端から興奮状態になったフロアが熱狂に包まれる中 “Paraiso”“閃く刃”“KEIZOKU”……と、『6』の収録曲をバランス良く挟みながら、畳みかけるようなライヴを展開。会場の盛り上がりを見てアジテーターの社長は「初っ端からこんなに騒いでくれて、オレやることない!」と、オーディエンスの笑顔を誘う。また、「現在レコーディング中」というJ.A.M(丈青・秋田ゴールドマン・みどりん)による演奏も素晴らしかった。本編ラストにおける、ドラマティックな“殺戮と平和”での一体感は凄かったな。約2時間に及ぶ“DEATH JAZZ”ライヴに“SEVEN”たちが酔いしれた。(逆井)

出演:SOIL&"PIMP"SESSIONS




College For Life Scene1「学生運動」
supported by TOWER RECORDS新宿

12/2 Wed @ 新宿red cloth

 大学生スタッフによるイベントが開催された。インディー・ロックが大好きな大学生達がリコメンドした、新しい波(ニューウェーブ)を肌で感じられた。Collo Sound Rootsはロックだけでなくフュージョン的な音楽も聴かせてくれた。thattaは四つ打ちを軸にしたダンサブルなビートと上モノの被せ方が、ニューレイヴ以降な感触を受けた。The Rouxtzは3ピース・バンドらしからぬバンド感と楽曲、ディレイの鳴りがくぐもったギターの轟音が衝撃的。DUB STRUCTURE #9は1曲目から長尺な曲でカッコよかった。以降の曲も繋がった感じで、サイケデリックでスピリチュアルな鼓動すら感じられた。Merpeoplesは観る度にチャーミングになっている。美大生のシャルロット(Gt/Vo)を中心に不思議なオーラを放ちまくる。ライヴの運びも、型にハマってないとこがいい。彼女達は2010年2月に初音源のミニアルバムをリリースする。トリはゲストのレコライド。レッドクロスにテクノ・サウンドが鳴り響いた。(田代)

出演:レコライド/Merpeoples/DUB STRUCTURE #9/The Rouxtz/thatta/Collo Sound Roots
DJ:タシロック(JUICE)




リトルキヨシトミニマム!gnk! 〜futaridake〜 New Album「ほんとう」Release Party
12/3 Thu @ 下北沢CLUB Que

 発売されたばかりのNEWアルバム『ほんとう』のレコ発ワンマン。会場は満員。ライヴ中二人が何度も口にした通り、この日は彼らにとって一年の集大成で、現在のリトルキヨシトミニマム!gnk!の充実ぶりが伺えるライヴになった。ライヴはファンにはお馴染みの初期音源“1000の耳”からスタート。“TOWN”“北風”“コインランドリー”とNEWアルバムからの選曲を中心に、MCを交えながら進行。ブルージーなキヨシのヴォーカル&ギターと、歌心のあるゲンキのドラム&ポエット。「間」を生かした2ピースとは思えない濃密な演奏は、完全に彼らのスタイルとして確立された感がある。終盤は“我が道を行け”“ホントの気持ち”。会場全体に語りかけるような、嘘のない言葉と音。その真っ直ぐさ、親密さ、緊張感に心震える。ラストは“Folk”、アンコールはなし。「ほんとう」の事だけを歌う、潔く、素晴らしいライヴだった。(近藤)

出演:リトルキヨシトミニマム!gnk!
(Photo: 小野塚恭平)




LEO今井ワンマンショー WILDLIFE IN TOKYO @ SHIBUYA O-NEST
12/4 Fri @ 渋谷O-nest

 国際的なセンスを武器に、巷にその名を浸透させつつある稀代のポップミュージシャン、LEO今井のワンマンライブが開催された。まず驚かされたのが、出音の良さ。圧倒的な低音の中に存在するクリアーな上物の音色。全てのバランスに気合を感じた。“You Me Electricit”で始まり、前半すぐには筆者も大好きなアルバム『CityFolk』からの名曲“河童のうた”も披露。ニューアルバム『LASER RAIN』からの押し曲“Connector”で会場を温めると、“Wildlife”ではファンに大サービスのビデオ撮影大会も決行。眩しいフラッシュの光が次々にたかれる中、LEOも最初からサングラスを装着する用意周到ぶり(笑)。その後ZAZEN BOYSの向井秀徳との合作“Metro”を皮切りに、攻撃的なロックサウンドを連発。本人はメタルミュージックも好きというのもあってか、バンド全体のグルーヴが一気に加速。名曲“TAXI”“Tokyo Lights”も聴くことができ、かなり酒の進んだ一日でした。(浅井)

出演:LEO今井




butterfly inthe stomach H&K TOUR FINAL
“極北アンダーグラウンド”

12/4 Fri @ 下北沢GARAGE

 ツアー中の交通事故で活動休止する前にライヴを観て以来だから、個人的には久々のバタフライライヴ。以前に観た時は、ただひたすらにかっこいいことをやろうとする、ひたむきなストイックさが印象的だったが、いまは良い意味で角が削れてきた印象がある。丸くなったとか、そういうことではなくて、無理がなくなっているというか、気持ちの部分に余裕が出てきてる印象。だから、彼らの曲がいまはすんなり身体に馴染んでいく。本当の意味でのオリジナル・スタイルが見つかったのかな。ツアーファイナル、ホーム下北沢GARAGEのステージで次の段階へと進もうとするバタフライの姿を観ることができた。爆発寸前のテンションで疾走しまくっていくアゲアゲ状態。会場限定音源『ヒラクミライと共犯シンパシー』を含め、90年代ロックの雰囲気を醸し出しながら会場をひとつにまとめ上げた。良いライヴだった。(松木)

出演:butter inthe stomach/AJISAI/
No Regret Life




JUICERS
12/5 Sat @ 南青山レッドシューズ

 この日の『JUICERS』は、訳あって弊誌:林が馴染みの方々をブッキングさせてもらった。まずは1バンド目は、林がレーベル兼マネージメントを務めるバンドThe Chameleons。この日も、いい歌を聴かせてくれた。続いてKAWATO(ROLLER☆KING)のDJ後、レーベル:ROLLER☆KINGからアルバム『MOJO LIGHT』を発売したMUSTANG JERX。テンション高めの曲とダウナーな曲が交錯したライヴにシビれた。そしてレッドシューズでの『69★TRIBE』で毎月、ライヴしているYOU-DIE!!!&ザ・リーゼンツが、遂に『JUICERS』に登場! 彼らは先週もレッドシューズでライヴを演ったばかりなのに、選曲をガラリと変えてのライヴ。しかも、林が普段回す曲(JET、The Knack、Primal Scream、The Clash、等)をカヴァーするという粋な演出。ほんと林DJでのお約束な曲ばかりだわ。スペシャルズからブルーハーツの流れなんて、さすがです。林も一緒にギターを弾き、歌った。その後は、ゲストDJの方々が夜を彩ってくれた。(田代)

出演:YOU-DIE!!!&ザ・リーゼンツ/MUSATNG JERX/The Chameleons
GUEST DJ:吉田 力(SEEZ RECORDS)/笈川 司(BUGY CRAXONE)
DJ:林拓一朗/タシロック/高橋駿祐/SMOOCH!/enlarge/Edwin/マ☆リ




☆Dear Friends☆
12/5 Sat @ 岡山IMAGE

 JUICEでも注目し続けている名古屋発のハイブリッドロックバンドHundred Percent Freeがイベントのトリで登場! 黒で揃えた衣装が格好良くてドキドキ! 1曲目、彼ららしさ全開の1/27にリリースされるメジャーデビューシングル収録曲“Boom Boom Dreamer”から皆タオルを回し、いきなりテンション爆発。次々に繰り出される勢い溢れる曲と彼らの放つ煌めき、ステージから飛び出してきそうなエネルギーのパフォーマンスに体も心もどんどんアツくなる。同じくメジャーシングル収録曲“Hello Mr.my yesterday”も披露。壮大でドラマティックな世界観、表現に夢心地。このシングル曲から“Believer”のつなぎに、彼ら自身の気持ち、意気込みを感じたのはこちらの勝手な憶測だろうか。終盤は彼らの代表曲“神輿”、“Emotional∞TANK!!”で場内激動、アンコール“UNITE”で彼らの情熱とメッセージを全身全霊で受け止め、皆の気持ちが一つに、アツい固まりとなった。(佐々)

出演:MISSPRAY/ASTROGRAPH/ガトツ/大(4)喜/SQUASH TROCHE




The 3rd Music Revolution JAPAN FINAL
12/6 Sun @ 品川ステラボール

 23歳以下のアマチュアミュージシャンを対象とした音楽コンテスト「Music Revolution」、全5409組の中から勝ち残ったのは実力派揃いの16組。出演者には学生も多く、まだ中学生の久枝しずく、北海道からやってきた高校生バンドなど、その瑞々しい感性に触れられたことはとても新鮮であった。ユニセックスな歌声とやわらかなメロディが聴く者を惹き付けるtailless dogは、優秀賞を受賞。また同じく優秀賞のROTH BART BARONは、オーディエンス賞も獲得した。そしてグランプリに輝いたのは「ユメノナカ」を歌う山崎葵。女性らしい軽やかな歌声で等身大の自分自身を素直に歌った彼女に、会場中から鳴り止まない拍手が送られた。惜しくも受賞には至らなかった出演者も、ジャンルは違えど皆がキラリと輝く個性を持っていた。熱意と才能に溢れる若者達に、その可能性を花開かせ、これからのミュージックシーンを担っていってほしいと感じた熱い決勝戦であった。(中里)

出演:山崎葵/tailless dog/ ROTH BART BARON/THE★米騒動/和知 里/アニーガール/
THE 楽団マーキュリー/ビレッジマンズストア/GULFPOAT/カントリーマーム/植田 章敬/
Siberian mist/メロディーキッチン/Mihoko/
カンタロウ/久枝しずく




ブルボンズ&THE ZIPPERZ tour
the lefthand drive レコ発ツアー

12/12 Sat @ 新松戸SOUND BAR FIREBIRD

 この日のFIREBIRDはすごかった。11/4にシングルを発売したthe lefthand driveのレコ発。11/21に5年ぶりの音源『THE MINI ALBUM 2』を発売したTHE ZIPPERZ。更にリリース・ラッシュなブルボンズ。そんな3バンドのレコ発を兼ねた日。会場に着くと、KLAXON BEATSがフレッシュなライヴを行っていた。なんと2回目のライヴだったという、そりゃ新鮮だわ。その後、トリでブルボンズが登場!ここ最近の彼らはリリース・ラッシュだ。まずは10/2にシングル『SINGLE SINGLE SINGLE』を、11/11にはミニアルバム『グリーンアルバム』を、更に年明け1/13にはシングル『自衛隊に入ろう』をリリースする。ライヴはミディアム・テンポのどっしりした曲で始まる。その後、堰を切ったように動き回る。シングルで発売される高田渡のカヴァー『自衛隊に入ろう』では、Vo/Gtのタクミブルボンが軍隊的な恰好で登場。彼らのライヴ中、THE ZIPPERZの面々が上半身裸のままライヴに見入る姿も印象的だった。(田代)

出演:ブルボンズ/THE ZIPPERS/the lefthand drive/KLAXON BEATS/shabby/The Nameless Note




Psysalia Psysalis Psyche Tour vol.1 『Matin Brun』TOUR FINAL -ONE MAN-
12/13 Sun @ 下北沢SHELTER

 最初に言っておこう。私は彼らが好きだ!初めて目にした時の衝撃は今でも鮮明に覚えている。それは大げさではなく、日本のバンドでそれほど私の心を鷲掴みにして離さなかったバンドがいなかったからだ。だからこそ、このツアー・ファイナルのワンマンを、ゼロの気持ちで真剣に観たかったのだ。予想通り“Matin Burn”でステージに姿を現したサイサリア・サイサリス・サイケ。彼らの持つ独特な空気がファンを飲み込む。紫穏(Vo/Gt)とトオル(Gt/Vo)の真逆なオーラがぶつかり合うステージ。“take me out”“Masturbate”“Butch〜”と続くセットにファンが暴れないわけがない!そして、その光景に物怖じしない彼ら。アンコールの“〜PPP”“Sunny Dead”“Subway Killer”にフラッシュバックしてまたヤられた。成長していたとか偉そうなことは言いたくないが想像以上のものを魅せてくれた。ただ、満足はしていない。彼らならもっと凄いモノを魅せれるはずだからだ。(LIMO)

出演:Psysalia Psysalis Psyche




UNLIMITS 茜 -アカネ- TOUR 2009 TOUR FINAL
12/13 Sun @ 渋谷CLUB QUATTRO

 新作『茜-アカネ-』より、“蜃気楼”“茜唄”という2大キラーチューンで幕を明けたライヴ。UNLIMITS最大の持ち味である爆音マイナーコードが早くも炸裂! Vo./Gt.の清水葉子、そしてDs./Vo.の郡島陽子の「Wヨーコ」(…と勝手に呼んでみました)のコーラスワークにも磨きがかかっている。“七色の記憶”“追憶の未来”“僕の在り処”──4人の全身全霊で繰り出される曲たちは、どれも熱くて、切ない。特筆すべきは、フロントで歌う清水の表情の豊かさ。楽しいときに笑い、怒ったときに吠え、哀しいときには涙も見せながら、感情の起伏を全身で表現する……そんなボーカリストだ。しかしこんなに激しくエモーショナルなライヴなのに、後には不思議とすがすがしさが残る。本編ラスト、「強い風が吹いていた…」という歌い出しで始まった屈指の名曲“クローバー”は、まるで春風のような、彼らの音楽の本質そのものを言い得ていた。これほどまでに日本人の情緒に訴える音楽を奏でるバンドがいることを、もっと多くの人が知っていてもいい。(柳)

出演:UNLIMITS
GUEST:GOOD 4 NOTHING/GENERAL HEAD MOUNTAIN




175R 青春馬鹿野郎TOUR2009「ちゃんこ」
12/14 Mon @ 渋谷CLUB QUATTRO

 表情を読み取れる距離で観るのはこれが初めてで、ステージに現れたSHOGOは物凄く緊張したような真剣な眼差しでマイクスタンドに向かっていった。ステージから放たれていたのは力強い決意表明。ここからまたでっかい扉を彼らは開けようとしている。SHOGOのアカペラから“東京”が始まると怒号のような大歓声が上がった。東京ではめずらしく小さめのライヴハウスだったのが手伝ってか尋常じゃない盛り上がりに立っているだけでも汗が流れ落ちていく。“FREEDOM”、“パスポート”など初期のナンバーの連打にその熱さは追い打ちをかけていった序盤。その熱さを冷ますかのように “雪と涙と男と師走”で脳内に雪景色を広げ、“Hello”、“たとえ明日が来なくても”など新曲を惜しみなく披露していった中盤。新旧混ぜ合わせた終盤ラスト“リフレイン〜青春馬鹿野郎〜”で惜しみなく「青春」を叫んだ175R。完全無敵の青春パンクの青い春はまだまだ続いていく。(松木)

出演:175R




TRICERATOPS 3000WATTS TOUR 2009
12/15 Tue @ 高円寺HIGH

 TRICERATOPSツアー追加公演。10月に発売されたシングル“I GO WILD”のツアーでもあり、一曲目にいきなり披露された新曲“3000ワットのスピーカー”を聴かせたくて仕方ないツアー!のような赴きのライヴ。ということはこれから制作に入るアルバムは相当いい状態で準備されている、と期待せずにはいられないほどに、その曲は抜群のメロディーと色気漂う雰囲気がマッチした非常にいい曲だった。そしてこの日初披露、イエモントリビュートに収録された“JAM”は圧巻で、原曲を崩すことなく、和田が持つ色気をぷんぷん漂わせ、切迫していくあの場面ものめり込むほどに切迫していて最高だった。マイケル・ジャクソン好き日本代表の称号を与えたいぐらいの、和田の完璧過ぎたマイケルメドレー(スライとかもあったけど)もすばらしかった。アンコールでは藤井フミヤが登場し、“爆音Time”を披露するなど追加公演の意味を十二分に活かした約3時間だった。(松木)

出演:TRICERATOPS
Guest:藤井フミヤ




FUNKIST CUP 〜Road To South Africa 2010〜
雪の結晶戦!!世界一の名勝負!!
12/16 Wed @ 渋谷O-WEST

 FUNKIST vs セカイイチな一夜。まずはセカイイチがハートフルな歌を聴かせる。それにしてもVoの慧くん、いい男になったなぁ。そしてFUNKISTの6人が登場。“BORDER”のスピリチュアルなビートが身体を揺さぶる。そして“South Africa 2010”へ。Voの染谷西郷は日本と南アフリカの混血である。FUNKISTとしても何度か南アフリカまで赴きライヴを行っている。そして、南アフリカに対してポジティヴに歌えるようになった今、こうやって曲を書いた。この曲は、先日12/2に発売されたシングル+DVD『Snow fairy』に収録されている。また以前からサッカー・フリークぶりも発揮している、彼らなりの「2010年、南アフリカW杯」へのリスペクトも窺える。ライヴ後半、シングル曲“Snow fairy”のポップネスに包まれ、“SUNRISE”で会場が一体になった。アンコールで登場し、体調不良で静養中のフルートの春日井陽子が、久しぶりに会場に現れたことをMCで告げ、メンバー全員で“フレンズ”を歌った。(田代)

出演:FUNKIST/セカイイチ
(Photo: 平野大輔(元気玉))




MUSHA×KUSHA 7th ALBUM『一発やらせろ!』 レコ発TOUR
12/16 Wed @ 名古屋・新栄 SONSET STRIP

 9月に発売した7th Album『一発やらせろ!』ツアー中のMUSHA×KUSHAが名古屋へ…と言っても彼らの場合、常にツアー中のようなスケジュール(笑)。1曲目イントロから「歌と四弦ギター」の池田、「五弦ベース」の足立が暴発! ステージ中を暴れ回る。そこに「蟲役者」梅原が登場! ステージに独特の妖艶な世界観が広がる。弦楽器が本来の機能を超え、武器あるいは芝居の小道具と化し、アームが空間を切り裂く。ステージはフロント3人の戦場だ。その背後で支えるドラム後藤。プロフで「鍵盤、他」の「他」に想像力が掻き立てられる大いなる存在感をみせる北澤。この5人が繰り広げるドラマはライブという概念を超える。彼らの発する音楽は例えば目を閉じて聴いても格好良い。だが人間は視覚に左右される生き物だ。初めて見たのは数年前だが、正直この異様な空気感に惑わされていた私。しかしここ数回で急激にその魅力にハマりつつある。皆さんも是非体感してみて!(佐々)

出演:MUSHA×KUSHA/SEGARE/レジオキング/Chitala Branchi/SPai/Playme/the triadic luxury




FOX LOCO PHANTOM TOUR '09“まっくろけ”
ツアーファイナルで感情大爆発まっくろけっけ

12/18 Fri @ 下北沢BASEMENT BAR

 FOX LOCO PHANTOMは、09年11月にフルアルバム『ギムギムの森』をリリースした。ひたすらバンドを走らせてきた彼らが、音楽的要素も人間的な成長もすべて詰め込んだ、到達点と言える1枚だった。そして全国ツアー、ファイナルのこの日、ゲストのNo Regret Lifeの、いつも真摯な姿勢のライヴが終わり、フォックスが登場。ライヴは新譜同様“群青バタフライ”から始まる。続く“MOGURA DIVE”と、のっけからテンション高め。中盤の“RAINBOW”“世界の詩”のスケールの壮大さには息を呑んだ。特に“RAINBOW”の、ヒデヲのくぐもったベース音、あれこそジョイ・ディビジョンやキュアー直系なニューウェーブな音!これを今やるフォックスがカッコよすぎる。Vo依田の感謝を込めたMCの後、“愛想レーション”“東京ロックス”など怒濤の展開。フロアでは頭を振りまくる者も多数。5人の狐達は汗だくなままアンコールに2度も応える。そして下北沢は炎上し、ギムギムの森は僕らの心に深く刻まれた。(田代)

出演:FOX LOCO PHANTOM
Guest:No Regret Life




のあのわ SPECTACLE tour 09〜わぁ!わぁ!わぁ!ドリーミーなやつらがやって来た!〜
12/18 Fri @ 渋谷 duo MUSIC EXCHANGE

 メンバーのインフルエンザ感染で福岡公演が延期になったり、のあのわの命ともいえるチェロが盗難被害に遭うなど波乱に満ちたツアーとなったが、超満員の観客が見守る中、ファイナルを迎えた東京公演。よく例えられる表現だが、本当におとぎ話の中から飛び出してきたようなバンドで、演奏が始まると会場は一気にのあのわの色に染まっていった。序盤は少々緊張気味だったのか固さが残っていたが、“little heart”、“Melt”といった彼らの芯にあるロックサウンドで一気にヒートアップしていく。ヨーロッパの古典的な雰囲気があるのに、メロディーのポップ感やYukkoの歌声はとても現代的で、なんとも不思議なバンドだなとおもわず聴き惚れてしまった。「どうしても恋愛の歌詞を書くと悲しい曲になっちゃうんだけど」というMCから“Sweet Sweet”へ。サビへと向かう情感のせつなさは幻想でもなんでもなく、現代を生きるリアルなロックバンドが鳴らす音魂そのものだった。(松木)

出演:のあのわ




LONDON NITE X'mas Special 2009
12/19 Sat @ 川崎 CLUB CITTA'

 大貫憲章氏プレゼンツ