ドン・マツオ


ドン・マツオ from ズボンズ、
セカンド・ソロ・アルバムをリリース!本物はここにある。

 暑かった2008年夏、ドンさんに会った。「今、ズボンズのアルバムを作ってるからね、出来たら聴かせるね!」とおっしゃっていたのだが──年末には「ソロ・アルバムが出るんですよ」に変わっていた。聞けば、ズボンズに8ottoのヨシムラ セイエイ(Gt)を加えた作品だという。最初から最後まで(つまり、曲作りからミックスまで)ドンさんの手によって行われた、いわば、ドンさんの本質が詰まった作品。本物を知りたい人は、まず聴いてみてください。

■今回のソロ・アルバムは、ご自身でプレイももちろん、エンジニアからミックスまで手掛けられたという──プライベートでありつつも、外に向かった作品ではありますよね。

マツオ:そうですね、僕は、個人的な領域に突っ込めば突っ込むほど、結局、普遍性に辿りついちゃうんじゃないかと思うんです。だから今回は──そうした方が良いんだろうな、って思ってたんです。つまり、情報や新しさに左右されずに、思いっきり自分の好きな「感じ」に振り切った方が、むしろ普遍性を帯びるんじゃないか。やっぱり僕は音楽を、心の深いところで受け止めたいし、受け止めてもらいたい、っていうのがある。それこそ、全身全霊で。それは、僕らが音楽をそういう風に聞いて育ってきたっていうのがあるから、そういう欲求があるんじゃないかと思います。いくら、ビジネスが進んで、音楽のスタイルが色々変わるっていうことはあったとしても、感動の根本は変わらないんじゃないかな。僕は、自分自身が──ある種、世界の縮図なんだと思ってるところがあって。それはみんなそうだと思いますけど。みんなが、世界の縮図だから、誰かが自分を語るっていうのは世界を語るのと同じ重みがあるんじゃないか、と思ってます。それでも結構気楽に録ったんだけどね。

■気楽に、とは言え、「素人」にはとうてい出来ないことが詰まってると思います。プレイひとつ取っても、グルーヴ、リズムひとつ取っても。

マツオ:それは、本当に、「そうありたいな」と思いますね。すごく高慢な言い方だとは思いますけど、手本になりたいな、と思ってるんですよ。僕らより年下のミュージシャンとか、息子の世代とかにとって。だから、もしそういうのに真剣に応えるつもりがあるんだとしたら、小手先に走らず、全人格をかけて音楽を作らなくちゃならないでしょうね。一方で、ズボンズも今年で15年になるんですけど、やっぱり伊達に15年やってないなと、自分達的な手応えも感じてるんです。色んなテクニックも身に付いているし、石の上にも3年みたいな、すごく単純な効果が出てる気がしますね。最近は、若い子達に会って必ず、「成功するにしろしないにしろ、合ってても合ってなくても、今やっている仕事を最低5年は一生懸命やらなきゃダメだぜ」って話をよくするんですよ。どんな仕事であっても、それを一生懸命5年間やり続けると、何かしらの哲学が身に付くと思うんですね。それを半年間くらいで「割に合わないから辞めた」じゃ、「それは簡単かもしれないけど、自分に残るものも少ないんだよね」っていうことなんですよ。だからもう、嫌がられてもそういうことばっかり言ってます(笑)。

■いえ。大切なことだと思います。最初のきっかけは何だか分かりませんが、なんらかの形で出会ったひとつの事を最低5年は続けることによって──いろいろな何かが見えてくるということですね。「己が為すべきこと」というか。

マツオ:きっとね。あと、面白いのは、一生懸命やってると、やるべき事は用意されてたようにフって湧いて出てきちゃうんですよね。今回のソロアルバムにしても、全然作るつもりなんて無かったですからね。これを作るっていうのも、僕、2月が誕生日なんですけど、「誕生日だし、何かツアーでもやろう」とか思って、ツアーをブッキングしてたらみんなに「じゃあアルバム出すんですね?」みたいなこと言われて。

■いつの間にかそういう流れに(笑)。

マツオ:それで、みんなに電話し終わってた時には、もう「ソロアルバムを作れるかどうか」なんて考え始めてた、っていう(笑)。それ作ってツアーをやるのも悪くないな、なんて風にも思って。それが、はっきり覚えてますけど、11月の20日だったんですよ。その後に、曲を作り始めて、録り方も考えて、バタバタと1ヶ月で作り上げたんですよね。すぐできた。だけど、「しっかり自分のすべてを注ぎ込まなければいけない」、とも思ってて。それなりのプレッシャーの下で、実現することを考えていると、やっぱり何かしらのものが出てくるんですよね。その作業の間に気付くことも多いし、そういうのって有難いものなんですよね。「不思議だな」と思いますね、音楽を作るということが自分の生活の糧である一方で、それをやることで自分自身の成長にものすごく役に立っているというか。それをやることが一つ一つの修行になっていたりして。「人間」として、より良い方向に進んでいるだな、っていう実感はありますね。更にその上で、僕らを支持してくれている色んな人達に気に入られれば、本当に喜び以外の何物でも無いですね。そういう気持ちがあるからか、今回のアルバムはやっぱり、今までとは少しリアクションが違う感じなんですよね。

■なるほど、なるほど。それは分かります。非常に明快で、かつシンプルな音ですものね。しかも、深くて、格好いい。

マツオ:だから嬉しいですね。作って良かった気がしています。ちょっとは成長できたのかな。まだまだもちろん道の途中ではあるし、これから先どういうものが出てくるか、自分の考えがどんな風に変わっていくか分からないけど。

■なるほど。様々な音楽を取り巻く状況も、日々変わっている中で──。

マツオ:だから、すごい時代にいるんだなって感じはしますね。誰もが割に簡単に、CDを作れる時代ではあって。簡単に出来る=良いことだ、って言う人もいるけれど、そこで「プロフェッショナルとして」長く真剣にやり続けていくのが本当に大変なんだよなって思っちゃいますね。振り返ると──やっぱボクも、ものすごく大変だったですよ。

■なるほど。

マツオ:でも、「やっぱり長く続けてきたから、今は、この表現までたどり着けたんだよな」って思います。そういう意味で、僕は自分が考えてる理想の姿に基本的には真っ直ぐ進んでる気はしてるんですけどね。それは今までの「ロックンローラーっていうのはこうじゃなきゃ」というイメージとは違うかもしれないけど、もうそういうのは終わりにしなきゃなんないんだよな、っていう感じがありますね。まず、「自分が心底納得出来る作品」っていうものを作りたいんだよな、っていうのがあるんですよ。今の時代で──「最新の音」みたいなものに左右される必要無いんだよな、と思ってます。

■なるほど、確かに。

マツオ:いずれにしても、そこまで強い──「この時代はこれだ!」っていうムーブメントが2000年以降は起きてないですからね。それは結構怖いことではあるんだけど──って言うのも、今までは……少なくともロックの始まった60年代から90年代っていうのは割に、はっきりした音楽としてのムーブメントがあったでしょう。

■そう思います。

マツオ:2000年に入って──もう10年経つじゃないですか?それなのに、何一つ「コレだ!」っていうものが無かったですよね。あったのは、ビジネスのスタイルとして、新しいものだけ。MySpaceとか、iPodを使ってヒットしましたとか。でもそんなの、「次のアルバムも期待して聞いてみよう」とか思わないんだもんね──なんて言うかな……まるで、貼ってある上から、次の新しいステッカーがすぐにバンバン貼られていくような感じね。そういうのってちょっと嫌なんですよね。

■なるほど、音楽自体が消費されていくような。

マツオ:そうですね、うん。自分達のこととして考えてもあんまり気持ちの良いもんじゃないしね。「バーン!」と取り上げられたとしても、また明日は、まったく違う別の何かになって、とかね──難しいもんですよ。

■なるほど。でも、なんだか、このアルバムの本質についてお話してもら──とにかく、ったような感じもするんですけど(笑)。

マツオ:(笑)。だからこそ、自分に出来ることが大事で、やる事すべてに、「自分の人生」とか「人間全体」みたいなものを賭けるしかないんだよな、っていうところはあるんですよね。

■そうですね。常に完膚なきまでにつきつめられているイメージはあります。

マツオ:だからね、あんまりカッコイイことじゃないのかもしれないけど、一つ一つの仕事を本当に一生懸命やって、やり遂げるしかない、と。そこでしか救われないような気がするんですよね。それは本当にシリアスな話だと思うんだよね。要するに、どんだけその人間の本質を……うーん……。

■その人の価値観で、どこに主眼を置くか、というか。

マツオ:そのー、生き方として、どの位まで正直に生きることが出来るか、ということでしか天国に行けない感じ、って言うのかな(笑)──言い表しづらいんですけどね。

■はい、何となく感覚的には──わかります。

マツオ:本当に僕らは、すごく裕福な国に生まれてるし、いくら不況だと言っても必要なものは持ってて、それなりに綺麗なものを着ていて、っていうのは当たり前なことじゃないですか?でも、そのせいで──なかなか、その人の本質は見えてこなくなってしまっているでしょう。いくらすごく綺麗に着飾った女の子とか見てもピンと来ないんだよね(笑)。

■ああ、わかります。

マツオ:その──見えないんだよね、本当の人間のとこが。

■本質が、本当の顔が。

マツオ:そうそうそう。パッと外見は、可愛くて綺麗でしょう。日本人の女の子も随分綺麗になってきたな、とは思うんだけど、そこから何も「この子、良いな」と感じれる部分は見えないんですよね。

■わかります、逆に──セクシャルな匂いはしないですよね。

マツオ:そうなんだよね。ボクは、その人の本質のド真ん中みたいなものを、知りたいっていうのがあります。そうでないと判断できない。何に対してもそうですね。もちろん音楽も。もしそれが現代の傾向として、ビジネスとして大きくならないところだとしても、自分がこうだと思う方向に徹底的に振り切れるしかないんじゃないか、と。そういう実感がありますね。うん。

■でも、すごくわかりやすい話だと思います──シリアスだと思いますけど。

マツオ:そうですね。だから、そういう意味では、こんな雑誌なんかも、僕の中では難しいんですよね。僕自身は雑誌を読まないし。雑誌で取り上げられてても、それがもし大きなビジネスになってればなる程、同じ位嘘も大きいんですよね。それが全部ダメだとはちょっと言わないんだけど、自分はそういう所に行かない人間なんだろうな、って思いますね。

■ああ、なるほど。

マツオ:巨大な嘘が必要な人達もいると思うんですよ。例えば、ローリング・ストーンズとかそうだと思うし。だからそれが悪いわけではまったくない。かっこいいくらいだけど。

■そうですね、確かに(笑)。

マツオ:でもやっぱり、ストーンズと自分達ではもちろん本質的に違う。もう、俺達は俺達の「道」みたいなものを、自分達の足で進んでいかなきゃダメなんだよね。となると、その人の本性に正直なものを出すしかないと思うんです。ボクらの場合は、考えれば考えるほど、それは所謂──ストーンズ的ロックのイメージとは大分違うかもな、っていう感じはするんだけど。

■なるほどなるほど。

マツオ:だから──ボクは個人的に道徳心とかそういうのが強いんじゃないかな。真面目で(笑)。

■そう思います。いや、さっきの女の子の話ってわかりやすいと思うんですよ。すごく素敵だし、キレイだけど──なんだかツルっとしてて、その人らしさはあまり感じられないというか。それこそ──本当に置き換えられますよね。それに対する需要もありつつ、適合出来る男性もいる、っていう。

マツオ:そうですよねー。「マス」っていうのは未だにそういう状態にあるというか。これだけいろいろな選択肢が出来たにもかかわらず「未だにそうなのか」ってあきれもするんだけどね。どっちが進んでいて、どっちが遅れていて──っていうんじゃ無いのかもしれないけど。やっぱり大勢の人達っていうのは、今までと何も変わらない……例えばテレビとか、そういうメディアだけに強く影響されて生きてるんだなと思うと、「ショーモないなー」って思っちゃったりして。もっと前だったら、それに合わせた形で、自分達の音楽も少し作っててみよう、とかウケ狙いを考えたりできたかもしれないけど。今となると、やっぱり──これは誰の音楽でも無くて「俺の音楽なんだよな」って感じでやらないと、それこそショーモなくなっちゃう。

■そうですね。

マツオ:そういう意味で今作は好きですね。自分では気に入っていますね。ところで、林さんって元々どういうものを聴いてたの?

■僕はそもそも、ビートルズからですね。

マツオ:ホント。今、林さんっていくつ位だっけ?俺と同じ位?

■今、36です。

マツオ:じゃあ、俺よりちょっと下か。ビートルズだったの?ホント、どういう形で入ったの?

■そもそもクラシックピアノを弾いていて、ある日、テレビでビートルズの特集をやってたんですね。NHKか何かで。そこからですね。

マツオ:そこからビートルズ集めてたんだ。周りにビートルズ仲間居た?

■いや、いないんですよね。当時はレンタル・レコードだったじゃないですか?なので、詳しそうな店員さんに「こういうのが好きなんですけど、どれが良いですか?」なんて聞いたりして。

マツオ:林さんって、どこ出身なの?

■僕は横浜です。

マツオ:フーン、そんな都会でも居ないんだ。俺より4つ下っていうことは……じゃあ、バンドブームが高校生位の頃でしょ?

■そうです、正に。だから周りは邦楽ばっかりで、もちろん僕も邦楽は聴いてたんですけど。やっとBOφWYがロックを産業にし始めた頃というか、そういう時期でしたね。

マツオ:ああ、そっか。でもまあ、NHKとかのラジオで、半日位ビートルズ特集やったりとかが、まだあったもんね。今は多分、もう無いよね。

■例えばジョン・レノンが亡くなってしまった命日の追悼番組として、とか。確かにありましたね。ちょっと、うちの家も変わってて、ずっと、ビデオがなかったんですね。なので、例えば──キース・リチャードとか、ジョン・レノンがギターを持っていた写真があったとしたら──じーっと眺めて、どう動いて、どうやって弾いてるのかなって想像する、最後の世代だったかもしれないです。

マツオ:ああ、なるほど。1枚のレコードを買って聴くっていう、その大事さみたいなものが大分違ってたよね。

■そうですね、本当に。別に、貧しい家ではないんですけど……なかなか新しいアルバムも買えませんでしたし。

マツオ:そうだよね。だから今、ダウンロードして、コピーして、データで、っていうのがアタリマエになるとさ、複雑なもんですよね。いくら時代だといっても、そこまでして聴いてもらいたいかっていうと──ね。何か、誰かに自分の音楽が使い捨てみたいな形で取り扱われたりするのって、例えばすごく売れた形とかになったとしても、どっか傷付くんだよね。

■そうですよね。

マツオ:なんか、魂のどこかが傷付いちゃうようなところがある。「いっそこういう世界に入るべきじゃなかったもな」とか思う時もありますよ(笑)。

■エッ、本当ですか。

マツオ:いや、あるある(笑)。もう頻繁に。生きてるのが嫌になるよ。一方で、音源を作っている最中だとか、ライブをやっている時は、やっぱりこれしか無いねー、とか思ってたりして。こんな、良く出来るのって俺達位しかいないよねとか思ったりもするんですよね。だからその辺の──浮き沈みになかなか決着付かないですね。だから難しいね。ビジネス的な部分は自分でやるべきじゃないんだ、とは思いつつ。

■難しいですよね。

マツオ:だからビジネスの部分ではギリギリのバランスを取りながら、クリエイティブの方に力を入れていこうという、決心が必要なんでしょうね。かなり際どいバランスだとは思ってるんですけど。おそらくこれまではすべてをより大きくしよう、合理的にしようと頑張ってきた過程で、その分小さいところをドンドン潰してきた。それを60年代から30年位やってきて、「結局大きくすることだけじゃダメだったのかもな」って感じてる人達が結構出てきてるんじゃないか、っていう気はしますね。それは音楽業界とかだけに限ったことじゃなくて。

■世間一般でっていうことですよね、確かに。

マツオ:でも、最初の何もなかった状態に戻れる勇気があるかどうか、っていうところじゃないでしょうかね。みんながそこに戻る勇気を持てるかどうか。で、もう一回、自分たちの国、文化だとかっていうものにしっかりとした誇りを取り戻せるかどうか、っていうのが、日本人のデカい命題なんだなって気はしますね。なにしろ、今、70%の人がサラリーマンらしいんですよね。でも、昭和の40年位までは、40%以下で、多くの人達は物作りをやっていたわけでさ──昔、「はたらくおじさん」って番組あったじゃないですか、NHKの。道徳の時間とかに見せられるやつ。

■ありましたね、教育テレビの。

マツオ:あれって、今、成り立たないですよね。

■ああ、確かにそうかもしれないですね。

マツオ:働くおじさんへの尊敬っていう部分も薄れているし、実際に数も減っちゃっているし、っていうので。そんな物作りをしなくなった国、これは結構──黄色信号というか。

■そうですね、危険ですね。

マツオ:そういう感じがするんですよ。その頃よりも、今の方がずっと裕福かもしれないけれど、もしみんなが手応えを感じないような世の中になってるんだとしたら、それは考えるよりも──もっともっとシリアスな領域に入っているかもしれない。俺達自身もその縮図の一つだと思うんだけど、大きくなったものを小さくして、それでもやり続けるっていうのはすごく勇気がいることだなと。根気だとか、そういうことが問われる気がしますね。だからこそ、辞めないでやっているんだ、っていう部分も僕はあるですよ。音楽が、一番自分の力を発揮出来る、唯一の手段だとも思うんだけど、別に、そうじゃなくても──生きてはいけるからね。

■確かに、生活はできますものね。

マツオ:でも、そこで折れると、それこそ──自分の人間自体に、ずっと疑問を持ちながら生きていかなきゃならないかもしれない。これから、先5年で人生が終わるとかならまだ良いんだけど、まだ半分位かもなと思うとさ、まだ踏みとどまらなきゃ、と思ったりして。それが唯一、自分が世界に貢献出来ることのような気もしてね。つまり、自分が思う正しい生き方をすること位でしか、世界に貢献出来ないんですよね。莫大な寄付金も無いし、戦争反対のプラカード持って行進とかも、ボクにはちょっと違うしね。

■なるほど。そういう意味も含めて、最初に申し上げたプライベートでありながら、開けた作品というところにも通じるかも知れませんね。よく理解出来ました。アルバム自体のお話に戻るのですが、今回、ドンさん、及びズボンズのメンバーに加えて参加された、ギターのセイエイさん(8otto)はいかがでしたか?

マツオ:セイエイは最高だったね(笑)。すごい良いプレイするもんね、びっくりするくらい。彼はレコーディング当日まで曲も何も知らされて無かったんですよ。来て初めてコード譜とか渡されて、俺が合図したらこれに変わるとか、普段のズボンズのライブの時と同じなんだけど。でも信じられないようなプレイするんですよね、本人も完成したのを聞いてちょっと驚いてたけど。彼はすごい優れたプレイヤーだと思いますね。

■そう思います。「NEW STONE AGE」というタイトルですね。非常に意味深に感じられるのですが、タイトルについてはいかがですか?

マツオ:俺達って一体、進化出来てるのかっていう感覚が、タイトルに託してあります。俺達はいまだ猿の状態なのか、それとももっと高い魂の段階に入れるのかどうか。いくら今、スタイルも良くなって、裕福になってと言っても、まだまだ──魂のレベルで言ったら、新石器時代くらいなんじゃないかって。そういう気持ちが若干入ってますけど、あとはローリング・ストーンズなんかとも軽く掛けていたりして(笑)。

■さすがです(笑)。それにしても、ズボンズ15周年っていうのは素晴らしいことですね。

マツオ:今年はね、忙しいですよ。ベストが出て、10月には2年越しで作るズボンズの新作を完成させて、みたいな。出そうと思えば、いくらでも出せる気がするんだけど、あんまり出して嫌がられてもっていうところで(笑)。

 

Interview&Text : 林 拓一朗