椎名林檎 (生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜
11/29 Sat @ さいたまスーパーアリーナ

唯一無二の存在を確立した椎名林檎、10年間の軌跡

 1998年のデビュー以来、音楽作品を表現しつづけてきた椎名林檎のデビュー10周年を記念すべく開催された『(生)林檎博'08』。白を基調としたシンプルなステージの前方には、斎藤ネコ率いる一大オーケストラと、会場を埋め尽くす1万8千を超す人の群れが女王の登場を今かと待つ。角に薄い繭が掛かったヘッドドレスにモスグリーンのロングドレスをまとい、存在そのものが芸術とも思わせる出で立ちでおごそかに登場した彼女。“歌舞伎町の女王”や“幸福論”などの初期作品から“ギブス”や“カリソメ乙女”まで、歴代の名曲たちを次々と艶やかに歌いあげていく。彼女の圧倒的な歌声とオーケストラとのコラボレーションによって、立体的で厚みのあるサウンドが会場を包み込む。じつに贅沢な時間だ。幼少時代からの秘蔵写真を彼女の7歳になるご子息のナレーションで紹介するスライドショーや、兄の純平氏と伸びやかな歌唱で共演した“この世の限り”。“御祭騒ぎ”では総勢80人による阿波踊り隊が出陣したりと、嬉しいサプライズだらけ。これまでのシングル曲を多く織り交ぜたセットリストや凝りに凝った演出……滅多にお目にかかれない10周年ならではの貴重なライヴだった。デビュー・シングル“幸福論”から10年間、彼女の世界に魅せられてきた私はこの日の林檎嬢の姿に少し泣きそうになった。そして、これからの10年、彼女はどのように進化をし、そしてどのような感動を私たちにもたらしてくれるのか。林檎の快進撃はまだまだつづく──。(イセリ)

出演:椎名林檎




Act Against AIDS 2008 LIVE IN OSAKA
12/1 Mon @ 大阪城ホール

いわれなき差別を無くすため集った素晴らしき仲間に感動!

 「世界エイズ・デー」の12/1に毎年開催されている、エイズに対する関心、正しい知識を持ってもらうための啓発イベント…と言っても堅苦しさは全くなく、このチケット代でこのメンツ!? という豪華出演者、そしてこのイベントでしか見られない貴重なコラボも見られるとあって、今年も大盛況。トップはカジヒデキ。映画『デトロイト・メタル・シティ』の曲などを披露。続いてBEGINが独特のユルい癒し空間を。(ご本人達は非常に緊張していたとのこと!) 童子-TはBENIと共に“もう一度…”、Foxxi misQのYU-Aと共に“願い”、そして“会いに行こう”と、人気曲を連発!! DEPAPEPEはアコギ2本のみで感情表現豊かな“歌”を。続く押尾コータローがこれまたアコギ1本でバンドサウンド並みの世界観で“戦場のメリークリスマス”など2曲を魅せ、そこにCharも加わり、押尾がCharの為に作り、10月リリースのアルバムにも収録されている“With You”でギターの魔術師の競演!! ウットリしている間に押尾に変わって石田が登場し、BAHOのライブへ。さすがのライブ、そしてMCでAAA情報を伝えるその伝え方もさすが! 続けて更に豪華にBAHOと押尾とDEPAPEPEと、ギタリスト5人の競演!! 贅沢過ぎ!! その後は加藤ミリヤ、加藤ミリヤ+清水翔太、清水翔太、清水翔太+Skoop On Somebody、ラストはSkoop On Somebodyと、様々なコラボで息つく間もなく驚きと感動に翻弄。大ラスは全員で“What's Going On”。確実に皆の心が一つになっていた。(佐々)

出演:押尾コータロー/カジヒデキ/加藤ミリヤ/清水翔太/Skoop On Somebody/DEPAPEPE/BAHO(Char&石田長生)/BEGIN)




ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 酔杯 2008 〜THE FINAL〜
12/13 Sat @ 日本武道館

アジカンのツアー『酔杯』、何がファイナルだったのか?

 毎年、冬のこの時期に数々のドラマを刻んできたアジカンの『酔杯』。今年は久しぶりの武道館、しかも2days。その2日目、客席最上部まで埋め尽くされたお客さんに圧倒される。サブタイトルにTHE FINALとある。開演と同時にアジカン4人の写真がスライドで映し出され、そして1曲目“藤沢ルーザー”で爽快に始まる。その後は『崩壊アンプリファー』や『君繋ファイブエム』から歴代の代表曲が次々披露される。スライドでも過去から現在の写真が映し出される。まさに“フラッシュバック”。続く“未来の破片”から“サイレン”の淀みなき繋ぎにアジカン・イズムを感じた。途中、これはもう最新アルバム『サーフ ブンガク カマクラ』のお披露目ライヴではないことに気づく。しかも “海岸通り”を聴きながら湘南讃歌は以前からあったなと納得。“サイエンスフィクション”の後 「この曲の入ったCD、皆さんあまり持ってないようですね」とゴッチのシニカルな冗談も飛び出す。また『ワールド ワールド ワールド』からの楽曲の強度は改めてすごい! 08年リリースのアルバムの中でも、ロック好きなら確実に聴いてほしい1枚だ。アンコールは“稲村ヶ崎ジェーン”などの最新作からのナンバーや“君という花”で大盛り上がり。Wアンコールに応え、予定していなかった“Re:Re:”も披露。そう、彼らはこのツアーで「解散するとしたらどんなセットリスト? どんな演出で?」という壮大なユーモアあるライヴを遂行したのだ。結果、ライヴで鍛え上げられた過去の楽曲も、鮮度が増して感じられた。(田代)

出演:ASIAN KUNG-FU GENERATION




AJISAI “7日間戦奏ツアー”
11/17 Mon @ 千葉LOOK

 AJISAIとBOO BEE BENZによる7日間の「戦争」でなく「戦奏」ツアーの1日。本誌の読者には、08年8月と11月に出された『A SIDE SPLIT』の中のひとバンドという認識もあるかもしれない。ギターロック寄りの4組の中、繊細さが一際光っていたのがAJISAI。彼らのライヴが始まると一気にキラキラした世界観に引き込まれる。前半の勢いあるセットから、松本がそっと“リメンバー”を歌い出す。続いて“かくれんぼ”の構築美とも言えるサウンドが気持ちいい。この2曲は先の『A SIDE SPLIT』にそれぞれ収録されている。そして12/3にリリースの1st Maxi『虹』からのタイトル曲“虹”と“タイムカプセル”が素晴らしかった。彼らだけのナイーヴな方法で鳴らされるギターロック。それはライヴに於ける常套句的なMCなどを用いず、曲の良さだけで勝負するってこと。ナイーヴな感性は時に芯の強さを発揮する。彼らのライヴを観ていて、そんなことを考えた。彼らは09年1月17日、初ワンマンをO-crestで開催する。(田代)

出演:AJISAI/BOO BEE BENZ/WALKABOUT




ザ・クロマニヨンズ “FIRE AGE TOUR '08〜'09”
11/18 Tue @ 渋谷AX

 アルバム『FIRE AGE』を引っ提げての全国ツアー、序盤戦のハイライトである渋谷AX 2DAYSの二日目。いや、もう圧巻でしたわ。ヒロトさんはド頭から例によってむちゃ飛ばしてるし、マーシーさんのチョーキングも冴えわたってます。「いっぱい集まってくれてありがとう!」「いやぁ、楽しみにしてたからねぇ!」とヒロトさんのMC。「ありがとう!」「今日のステージを楽しみにしてたよ!」というMC、全国に何百とあるライブハウス、ホールでこの二十年間(少なくとも僕は)何万回も聞いたかも知れないが、そんなシンプルな言葉が、本当に響くのだ。それはある意味、クロマニヨンズのライブ、楽曲にも言えることなのかも知れない。本当にロックンロールが大好きで、ロックンロールの神様──僕はいるって勝手に信じてるんだけど──と友達で、Aのコードをガーン、と弾いただけでその場の空気が変わる、そんなバンド。そしてツアーは続く。観に行ってね。(林)

出演:ザ・クロマニヨンズ




LAST ALLIANCE “the sum TOUR 2008”
11/20 Thu @ 渋谷O-East

 いきなり個人的な話題で恐縮だが、LAST ALLIANCEの“片膝の汚れ”は、2008年でもっともギターリフのカッコいい曲だったと思っている。この曲を是が非でもライブで体験したい!という強い意志のもと、ツアーファイナルのO-Eastに向かう。ライブ開始後、4曲目にして早くも聴くことができたのだが、やはり良い。原曲のアコギパートこそカットされているものの、このスピード感と迫力、言うことなし。そしてそのスピード感を支えている、ドラムの凄さ。……実は今回のツアーは、ドラマーのHIROSHIが急病に見舞われるという困難を乗り越えて行われたものだ。この日はそのHIROSHIが実に頼もしい。所謂メロディック・ハードコアのリズムをここまで魅せてくれるドラマーは、正直言って見たことがない。この男なしではやはりラスアラは成立しないだろう。バンドは3度に渡るアンコールに応え、ラストは“LAST ALLIANCE”をプレイしステージを去った。期待を大きく上回るライブ、これはまた観ないといけない。(柳)

出演:LAST ALLIANCE




LINK FINAL “YOU GOT THE LINK”
11/21 Fri @ CLUB CITTA’川崎

 チッタは満員のお客さん、さほど湿った雰囲気もない。1曲目 “PUNK ROCK”で始まる。ファンの寄せ書きフラッグには「自殺する前にパンクロックを」の文字が、そう“PUNK ROCK”の詞の一節だ。その曲含め“HONEY”“LAVENDER GIRL”“愛の花”など初期の傑作アルバム『Revolution Rock』から主に披露される。17歳でバンドを初めた彼らが、クラッシュやグリーン・デイの影響を受けつつも、真っ直ぐなまま辿り着いたパンクロックだ。その後、メジャーデビューし、結果的に最後のオリジナル・アルバムとなった『OVER THE REVOLUTION』の収録曲まで、すべて素晴らしい。そんな独自のパンクロックを創っていただけに「方向性の違い」で解散とは本当に残念だ。そんな個人的な感傷とは関係なく3人は最期まで痛快に飛ばした。LINKは立ち姿がカッコよかった。まるでクラッシュのミック・ジョーンズのような佇まい。そして重要なバンドだった。11年間の活動に幕を降ろしたLINK、3人の今後に期待したい。(田代)

出演:LINK




8otto TOUR 2008
11/21 Fri @ 恵比寿LIQUIDROOM

 全国を廻った“8otto TOUR 2008” のハイライトとなったこの日。会場となったLIQUIDROOM ebisuは満員。着実に、シンパが増えてきているのを肌で感じることができる。まだ四人がステージに姿を現す前に、会場に轟音で流れていたのは先日リリースされた8ottoのリミックス集『Catch an another fire』。さて、ショーがスタート。長いツアーを経て、バンドのアンサンブルもガッチリと固まり、音の塊となってオーディエンスにブツかってくる。最新アルバム『HYPER,HYP8R,HYPER』からも、以前のアルバムからもタップリ。ワンマンらしいセットリスト。途中、新作にコーラスで参加した女性ボーカリストKATが参加、華を添えていた。いつもそうなんだけど、8ottoのライブは気がつくとライブ終盤となっている。一曲、一曲で興奮されられつつ、それが持続して、ひとつのショーになる──ツアーは終わったが、ライブはあちこちで決定しているので、ぜひ一度体感してほしい。(林)

出演:8otto




high water
11/21 Fri @ 名古屋・大須 Electric Lady Land

 2nd Single“みちしるべ”が映画『イキガミ』の主題歌になるなど注目を集めているPhilHarmoUniQue(フィルハーモユニーク)。久しぶりの地元名古屋でのライブは疾走感のある“ラフ”でスタート。 バンド名と同タイトルのアルバム収録曲だ。続いては雰囲気一転して“スクランブル”。基本、爽やかで穏やかで優しそうな彼らが魅せる、かすかな毒と色気。そんなギャップに、気持ちがグッと引き込まれる。MCでは名古屋名物ネタからラジオの宣伝までローカルネタで盛り上がる。そしてまさに優しく響いて包み込まれるような“優しい響き”、最新シングル収録の“no blues”。どの曲も、おそらく決して平坦な道を歩んできたのではない彼らの素の思い、希望、焦燥など、彼らの真実がちりばめられている気がして、説得力をもって響いてくる。まっすぐで、一生懸命で、誠実で、ちょっと不器用。ラストはそんな極めつけの“みちしるべ”に、ひたりまくり。やっぱ名曲だー。(佐々)

出演:TRIPLANE/オトナモード/キッサコ/PhilHarmoUniQue




ザ・ルーズドッグス Life sizeツアーワンマンライブ
11/23 Sun @ 原宿ASTRO HALL

 08年11月に2ndアルバム『Life size』を発売したルーズドッグスが、ワンマンライヴをアコースティックな昼、バンド・スタイルな夜と2公演行った。あいにく昼の部は観れなかったが、夜の部はガツッ!とバンド・サウンドでフロアにはTシャツにタオルを首に巻き飛び跳ねるお客さんもチラホラ。Vo/A.Gt一平の優しい歌声が響き渡る。最新アルバムからはもちろん、『A SIDE SPLIT』収録の“Answer”も披露。Bの古市が歌ったかと思いきや、リーダーでE.Gtの永田も歌う。メンバー以外に鍵盤プレイヤーも交え、作品の世界観を鮮明に再現していた。途中、ラジオ収録も含めたトークコーナーでは、お客さんも参加型の爆笑トークをくり出す。その後、パ×××ムを意識したような3人がステージで歌い踊る。あれ? リーダーの姿だけ見当たらないと思ったら、フロア後方からオタクの恰好で現れる。そのルックスと動きが衝撃的だった(笑)。楽しい時間を過ごしつつも、彼らの歌がじんわり心に残った。(田代)

出演:ザ・ルーズドッグス




BobLife &ヒツジツキpresents 「ヒツジオブライフ」
11/23 Sun @ 大阪堀江vijon

 大阪のBobLifeとヒツジツキの共同イベント「ヒツジオブライフ」1日目大阪。入場者特典のチョコが溶けてしまいそうな程の熱気の中スタート。若手バンドtearsmilo、BLUE MARTが更に熱く溶かす(笑)。そしてヒツジツキが深みのある音で心にズサズサ突き刺し、会場も更にヒートアップ。続いてはゲストのStereo Fabrication of Youth。MCで散々覚えにくい長い名前だと話していたが、すーっと体に入ってくるポップで優しく包まれるようなメロディで名前も音も心に刻まれ、沢山の笑顔が広がる。最後はBobLife。“空色のストーリー”で始まり、配信発売された“ビタースイートチョコレート”。最後のMCでは、やりたいことを主張していき、素晴らしいバンドとイベントを続けて行きたいと熱く語り、“白い犬”で本日一番の盛り上がりを見せ締めくくった。MCの言葉以上に、これからも魅力的な音と楽しいイベントが続いていくだろうと思わせてくれるイベントだった。(生島)

出演:Tearsmilo/BLUE MART/ヒツジツキ/Streo Fabrication of Youth/BobLife




[Hundred Percent Free 3rd.ワンマン] JAP∞PARADE TOUR FINAL
11/23 Sun @ 名古屋・池下 CLUB UPSET

 8月にリリースしたDEBUT MINI ALBUM「Hundred Percent Free」レコ発ツアーFINAL凱旋ワンマン。バンド名と同タイトルのこのアルバムはiTunes Storeロックアルバムチャート、TOWER RECORDS 名古屋パルコ店・名古屋近鉄パッセ店 週間インディーズチャートで1位を獲得し、彼らの勢いを見せつけた。SOLD OUTの場内はHPF登場の瞬間から沸騰。Tackの伸びやかで芯のある美声とKo-KIの力強いMCが掛け合い、絡み合い、響き合う。プラスのエネルギー出まくりの“Emotional∞TANK!”に、無数に挙がる手も一層弾む。南国ノリの“地球船”。心の奥に染み渡る“向日葵の咲く場所”。新曲“サマバケ”で場内は一気に夏に! アルバム収録曲に新曲も加えたラインナップは曲ごとに様々な表情をみせ、ツアーを通して得てきたであろう表現力など彼らの変化と成長を感じられ、近い将来、名古屋からまた日本中にその名を轟かせてくれるであろうバンドの誕生を確信。(佐々)

出演:Hundred Percent Free




FRICTION 2008 LAST 3 LIVE
11/26 Wed @ 福島club SONICいわき

 久しぶりにFRICTIONの音を浴びたくなり、いわきまで駆けつけた。あの「東京ロッカーズ」の時代から06年に奇跡の復活を果たし、現在はRECK(B/Vo)、中村達也(Dr)の2人で活動中だ。FRICTIONの08年は、いわきのSONICと前日の仙台JUNK BOX、12/2の代官山UNITの3回のライヴで締め括られた。この日は、いきなり“Cycle Dance”が飛び出しドライヴ感全開な展開。RECKはベースとは思えないメロディやサウンドを奏で、言葉が鋭く飛び込んでくる歌を聴かせる。中村達也は原始の鼓動のようなドラミングで、そのアグレッシヴな姿は視覚的にも迫力満点、且つ美しい。そんな2人がThe Stoogesの“RAW POWER”のカヴァーを演っちゃうのが、またハマりすぎ。リズム隊のみとは思えない力強さと色気がある。アンコールで再び登場し、最後に演った“Zone Tripper”のカッコよさったらなかった。12/10にはFRICTION 30th Anniversary Special Editionの写真集+CD『'78LIVE』(ライヴ音源)も発売された。(田代)

出演:FRICTION(RECK+NAKAMURA TATSUYA)




ガールハントグランプリツアー「ドレミ=ファンダメンタルズ」ファイナルワンマンライブ!!!!
11/27 Thu @ 下北沢SHELTER

 『ドレミ=ファンダメンタルズ』は新曲4曲とDVD6曲+MC特集という変則的なアイテムだったが、この日のライヴを観て、それってガールハントそのままだなと思った。まず曲がよく、ノリのいいライヴ、そして大爆笑のMC。今年も紅白出演は辞退したらしい (笑)。とにかく久しぶりのワンマンで4人とも楽しそう(特にマスザワ)、鼻毛の事をメロディに乗せ歌ったりMCも自由すぎる。更にチバとマスザワが“花とギター”と“さくら”のVoをお互いチェンジして歌うという実験も試みるが、結果はまぁまぁかな……やる前にお客さんにアンケートとったら既に「変えなくてもいい」という意見もあったという(爆)。でもそれもワンマンならでは! アンコールではランクヘッド小高が、あの黄色い衣装で登場。“文句を言わない”を一緒に歌う。Wアンコールにも応えた彼ら、残念ながらDrの中西が半年ほど休むとの発表もあったが、バンドは続くので、また新しい胸キュン・ポップソングを聴かせてほしい。(田代)

出演:ザ・ガールハント




the hangovers, on tour, in your room. FINAL
11/27 Thu @ 渋谷O-West

 「素晴らしいツアーでした!」──トミーのこの日のMCからも充実したツアーだったことが読み取れた、the hangovers, on tour, in your room.最終日。FoZZtone、ミドリカワ書房の快演後、ハンガーズの登場。暖かな拍手が沸き起こり、トミーの落ち着きのある、力強い歌声が響き渡る。ムードメイカー、ケンチュルビックの力強いベース。2人のサウンドを支えるシンディのドラミングが絡み合った、心地良いロックンロールにクラップ・ハンズが自然と沸き起こる。『the hangovers, in your room.』収録曲はもちろんのこと、ベスト的な選曲でライヴは進んでいき、まるでハンガーズの魔法にかかったかのような──甘酸っぱい思い出に浸ったときのような、エモーショナルな気分にさせられた。が、後半はアグレッシブなステージへと変貌。フロアで歌ったり、突然トミーがフロアから登場したり(笑)と攻め立て “一筋縄ではいかない”ハンガーズの意気込みをたっぷりと感じさせてくれた。1月のツアーも注目。(逆井)

出演:the HANGOVERS/FoZZtone/ミドリカワ書房




HOTSQUALL『BACKBEAT』TOUR
11/28 Fri @ 渋谷CLUB QUATTRO

 これまでにない会心作、 2ndフルアルバム『BACKBEAT』を引っ提げてのツアーもいよいよファイナル。はち切れそうな期待感で埋め尽くされた会場で、しのぎを削り合ってきたOVER ARM THROWが最大限のパフォーマンスを見せつけ、HOTSQUALLへと繋ぐ。これ以上ないぐらいに整った舞台。緊張感のみなぎる中、“Won't let you down”でいきなり爆発的なスタートを決め、矢継ぎ早に楽曲を繰り出していく。思わず、笑い出したくなるぐらいの勢いだ。『BACKBEAT』の収録曲はもちろんのこと、“Besame Mucho”や“Last dance”を含んだ、これまでの歩みを全て詰め込んだようなセットリスト。全てが気持ちいい。特に、アンコールで放たれた“Yuriah”は圧巻。ただガムシャラに、大好きなメロディック・パンクをかき鳴らし続けてきた彼らは間違ってなかった。そう断言できるぐらい、最高の笑顔で埋め尽くされたHOTSQUALLらしい景色が広がっていたのだ。 (ヤコウリュウジ)

出演:HOTSQUALL/OVER ARM THROW




TRIPLANE SPECIALワンマンライヴ
11/28 Fri @ 恵比寿LIQUIDROOM

 心の羽を伸ばすような穏やかで美しいメロディーに包まれたTRIPLANEのワンマン。フリーライヴで全国各地をアコースティックセットで廻り続け、すこしずつ蒔き続けた種がここで花開いたように、彼らにとっていろんな感情が渦巻いた一日だっただろう。美メロで感動的で普遍的なメロディー。それがどの曲にも存在し、アコースティックとはまた違うドライヴ感で、ポップス要素を大いに含ませたロックバンドであることを証明していく。音楽性とは裏腹な自虐ネタもそのギャップを楽しむ上では上質(細かい内容は品格を損ねる可能性があるので伏せさせていただくが……笑)。“モノローグ”や“夏が終われば”などのキラーチューンが次々と披露され、本編ラスト『白い花』へと流れていく。好セールスを叩き出しているこの曲。冬の澄みきった空気から生まれたあたたかな温もりにそっと触れているような感覚でやさしい気持ちにさせてくれた。至福の極みだ。(松木)

出演:TRIPLANE




LONESOME DOVE WOODROWSワンマン “Chiaroscuro di cuore”
11/28 Fri @ 下北沢SHELTER

 ロンサムは08年10月に3rdアルバム『Chiaroscuro』を発売し全国ツアーへ、この日はワンマン! ライヴはアルバム同様“Shandy's Lake”で始まった。実に渋い。続いて“Side Way”“Breakin' Down”と徐々に加速する。何しろ『Chiaroscuro』はバラエティ豊かなアルバムだ。どうやっても一辺倒にならないのが、今のロンサムの強みだろう。特に“Fakement Cool”の横ノリのグルーヴが腰に来る。今、スライダーズへのオマージュを込め、こんなロックを演れるのもロンサムだけだろう。“灰色の鼓動”の疾走感も最高に気持ちいい。次第に汗だくになる4人とフロア、それでも止まることなくTARSHIは毒づいてオーディエンスを煽りまくる。“ブラック・バニー・ブルース”でフロアの沸点はピークに達し本編終了。汗とビールで揉みくちゃになったフロアからアンコールがかかる。フラフラになったTARSHIが登場し“シェイクはとまらない”で再びロックンロールの喧騒へ。最後までロンサム一色だった。(田代)

出演:LONESOME DOVE WOODROWS




理由なき反抗 レコ発ワンマン
11/28 Fri @ 新宿 LOFT

 まさか一曲目が“KIDS”とは、意表を突かれた。間奏でメンバー紹介をはさみ、今日の主役は僕たち、つまりお客さんだと有馬くんが話す。そこに嫌らしさや押し付けがましさは全く感じられない。これだからおとぎ話は良い。セカンド・アルバム『理由なき反抗』のレコ発ワンマン2曲目は“ネオンBOYS”。この日はレコ発だけに、アルバムから全曲聴かせてくれた。アルバムがひとつの物語のような『理由〜』の曲に、個々のきらめきが目立つ『Sale!』の曲を織り交ぜると、そこには温かい空気みたいなものが生まれた。形容し難いが、それはとても居心地が良い。これを読むみんなが、CDを聴いてライブに足を運んで体感してほしいと思う。最後はアルバム同様“FESTIVAL EXPRESS”“とびらをあける”、そしてロックな新曲“GALAXY”で本編終了。アンコールを含め、新曲は3曲聴かせてくれた。早くも09年のリリースが待ち遠しい。僕は青春の一部をおとぎ話に預けよう。(高橋)

出演:おとぎ話




FURS LIVE UNDER THE BIGBEN
11/29 Sat @ 下北沢CLUB Que

 まずBIGBEN とはCLUB Queのあるビルで、ザ・フーの米国盤1stのスリーブにも写っているロンドンの有名な時計台だ。そう、ちょうど11月にザ・フーのライヴで、熱きUKモッド魂を注入したFURSがワンマン決行! SEXYDYNAMITE LONDONとのコラボ・スーツに身を包んだ4人が登場し、いきなり胸キュンな新曲で攻める。ザ・フーの“Anyway, Anyhow〜”っぽい新曲もかなりいい。その後は新旧織り混ぜ、数年ぶりに演った“Helpless Preacher”や“時計”等のスローナンバーから、“Rock'n'Roll Star”なんて珍しい曲まで飛び出した。そしてゲストにコレクターズからコータローさんが参加。“Shout And Shimmy”のカヴァー等を披露し、“僕はひどいパラノイア”が始まったと思ったら、ザ・フーのツアーTシャツを着た加藤さんも飛び入り参加。誰もが驚いたサプライズだった。FURSの4人もそんな2人とのセッションに興奮気味。博多出身の彼らに 「替え玉コール」までおきて、アンコールに2度も応えた。(田代)

出演:FURS
GUEST:古市コータロー&加藤ひさし(THE COLLECTORS)




A-HUM MUSIC FESTIVAL 2008 @KOKUGIKAN
11/29 Sat @ 両国国技館

 「魂を持ったアーティストを国技館で燃焼させる」というテーマの下、ジャンルの垣根を越えたアーティストが国技館に集結!本編は若干22歳のビートメーカーJemapurのDJから始まり、続くEGO-WRAPPIN'が代表曲をメインとしたアップリフティングな展開で魅了していく。序盤の転換時には、UK在住の映像クリエイターWeirdcoreが登場。中盤には、同じDUBでもそれぞれ異なる世界観を提示したLITTLE TEMPOとOKI DUB AINU BAND、全員参加型のパフォーマンスで一体感を生んだSOIL&“PIMP”SESSIONS、さらにはdj KENTAROが超絶なターンテーブルさばきを披露。そして、ラストは70分に渡って、幾多の言葉で多くの心を揺さぶった圧倒的なTHA BLUE HERBのライヴで幕を閉じた。それぞれの持ち味である特徴的な個性とアイデンティティーを見せた今回の音楽フェス。既存のあり方を大きく変えてくれそうな本フェスの今後にも期待が高まる。(藤野)

出演:THA BLUE HERB/EGO-WRAPPIN’/dj KENTARO/SOIL&“PIMP”SESSIONS/LITTLE TEMPO/OKI DUB AINU BAND/Jemapur /Weirdcore




Zoobombs × eetee presents "BOMB UP BASEMENT!!!"
11/29 Sat @ 下北沢BASEMENT BAR

 DJあり、セッションあり、カフェタイムありと盛り沢山な内容となったズボンズ企画パーティ。もちろんハイライトはズボンズの2 hours set!!! 場内にオバマ次期米大統領の就任演説が流れ、ズボンズが登場。冒頭から“Hot Love”“Good Good Future”で飛ばす。ロングセットだけあって、普段聴けない楽曲もプレイ。中でもドロドロのファンクと化した“Circle X”で鳥肌が立ちまくり。レゲエナンバー“Baby's In A Rainbow”からは、最近お馴染みとなったフロントマン、ドン松尾によるドラムセットも披露。クライマックスはもちろん“Mo' Funky”。獰猛なバンド・アンサンブルが永遠とも思えるグルーヴを紡ぎ、フロアを揺らす。本編ラストはこれまた久々の“Pleasure Drop”。本編終了後も二度のアンコールに応え、オーラスはヒサシ the Kid(THE BEACHES)も飛び入り参加の“Bomb Up Yourself”。最終的には2時間半にも及ぶ充実のライヴとなった。ZOOBOMBS IS No.1!!!(近藤)

出演:Zoobombs/frills a.k.a. r.u.ko (THE BEACHES)/JAM ON THIS!!☆DJとミュージシャンのスーパーセッションチーム[ヒサシ the KID (THE BEACHES), Moostop (Zoobombs), PIT (Zoobombs), DJ 西村道男 & eyama, TJ 夏目 現]/他




山嵐 "狼煙ツアー2008 FINAL"
11/29 Sat @ F.A.D YOKOHAMA

 08年6月に『狼煙 -NOROSHI-』をリリースし、全国津々浦々のライヴハウスを回ってきた山嵐のツアー・ファイナルが、彼らのホームグラウンドである横浜で行われた。ゲストのT.C.L (KYONO率いるハードコアバンド)の攻勢的なライヴで異常な熱気が漂っているフロアを前に山嵐参上。初っ端から代表曲“山嵐”で狼煙を上げ、血気盛んなオーディエンスたちは次々と拳を突き上げ興奮状態に。『狼煙 -NOROSHI-』の収録曲はもちろん、新旧問わない「これぞ山嵐」と言った入魂のセットリストでフロアを攻めた(NO.8が飛び入りし“FUJIYAMA feat.No.8 (Y×C×H×C)”を披露するサプライズもあり!)。「まだまだいけるか〜!?」と血の通った鋭いサウンドをぶち込み、時にメッセージ性の強い楽曲で聴かせる。個人的には約10年前に同会場で見た山嵐のF.A.Dでの衝撃がふと蘇ったほど、進化しつづける山嵐の“今”を体感することができたライヴだった。(逆井)

出演:山嵐
GUEST:T.C.L




eo Music Try 2008
11/30 Sun @ 大阪・心斎橋 BIGCAT

 関西のアーティストを応援すべくスタートした音楽コンテストCYBER MUSIC AWARDが11年目の今年、パワーアップ! グランプリは賞金100万円とiTunesで世界デビューとあって多数の応募があった中、選ばれた7組がこの日BIGCATの大舞台に。ブラックミュージックをルーツにPOPでグルーヴィーな音を奏でるSOULsTone.coは一番手の緊張も見せずクオリティの高いライブ。続く高木まひこ〜は一転してロケンロールな世界感に会場を塗り替える。そしてひマワリは個性的かつキュートな唄声で聴衆を魅了。キャッチーなロックサウンドとバラードで幅広い実力をみせつけたずぶろっか。疾走感ある楽曲でかっこいいEverland。短い時間の中に笑いあり涙ありの感動の時間を紡いだ生粋音源。透明感ある声と卓越した歌唱力で癒しと揺らぎの空間を醸し出した寺前未来。誰が賞を取ってもおかしくない中、グランプリを取った寺前未来はもちろん、全出演者の今後に期待!(佐々)

出演:Everland/生粋音源/ずぶろっか/SOULsTone.co/高木まひことシェキナベイベーズ/寺前未来/ひマワリ




REBIRTH OF HARDCORE PRIDE
Gorilla Biscuits Japan Tour

12/2 Tue @ 渋谷O-East

 10代から聴いているストレートエッジハードコアバンドGORILLA BISCUITSの初来日。91年解散、そして2年前に復活し、今回ようやく見れました! ボーカルCIVがやっていたバンド、CIVを今回と同じO-Eastで見たのは8年も前の事。当時GORILLA BISCUITSの曲はやらなかったので、このライブはリベンジ!! この日は日本のハードコアバンドFC FIVEとNUMBも素晴らしいステージを見せてくれた! そして、私が日本に来る前、解散した伝説のバンド、SWITCH STYLEが11年振りのライブ。見れてよかった! そしてGORILLA BISCUITS!!!“NEW DIRECTION”のファンファーレで始まるやいなや、お客さんのテンションはアップしまくり! セキュリティーなしのO-Eastのステージからはダイブの嵐! START TODAY, BIG MOUTHなどのヒット曲全般、そしてWARZONEのカバーも。この日は30代のお客さんが多かったけど、その日は全員がキッズ気分に戻った! 次の日は体が痛かったけど、最高のライブでした!(David)

出演:Gorilla Biscuits/Switch Style/NUMB/FC Five




HAWAIIAN6 Mr.200% TOUR FINAL
12/4 Thu @ 渋谷 CLUB QUATTRO

 「自分たちが尊敬する先輩方を見てもらいたい、というイベントです。HAWAIIANも30分しかやりません。俺たちが30分で終わる意味を共感してくれたら嬉しいです」。そんなの熱意のこもった“Mr.200% TOUR”。豪華バンドが終結したこの日、前述の通りそれぞれ約30分という短い時間だったが、怒髪天、ビークル、FUCK YOU、全バンド充実のライヴを見せ付けてくれた。HAWAIIANがリングに上がる頃には尋常じゃない熱気が会場を包んでいたが、“THE LIGHTNING”が響くやいなや、ダイブ・モッシュの嵐へ。この“真剣一本勝負”に掛ける意気込みを伺える、渾身のステージに熱気が渦巻く。続々と名曲が投下されていき、観客を更なる熱狂へ!ラストの“RAINBOW,RAINBOW”で、完全にノックアウトさせた。最高!バンド主催のイベントが増えている昨今だが、HAWAIIANにしか出来ない、200%血の通ったイベントだったと思う。「来年もこういうツアー、またやります!アルバムも作るつもり」とのこと!(逆井)

出演:HAWAIIAN6/FUCK YOU HEROES/BEAT CRUSADERS/怒髪天




The Mirraz presents “そんなオマエを巻きしめたーい 2008冬”
12/5 Fri @ 渋谷eggman

 ちょうどVeni Vidi Viciousのライヴが始まる前ぐらいにフロアに入ると、既に熱気を帯びていた。なんとこの日、缶ビールがただで飲み放題という太っ腹ぷり。分かってんな!やっぱり酒を飲みながらのロックンロールは格別だろ。ましてやMirraz企画でアルバムのレコ発記念の夜だ。Veni Vidi Viciousはテンション高めにブッ飛ばした。the ARROWSはキッチリ踊らせた。Mirrazが登場する前から、興奮気味のオーディエンスが乾杯を繰り返す。そりゃそうだ、2日前に発売された傑作アルバム『OUI!OUI!OUI』を聴いたばかりで衝動を抑えられないよ。畠山がギターをかき鳴らしライヴが始まるや一気に踊り出す。和田があのベースフレーズを弾き“CANのジャケットのモンスターみたいな〜”が始まった時のフロアの過熱っぷりたら感動的だった。“シスター”もやっぱりグッとくる。とにかくこいつらキレッキレで派手で新しくて、ライヴもブッ飛んでる!“僕はスーパーマン”って歌ってるだけあるよ。(田代)

出演:The Mirraz/the ARROWS/Veni Vidi Vicious/PILLS EMPIRE




ASPARAGUS NON★PLAN TOUR FINAL
12/5 Fri @ 横浜BLITZ

 ツアー中に会場限定CD、配信限定曲を発表した、ASPARAGUSのノンプランではないツアーFINAL(余談だがロコフランクから届いていたお花にチャラン★PLAN TOURと表記されていて笑った)。満員のオーディエンスが見守る中、ヘヴィーな新曲“ABYSS”でスタート。間髪入れず“SILLY THING”に雪崩れ込み、畳み掛けるようなライヴを展開。ちなみに、忍曰く新曲で始まるライヴは豆鉄砲ライヴと呼ぶらしい(笑)。新曲の “THE UNSPOKEN WORDS”では直央が謎の踊り(?)を披露したり、一瀬も加わり配信について言及(?)したりと、終始会場を和ませつつも、ひとたび演奏が始まれば迫真のステージを見せ付けてくれる。中盤はバックに“ASPARAGUS”の電飾が登場し、ステージも加速。ワンマンならではのベストな選曲で全25曲を披露し、高揚感に溢れかえったフロアをラストの“KNOCK ME OUT”で一つにする。いやー、最高! 直央が加入して約2年が経ち、更なる進化を遂げるアスパラ。09年の活躍が楽しみ。(逆井)

出演:ASPARAGUS




Radio Caroline DEATH or GLORY TOUR
12/6 Sat @ 新宿LOFT

 バンド至上最多の本数で全国を駆け巡ったツアーのファイナル。Radio Carolineは変わった。昨年発売された『DEATH or GLORY』は確実に外に向かったメロディーだったし、3人のロックンロールの奥行きが明らかに広がった作品だった。無骨な表情からも闘志が感じられる。3人は命を転がしながらここに辿り着いたのである。それはこの日のライヴを聴いても同じ印象だ。血の通った熱いライヴだった。パッチの喉の調子は最悪だったらしい。ハードを極めた本数に悲鳴をあげていたようだ。それでも最後まで歌い切った姿は限界への挑戦だったのかもしれない。ここで死ぬか栄光を勝ち取るか。タイトルへの想い。軽々しい気持ちでこんなタイトル付けられるわけがない。時の流れに押しつぶされながら我が道を突き進み、爆音の中で本質を表現しながら理想郷を思い描く。それぐらい重くのしかかるファイナルだったと思う。そんな男達の揺るぎない今を感じた夜だった。(松木)

出演:Radio Caroline




PEACEMAKER SUPER PEACE FESTIVAL
12/6 Sat @ 渋谷AX

 「PEACEMAKER」ブランドのファッションを愛用している、という共通項のもとに9バンドが集結。この日はもう、陽も沈まぬうちからラウドな音の洪水でえらい事になった。何しろ中盤以降の顔ぶれは奇跡的と言わざるを得ない。大槻ケンヂ20th BANDは筋少、特撮を含めたオールタイムベスト選曲で大ウケ。続く猫騙はド派手な羽飾りで登場、SHOWのスクリームが会場にこだまする! 繊細なメロディーに縦ノリの強烈なリズムが加わり──おそらく初めて見たであろうホルモン・ファンたちも自然とヘドバンしているのがほほえましい(笑)。当のホルモンはといえば、期待通りの攻め、攻め、攻めのパフォーマンス。この盛り上がりの後にステージに立てるバンドは……ラウドネスしかいない。 王者の貫禄とはこのことだ。そして終演後、BGMに“天国への階段”が流れる。MCでこそ触れなかったが、盟友・樋口宗孝の死から間もなかったこの日。二井原実は一言「おやすみ」とだけ言った。カッコよかった。(柳)

出演:LOUDNESS/マキシマム ザ ホルモン/大槻ケンヂ 20th BAND/猫騙/DETROX/SUNS OWL/THE 冠
Opening Act:WHEEL OF DOOM/ABNORMAL VOLTAGE




JUICERS
12/6 Sat @ 南青山 レッドシューズ

 この日のJUICERS、「早すぎねえ!?マキ過ぎた忘年会〜年末になればみんな忙しいでしょ〜」と勝手にサブ・タイトルをつけ、弊誌営業浅井くんがドラマーとして参加しているTHE STEALTHをブッキングしていたが、残念ながらキャンセルに。じゃあ、というので、前日の僕のイベントに出演していたWOOHOOのVo.LANちゃん(12月のJUICE TVのVJとしても登場してもらいましたね)に「良かったら、DJどうですか?」と聞いてみたら「やりたいです!やったことないけど!」と頼もしい発言。おお。っていうので、DJ初体験が三人(LANちゃん、松木、井芹)。いや、それぞれ、面白い。LANちゃんはカッティング・エッジな洋楽中心のセレクト、松木は彼女らしいロック・セット、井芹は全曲四つ打ち。え、遊んでるだけじゃないか、って?そう、まずは自分たちが楽しまなきゃ、ね?レッドシューズの皆さん、08年もありがとうございました。次は2/7(土)です。(林)

出演:DJ…林 拓一朗/タシロック/enlarge/しゅん/Edwin/Smooch!!/マリ
スペシャルDJ…ガーリー井芹(CLUB JUICE編集)/松木美歩(JUICE 営業・ライター)/他
GUEST DJ…LAN from WOOHOO




Brett Anderson Japan Tour
12/9 Tue @ 渋谷AX

 「ブレットが来る!」昨年、サマーソニックで観て以来の来日公演。前回は古巣、SUEDEの曲を連発、ベースは旧友マットだっただけに、今回は趣を変えるだろうと思っていたら案の定。ステージ上には、グランド・ピアノ、アコギ、チェロ、以上。しかも二部構成。一部は新譜『ウィルダネス』の曲を中心に。ピアノの前に座り、巧くはないけれども、繊細かつ大胆な彼らしいプレイ、そして歌。歌を後に書いてるけど、これが絶品。より艶を増し、ふくよかな歌は、他の誰にも真似できない、ブレットそのもの。いいなぁ、と、ステージに酔っていると一部完。まさにサービス・セットと化した二部、SUEDEナンバー連発。“パントマイム・ホース”だもんなぁ。反則だよ。いや、いい物を観ました。アンコールでは“ソー・ヤング”サプライズの“エヴリシング・ウィル・フロウ”、“トラッシュ”。どんだけ泣かせりゃ気がすむのか、この人は。今回、来なかった奴は一生後悔するべし!(林)

出演:Brett Anderson




かりゆし58 ハイサイロード '08 〜冬の陣〜
12/9 Tue @ 恵比寿LIQUIDROOM

 “アンマー”が再評価されたり、CMでブルーハーツのカヴァーが流れたりと堂々とメインストリームを歩き出したかりゆし。ワンマンとしては一番でかい箱でのライヴとなったこの日。そこには800人以上の観客でぎっしりと埋め尽くされていた。この光景だけでも身震いしたし、かりゆしの音楽に渇望してる空気感が会場中に充満しているのに少し驚きもした。一曲目“恋人よ”からアッパーチューンの一撃でスタートし、“手と手”、“ラバー・ソウル”、など“アンマー”一点買いの初志者マークにもかりゆしのロックチューンをアピール。そして、引っ張りまくって本編のラスト辺りで披露すると勝手に想像していた“アンマー”が以外にも中盤の、いわゆるダレそうなポイントで披露されたのが意外でもあり、この日の素晴らしきセットリストを構築させた。一つ一つの楽曲が珠玉の豊かな物語を持ち、現実味のある世界に涙した。今年の彼らはすごいことになりますよ。(松木)

出演:かりゆし58
opening act : バーボンズ




WAGDUG FUTURISTIC UNITY HAKAI TOUR 2008 FINAL(追加公演)
12/9 Tue @ 渋谷O-East

 前日の代官山UNITでも満員のオーディエンスを前に圧巻のライヴを見せ付けた、KYONOのプロジェクト=WAGDUG FUTURISTIC UNITYの追加公演。ゲストバンドのte'の熱演、ダンス・ミュージックシーンで活躍するGOTH-TRAD、THE LOWBROWSのプレイがありとジャンルの垣根を越えた空間と化していた。そんな中、WAGDUGのライヴメンバーであるSUB(SUNSOWL/Gt.)、TABASA(SCARLET/Bs.)、SHIBUYA(T.C.L/Dr.)、COM.A(ROMZ/DJ)、YOSSY (GRIM/Cho.)、KAZ(XTC/VJ)、そしてKYONOが勢いよく登場し、アンセムでもある“HAKAI”をフロアに投下すると怒号のような歓声が響き渡る。煌びやかな映像をバックに『HAKAI』の楽曲を駆け抜けるような勢いでラウドにプレイ。KYONOのあの“声”には、本当に痺れるばかりだ。強烈なエネルギーに溢れた激しいステージを見せる中、サイン入りタオルをプレゼントするというサプライズもあり、2回に渡るアンコールもあり、最後までフロアの熱狂は覚めやらなかった。(逆井)

出演:WAGDUG FUTURISTIC UNITY
Guest:te'/GOTH-TRAD/THE LOWBROWS(DJ)




The HOOSiERS JAPAN TOUR
12/10 Wed @ 渋谷DUO Music Exchange

 とにかく!すっごく楽しかった!!っもう期待通り&予想以上のことをやってくれたザ・フージアーズ!真っ暗闇の会場にいきなり、キラッキラのピカッピカに光輝く3人が!!キャーっという黄色い声援から一気に爆笑の渦(笑)。電飾のついたスーツでいきなり笑いをとった彼ら。もうどうなってるのかジックリ観てしまった!“RUN RABBIT RUN”ではウサギのマネをするヴォーカルのアーウィン。今回は“SISTER SISTER”“SARAJEVO” 2曲の新曲も披露。この曲を聴いてセカンド・アルバムを早く聴きたい!!と思った。ビリー・ジョエルのカヴァー曲“WE DIDN'T START THE FIRE”は懐かしさと、ピッタリとマッチしたアーウィンの声にちょっとウットリした(笑)。とにかく、一曲一曲が楽しくて、たくさんのハッピーをステージから彼らの笑顔と共に降り注いでくれた、そんなライヴだった。言うまでもなく、ライヴ後のファンのみんなはキラキラの笑顔でいっぱいだった。(LIMO)

出演:The HOOSiERS




NUBO “Unglazed”TOUR 2008 FINAL
12/12 Fri @ 代官山UNIT

 ロックでファンクでヒップホップでサルサまでをも飲み込んだジャンルレスバンド、NUBOのツアーが大観衆に見守られながらファイナルを迎えた。とにかくどの曲もダンスナンバーだし、踊らせながらとことん笑顔にさせる術を持ってるというか「笑顔であることに損はないし、得ばかりなんだよ」とでも言われてるかのように、どんなに落ち込んでる状態にあろうともNUBOのサウンドは心が踊ってしまうのだ。とにかく歌えや踊れのマスターピース状態。ついつい手があがってしまほどに、メンバーの気持ちが一体化して宿ったグルーヴに生命の力強さを感じて、音楽に投じる想いがストレート過ぎて、ステージと観客の温度差をまったく感じない。楽し過ぎて、どこを見てもニコニコ。どこもハッピー。そんな感じだった。まだ二枚のミニアルバムのみで曲数は少ないが、絶妙のバランスで披露された11曲。いろんな壁を越えられる音楽を彼らは持っている。でっかくなってくれ。(松木)

出演:NUBO
Guest : Boobie Trap/SiM




175R TOUR 2008「new world」
12/13 Sat @ 渋谷AX

 結成10周年の記念イヤーもこの日のツアーファイナルで最後。好セールスでチャートを賑わしたり、紅白に出演した頃に彼らのライヴを観たことはなかったが、おそらくこの日がベストライヴだったのではないだろうか。10年の年月が流れても、彼らはずっと青春し続けている。それは大人になればなるほど。そこに技量が加わっているのだ。こりゃ最強だわ。SHOGOの歌に関しては「こんなに歌うまかったっけ?」と驚くほどの声量と安定感。10年という時間が創り上げた最高峰の青春パンクバンド健在っぷりを思い知らされた。定番“SAKURA”では客席がピンクで埋め尽くされるほどのサクラ吹雪が舞い、“空に唄えば”ではオーディエンスとステージを繋ぐ揺るぎない想いががっちりと結ばれていた。アンコール“梅雨 山中湖にて(demo)”では、感謝の気持ちを替え歌で、ジュンスカのカヴァー“白いクリスマス”などを披露。今年も175Rの青春は続く。(松木)

出演:175R




RAZORS EDGE THRASHING GOES LOVELY TOUR 2008 FINAL
12/13 Sat @ 赤坂BLITZ

 RAZORS EDGEのレコ発ツアーFINAL! CHILD SHOOL TVの飛び入りライヴ、レーベル・メイトでもあるF.I.Bの熱演、STOMPIN' BIRDの飛ぶ鳥を落とす勢いのライヴで会場の興奮冷めぬ中、RAZORS EDGEの登場! 興奮状態のフロアに “LOVELY”を投下すれば、モッシュ・サークルの嵐へ! 怒涛のライヴを繰り広げ、中盤からはさらにアグレッシブなステージに。KENJI RAZORSが「今年ライヴでやってて一番楽しかった」という“FUCK 'EM ALL!!”など『THRASHING GOES LOVELY』の楽曲はもちろんのこと、全40曲というワンマン並みの曲数を物凄い熱量で披露!(圧巻!)イギー状態でステージにオーディエンスをあげるシーンもあり、TAKAがモッシュに突入する場面もあり──とにかく、終始観客との一体感が尋常じゃない! 百戦錬磨のライヴをこなしてきたその実力に、『THRASHING GOES LOVELY』の持つポップ性や、テンションが加味された良いライヴだったと思う。09年のRAZORSにも期待大!!! (逆井)

出演:RAZORS EDGE/STOMPIN' BIRD/F.I.B/CHILD SHOOL TV




Merry A'mas (メリーアフロマス)〜聖なる夜の大宴会 in 名古屋〜
12/13 Sat @ 名古屋・大須ell.FITSALL

 活動4年目にしての名古屋初ワンマンSOLD OUT。『恋のガソリン』発売直後だが、単にクリスマスにライブをやりたかったという理由で計画したという今回のライブは、「メリーアフロマス!」の声でスタート。1曲目“恋のゴング”でまずは会場に点火した後、お決まりの「こんばんは!鶴です!!」…これ、何度やってもアガルんですよね〜!! 名古屋ということで「こんばんは!シャチホコです!!」も。相変わらずサービス精神旺盛すぎな鶴。素敵です。“ダイナマイツ勘違い”など盛り上がる曲に続き“リザーブシート”などのミディアムナンバー。アフロ頭のビジュアルや面白過ぎのライブパフォーマンスが注目されがちな鶴だが、こういった曲も秀逸。普通に良すぎてひたってしまう。2月に発売する“桜”も披露。アコースティックコーナーあり、要所要所にクリスマス色も入れつつ最後はやっぱりアゲアゲナンバーで皆が一つに。たっぷり19曲の宴に大満足。やっぱ鶴サイコー!!(佐々)

出演:鶴




PAYDAY
12/14 Sun @ 恵比寿LIQUIDROOM

 スチャダラパーが今年で結成20周年という数字は納得でもあるし、じゃあ10年前はどうだったのかといえば今となんら変わらない支持となによりも彼らが持つセンスはあの頃から変わっていない。最盛期だとか低迷期なんてものもないし、彼らはずっとカッコいいし、おもしろい。王者の貫禄である。この日はスチャのほかにTHE HELLO WORKSやSPACEMCEEZなど始めから終わりまで休憩所がないラインナップで、しかもロボ宙にいたってはすべてのユニットに参加してるため出ずっぱり(笑)。で、スチャのステージはというと先日コラボ集を発売したこともあり、ベスト的な曲や「週刊真木よう子」の主題歌として話題を呼んだ名曲“ライツ・カメラ・アクション”など聴覚が体に染み込んで、体内を盛り上げていく曲ばかり。アンコールではハナレグミが登場して“今夜はブギーバック”を披露。この曲はどの時代にも受け継がれていくんだなーとしみじみした夜。(松木)

出演:THE HELLO WORKS(スチャダラパー+SLY MONGOOSE+ロボ宙)/スチャダラパー/SPACEMCEEZ(ロボ宙&ZENLAROCK)+スマーフ男組




Ken Yokoyama "Kennysucks Tour"
12/16 Tue @ 渋谷 CLUB QUATTRO

 Jun Grayが加入した新生KEN BANDが早くも始動。「ケニーとは戦友」と語った、LOW IQ 01の気合いの入った熱演でフロアの温度が高まっている中、KEN BANDの登場に大きな歓声が沸き起こる! そして、“Can't Take My Eyes Off Of You”で幕開け、続々と楽曲を投下。Junさんの存在感が宿った、タイトなサウンドが無茶苦茶格好良い! 一気に楽曲をプレイした後、 横山さんが 「Jun Gray がきたよー!」「Junさんはタイ人じゃないよ!(笑)」と紹介。すると、タイ語もどきで挨拶するJunさんに会場爆笑! PIZZA Tを身にまとったJunさんの姿が新鮮である。終始穏やかな雰囲気はありつつ、MINAMIさんのスカ・パートが印象的な“Going South”や、Junさんのベースから始まる新曲(!)を披露。「4人でアルバムを作りたい」という発言も! イチさんが登場した“Walk”、アコースティック、弾丸トーク(笑)もあり、新生KEN BANDの幕開けに相応しい最高のライヴだった。ツアーが楽しみ!(逆井)

出演:KEN YOKOYAMA/LOW IQ 01 & MASTERLOW




THE MODS TOUR 2008“SPEAKEASY”
12/17 Wed @ 渋谷C.C.Lemonホール

 ザ・モッズの新しい歴史が刻まれた。まず椅子席でのライヴ、且つアコースティック楽器を手にした4人が座ったままのライヴ自体がレア。それは11月にリリースした最新アルバム『MOONSHINER』が、ルーツミュージックに根差したアコースティックを基調とした音楽性だったのもある。“SHITSVILLE”が鋭く刺さり“SPADE ACE 4”は舞台セットのバー・カウンターにぴったりの雰囲気だった。途中からピアノに伊東ミキオや、サックスで藤井尚之も参加し、総勢6人で演奏された“SLOW DOWN BABY”や“BLACK DICE”に身体も自然と揺れる。“JUST SAY FUCK NO”では森山もたまらず立ち上がり、ステージを左右に動き回る。アコースティックなアレンジながらソリッドな切れ味は変わらない。アンコールでの“COME ON DOWN”、会場一体となった 「We are The Mods」の声がトリ肌ものだった。2度目のアンコール“他に何が”の後、森山から「ドラマーのシュウを正式メンバーに」という重大な発表があった。ザ・モッズを前に進めるための選択だ。会場は歓声と温かい拍手で包まれた。(田代)

出演:THE MODS




UNCHAIN Winter Tour 〜Resonance for〜
12/17 Wed @ 名古屋CLUB QUATTRO

 1曲目“Show Me Your Height”、イントロからもう鼓動が速くなる。各地でUNCHAINが熱望して実現した対バン、そしてお客さんとの共鳴をということで名付けられた『〜Resonance(共鳴)for〜』 ツアー。華麗すぎるギターの旋律。心地よく体の芯に響くベースとドラム。 美しいハイトーンのVo.が生み出すメロディとグルーヴは熱いうねりとなって会場全体を包む。3曲目に、話題の日本語詞シングル“Across The Sky”を披露。何の違和感もないどころか、より一層のメッセージ性をもって響いてくるその世界感に、ただただウットリ。直後あがる歓喜と賞賛の声に、聴衆も確かに受け止めたことを感じる。スローな曲、アップテンポな曲と緩急ある流れは私たちの心を一瞬たりとも離すことなく酔わせ続ける。情感豊かな歌、格段に表現力が増した楽器陣。日本語を取り入れただけでなく、新しいものを貪欲に取り入れ、彼ららしさはそのままに、進化し続けるUNCHAINの魅力を再確認。(佐々)

出演:UNCHAIN/DOES