ONE OK ROCK


SHIBUYA-AXワンマンも大成功!
早くも今年2枚目のアルバム届く! 感情を用意せよ!

 07年の1stアルバム『ゼイタクビョウ』、08年5月の2ndアルバム『BEAM OF LIGHT』に続き、早くも3rdアルバム完成!ライブでお馴染みの“皆無”も遂に収録。音楽性はMy Chemical Romance、ENTER SHIKARI、Last Winterなど海外のバンドの影響も感じられる、全12曲となった。

■素晴らしい3rdアルバムですが、「こう来るか」ってちょっと意外でした。2ndと方向性が違うじゃないですか。
Taka:今年はもう好き放題やっちゃいましたね。去年はメジャーデビューして、シングルを3枚立て続けに出してアルバムという流れでしたけど、自分達にはもっと他にやるべき事があるだろうと考えた時、それがライブで。バンドからライブをとったら、人間で言えば脳みそか心臓をとるようなもんだと思うんですよ。それくらい大切なものだし、ライブバンドとしてあるべき姿をもっと追求しようと。それまで探り探りだったのを、今年に入って「アルバム2枚出してみよう」という軽いノリからスタートして。でも年に2枚出すって急激に色んな事が解ってバンドも成長するんですよ。普通アルバムって1、2年おきに出すのを、色んな事を吸収する為に2枚作ろうっていうのと、自分達がやりたい事がたくさんあったという二つの理由から、それを掲げて今年はスタートして。2nd『BEAM OF LIGHT』はライブを100%意識して仕上げ、3rdは2枚作った上で自分達が必要としてるモノや自分達の最大限の能力を発揮するアルバムを作ろうと。それで自分達の本質的な部分がやっと出せた。自分達をしっかり提示できるモノが、やっと今回のアルバムで見つかったので。
■2nd『BEAM OF LIGHT』を出して長めのツアーをやって、ライブバンドとしての達成感もあったんじゃないですか?
Taka:いや、無いですね。まだまだだなって実感しました。やらなきゃいけない事が明確に見えただけで。ここ最近の東京のワンマンはプレッシャーの方が大きくて、まだ自分達が楽しめる時点じゃないんです。でもやっとAXで掴めて、ここからだなって思ってます。
Toru:ツアー廻って確かに色んな刺激あって、他のバンドを見て「自分達もまだまだできる、もっとやる事いっぱいある」って気づかせてくれた。AXは自分達の出せるだけのパワーを出してやったんですが、終って、でもまだまだやれるって思った。やっぱり自分達を信じてやるしかないなって。
Taka:やればやる程、分かってくる事を、これだけ早い段階で気づけたし、やんなきゃいけなかった事なので。
■AXのMCでも言ってましたが、今作の制作は結構大変だったようですね。
Taka:そうですね。今まで僕はみんなが苦しんでる時、そんな苦しんだこと無かったんですね。自由に歌録りさせてもらってたので。それがレコーディングを重ねる毎に、みんな少しづつ発想や上手さが出てくるんです。その積み上げていったモノが自分だけ無い気がして、これはまずいって気持ちになって。歌をしっかり専門でやってくれる方を探したんです。スケジュールも大変な時に、基本的にR&Bをずっとやられてるジェフさんってプロデューサーに3曲ほど歌をメインでお願いしたら、やっぱすごく厳しくて、今までと違う慣れない中で、ツアーの事とかも考えながら、歌詞もまだ書けてないしで、溜まったストレスが爆発しちゃったんです。けど、結果的にやりきって良かった。今回のアルバムで僕もメンバー同様、成長したと思う部分もたくさんあったので。
Toru:スケジュール的に、音ができても歌詞がついてかないって一番しんどいかもしれないね。俺らも初めて経験する事はいっぱいあるんですけど、それが一気に増えると自分が見えなくなるし、多分、ボーカルって声の問題もあって、自分で何もかも管理しないといけないし。
■全体的な印象としてエモーショナルなロック。ほとんど洋楽と言える完成度の高いロックであり、メロディも生かした歌が乗っていて。この方向性は最初から見えてましたか?
Taka:近いモノはずっと考えてましたね。僕、リンキンパークで洋楽のバンドを好きになってるんで。でも今まで技術的にも知識的にもできなかったのが、何作かアルバムを出した事によって、やっと到達しましたね。元々、メタルの要素って実はすごくやりたかったし。
■洋楽っぽい尖ったサウンドですが、エモとかも、そう簡単にはやれそうにないジャンルですしね。
Taka:ただ自信はあって。今回は音作りから全部自分達でやって、エンジニアさんも自分達で決めて、ドラムの音からリクエストしました。こういうドラムの音を出せる人とじゃないと、次のアルバムはできないって所から始まったんです。ギターの音は、2ndぐらいからこれだ!ってギターの音が見つかったので、決まってたんですけど、このドラムの音を出せるエンジニアさんって日本人だとなかなか見つからなくて。でもアルバムを2枚作って、その音が明確に見えたので、自分で色んなアーティストのCDを聴いて、これだ!と思うドラムの音を作っているエンジニアさんにお願いして、作っていきました。
■今作は1曲目から歌詞もエモーショナルな感じですね。
Taka:Toruが書いた歌詞ですが曲全体的にエモーショナル。何をもってエモーショナルか分からないけど、今、エモって言われる音楽を自分達なりにフィーチャーしたというか。
■エモ、エモーショナルの定義って難しいですよね。
Taka:静かに黙って弾くギターもエモーショナルだろうし、ガツガツとパンキッシュに演るのもそうだろうし。
■今回、驚いたのが“Living Dolls”のスケールの大きさ。それこそ洋楽とも言える、一つの完成形ですね。
Taka:今回のセッションでジェフさんと会ってなかったら“Living Dolls”は違う曲になってたと思う。ヴォーカリストとしてレベルアップも踏まえた上で一緒にやって、それがすぐに表れた曲というか、声を楽器として使って壮大な曲にするっていう。今まで洋楽を聴いてカッコいいと思ってたんですけど、これまで自分の感覚だけでやっていたんで、なかなかそうならなくて。それがやっと分かって、表現できた曲ですね。
■バンドがより堂々とした感じもして、すごくいいですね。
Taka:これは洋楽と比べても違和感無いと思ってて。次のアルバムでももっと工夫してみようと思う。まだこのテーマに出会って1枚目、まだまだ掘り応えはあるので。
■可能性は無限ですね。“Living Dolls”はToruの作詞作曲ですが、作った時点でこの完成型は想像できてました?
Toru:こういう曲のイメージはあったんですけど、これぐらいのテンポ感でサビで一気に広がる感じって作った事がなかったんで。でも思った通りになりましたよ。これは音ができてから歌詞を書いたんですけど。人間をテーマにして、それを人形に例えてるんです。
■最後の“JUST”はミディアムテンポなロックですね。
Taka:実はバンド結成してすぐにできた曲で、お客さんが5、6人ぐらいの時からあった曲なんですよ。それを今回のタイミングでもう一回、自分達でアレンジし直したんです。昔からこういう要素があったのが、分かりやすく出てる。
■今後、ツアーが決まってますが、その頃と規模が違いますね(笑)。曲も増えてライヴも長めになりますしね?
Taka:そうですね。不思議な事に曲が温まるのが早くなってきてて。1年かかりそうな曲も何ヶ月かでもう温まってる。
■ONE OK ROCKは同世代の他のバンドより、明らかに成長のスピードが速いですね。誰も追いつけないですよ。
Taka:僕達、そんな実感ゼロなんです。でも走り続ける事に意味があるのかなと。やっぱ休みが入ったりするとダラけますよね。そんな感覚です。
■バンドの状況はすごく良い感じですね。
Toru:状況って言うか環境はいいと思うんですけどね。その環境に追いつけるように、がんばるしかないですね。

 

Interview&Text : 田代 洋一