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独自の世界観と表現力 洗練された音の応酬
聴き手の感情を揺るがす 2ndアルバム到着
エモーショナル・ロックバンド、ヒューマンズ・オウルの2ndアルバムが到着。結成してわずか3年というキャリアにも関わらず、テクニカルな面やサウンドの構築面に置いても定評がある彼ら。昨年のツアーで得た手ごたえや、バンド内にあった幾多のトラブルを乗り越えた “今”のバンドのエナジーを余すことなく反映させた今作は、サウンドの懐の広さがしっかりと表れた、スケール感のある作品に仕上がった。全12曲を4人に訊く。
■元々、どういう経緯でバンドを結成されたのでしょう?
高居: 3年前に友達同士の集まりとしてスタートしたんですよ。その前からやってるバンドがあって、グダグダ活動もしないままバンドだけ名乗ってて「そろそろやるか?」ってなって始めて。その時、一緒にやってた人間を一斉に集めて「やろう!」ってなって。元は友達同士だったり、地元が一緒だったりとか、そういうところからスタートしたので表立って「始めるぞ!」っていうよりかは延長線上で始まったっていう。だから元々、「こういう音楽をやろう」っていう話もせず始めて(笑)。
内山:だから「これいいぜ!」ってCD貸しても「あ、ああ……」とかって引かれちゃって(笑)。俺はメタルが好きだから、入谷 に「俺、こういうドラムが好きなんだよね」って渡しても「へぇ……」って言われちゃって(笑)。
入谷 :俺はスカパラとかが好きだから、メタルって言われても分からないんですよ(笑)。
■おぉ! バラバラなんですね。
工藤:僕は、このバンドに入る前はチャゲアスが好きだったんです。宮崎駿の映画のサントラも好きで、このバンドも「歌モノのバンドだから」って言われて入ったんですよ(笑)。入ってみたら全然違くて(笑)。最近は激しい曲も聴いて、色々吸収しつつ。
高居:僕もチャゲアスやサザンオールスターズが好きで。あとは本当に雑食なので……その時々良いなって思ったものをチョイスして聴きます。メタルもジャズも聴くし。
■へぇ、よくまとまりましたねぇ(笑)。
高居:今となっては音楽をやってるっていう感覚はなくて、Humans oulをやってるっていう感じだったんですよ。だから、音楽は別に何でも良かったし、自分たちで「これが良いな」って思ったものが正解なんだろうな、って。
■ファンク色も強いですよね。
高居:そうですね。元々は強いんですけど、今作は少なめですね。去年の年末にワンマンを終えて曲の準備を始めたんですけど、曲を作ってプリプロに入ったんですけど、プリプロでまた新しい曲が出来て、当初の予定とはまたずれてくるんですよ(笑)。で、本チャンのレコーディング中にもまた曲が出来てきて──そうやっているうちに、今回は歌や雰囲気のある曲が残って、ガツガツした曲がお蔵入りになったりしたんですよ。
■セッションで作っていくんですか?
高居:セッションで作ることも多いですね。あとは、原曲者のアイデアを活かしたりとか、結構バラバラです。
■作品のテーマみたいなものは作るんですか?
高居:いや、ゼロから曲を作っていく感じですね。結成3年目で本格的に活動も始めて2年で、キャリアも長くない中で、アルバム2枚目って結構早いペースだと思うんですよ。だから、制作、レコーディング、ライヴ全て同時進行でやってるんですよね。だから、コンセプトっていうよりかはその時々の感情でしかないというか。
■その時のモードだったり?
高居:そうですね。そこは反映されていると思います。
■では、今回のモードはどんなモードだったんですか?
高居:ツアーをひと段落終えて、ワンマンをやったあとに、初めて曲を作るためだけの期間を1、2ヶ月設けたんですよ。初めてそういう流れでやったときに、もうちょっと広げたいなっていう思いが生まれて。結果的に、広がりのあるアルバムになったんじゃないかなって思います。
■個人的には独特の世界観のある2曲目“still hear silence”が好きなんですが──。
高居:あ、マジですか!いやー今回は3曲目“clearline”がリード曲なんですけど2、3、4、5曲が全部タイトルチューンにしても良いんじゃないかなって思ってたんですよ。メンバー自身も決めかねる感じで、メンバー内に決めたらシコリが残るんでスタッフに決めてもらって(笑)。
■ (笑)“clearline”は歌が引き立った曲ですよね。
工藤:そうですね。でも、後ろは変則的だったりするので、聴く以上にやるほうは大変だったりするんですよね。
高居:うちのテーマっていうか──ボーカルが無くても聴かせられるサウンドっていうのをいつも意識してるんですよ。全員主役っていうか、そういうサウンドを目指して。うちらのポイントでもあるんですけど、プロツールスを使わないんですよ。編集もせず。
■なるほど。レコーディング・エンジニアとしてフーバーオーバーの阿部さんがサウンドを手がけたとのことですが。
高居:ずっと行ってるスタジオにフーバーオーバーの阿部さんが来ていて。フーバーオーバーのみなさんと面識はあるんですけど、むしろ阿部さんがフーバーオーバーだったというか(笑)。本当にたまたまなんですよ。
■(笑)では、聴かれてみていかがでしたか?
内山:本当に良い作品が出来たんじゃないかなって思ってますけどね。自分のベースを録って、今になって改めて聴くと違うアイデアが出てきたりするけど(笑)、レコーディングしたときの雰囲気が詰まってる。これからツアーに回ることで、また違う雰囲気の曲になるんだろうし。ライヴはライヴ、CDはCDっていうところもうちらの魅力でもあるんで、そのあたりも楽しみにしてて欲しいですね。
工藤:苦労してよく産まれたな、と(笑)。1曲、1曲噛み締める時間もあまりなく、産まれたらすぐ録ってっていう感じだったんですよね。これからこの曲はどんな感じになっていくんだろう?っていうのが楽しみですね。
入谷 :産みの苦しみはありましたけど、ここからはライヴをやっていく上で噛み締めていくというか──噛みながら味を出していくっていうことをしたいなって思いますね。
■このタイトルにはどういう意味を込められたんですか?
高居:本当にトラブルがあった1年だったんですよ。実際活動は半年くらいしかしてないんです。病気にまつわるエトセトラが重なって(苦笑)。乗り越えらることもあったんですけど(内山を見て)こいつは死に掛けたんで。
内山:今は大丈夫ですよ。本当に。でも、そういうことがあって、全員で乗り越えてできたアルバムなんで、さっきも言いましたけど、レコーディングのときの気持ちや想いを込めて、その瞬間をパッケージできたんじゃないかな。
高居:そうそう、あとはアルバムの中にトラップを入れているので、もし気付いた人がいたら凄いっすね。前回も入れたんですけど誰も気付かなかったんで(笑)、その辺も楽しみながら聴いてもらえれば。
■言い残されたことはありますか?
内山: 1曲目のインストから12曲目まで、綺麗に流れて聴けるところがポイントですね。最初から最後まで綺麗にまとまってるので、そこを聴いて欲しいです。
Interview & Text : 逆井真理
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