noodles


ニューアルバム『SNAP』に心踊る鮮烈なロックナンバー
変わらない強さこそがnoodlesの本質である事を証明する

 1991年に活動を開始したnoodles。アンニュイで、カッコいい。そんな表現が当てはまるロック・バンドだ。結成当時からnoodlesのいちファンである筆者から言わせていただければ、このバンド歴の中で彼女たちはなにも変わらない。どの時代でもどこか懐かしさを感じる世界観。でも、古くさくなくて、鮮やかなクリエーティブを目の前にいる人へしっかりと提示しているバンド。10月15日に発売される7曲入りニューアルバム『SNAP』も例外ではなく、歩んできた道になんの迷いもなく、ただひたすらにnoodles街道を速度を上げることもなく、彼女たちのペースで歩き続けている。変わらないことはむしろ必然、なのである。
yoko : バンド活動を長くやってきた中で、ここ2、3年でバンドをやってることが楽しいというか、長く続いてるからこそすごく貴重なことに感じられるようになった。ずっと楽しかったんだけど、なお楽しめてる感じ。そういう気持ちが今回のアルバム作りにも反映していると思う。noodlesは昔から器用ではなくて、やりたいこともひとつぐらいしかなかったし、やりたいものがずっと変わらずにここまできてる。「ただやるしかない」って感じだから狙ったりもしないし、これ以外はできない。これと言って新しいことに影響を受けたことはないし、結成した時に「こういうバンドを組みたい」と感じた向かうべき場所。そこにただ向かってるだけ。器用じゃない分、同じことをいつもやってるんだけど、同じことに飽きることもないし、満たされた気分もないから続けていける。今回に関しても、新しいことに影響されたこともなく、今まで通り作ったアルバムですね。
 変わらないカラーを出し続けているのに、いつも新鮮な気持ちで聴くことができるメロディー。派手な変化に目を奪われがちな世の中。変わることはわかりやすい強さの提示でもあるが、変わらないことは妥協でも停滞でもない。用意周到ではなく、変わらない強さが彼女たちの音楽にはある。曲作りのメンタル面においても、それは同じだ。
yoko : 曲作りもバンド活動においても、メンバー同士の中で迷いがいつもなかった。それはバンドにとってすごく大きいことなのかもしれない。意見が食い違うことも始めからなかったし、聴いてきた音楽や好きなアーティストはバラバラでも、noodlesでやりたい音楽は一致している。だから、迷いがいつもないんでしょうね。バンドって男性の文化じゃない? だから、どうしてもガールズ・バンドって括られちゃうんだけど、そこは男でもなく、女でもなく、人として音楽が好きだから純粋にバンドとして活動したい。女だからって、女を売りにするわけでもなく。だからといって、男性に対抗するわけでもなく、好きなことをやっていきたい。そのスタンスは結成当時からずっと変わらずにやってきてる。
 前作『METROPOLIS』は映画やドラマへ提供した楽曲が半分。物語のやわらかな世界観を散りばめた楽曲と、そこにあまりにも自然と溶け込んでいった新曲で構成されていた。(2007年の個人的ベストアルバムにも選ばせていただいた)この作品を経て、発売されるミニ・アルバム『SNAP』。「前作の延長線上にある作品」とyokoが話してくれたように、さらにはデビュー当時から続くnoodlesカラーに一欠片の裏切りもなく、力強くファンタジックなロック・ナンバーがずらりと並んだ。ずっとnoodlesを自己紹介をしているような、そんな作品だ。
yoko : 今回は前作からの延長で曲を作ったんだけど、今回は7曲だからミニ・アルバムの感覚で、フル・アルバムとはまた違う、もう少しラフな気持ちでいきたかった。色濃くいきたいというか、色んな要素が詰まっているのではなく、ひとつの固まりみたいなアルバム。7曲で値段も当然安くなるから、手軽に聴いてもらいたいし、一枚を通して理解されるよりも一曲一曲を単発で理解してもらえるような作品……これが理想かな。前作も前々作もすごく気に入ったアルバムができて、今回の作品も「フル・アルバムがいいんじゃない?」って意見もあったんだけど、前作と前々作を自分達の名刺代わりに、まだまだ看板に使っていきたいと思ってる。「今のnoodlesはこれです」って名刺が変わっていくんじゃなくて、前の作品を引っ張っていきたいから今回はミニでさくっといきたかったし。でも、これをきっかけにnoodlesと出会ってくれる人がひとりでも多くいてくれたら嬉しい。
 今作『SNAP』は、一曲一曲に鮮烈な色を残し、心を癒すロック.ナンバー。〈この色はとても爆音で、耳を痺れさせ、流れる〉ー“SKIN”の最後のフレーズが光り、心地よく流れていく。ロックで癒される。そんな作品だ。

 

Text : 松木美歩