MAKAI


『COLORS』で、今までにない素敵な旅に出かけよう──。

MAKAI──と聞いて、いろんな想像してしまった。彼の創り出す音を聞いて更に妄想が膨らんだ。しかし実際に会い、それらは本当に勝手な想像・妄想でしか過ぎなかったと反省した。そこにいた彼、MAKAIは、自分の信念をちゃんと持った素晴らしく素敵な人だった。彼だからこそ『COLORS』のような、人を幸せな気持ちにさせる音が生まれるのだと思った。そして、このアルバムと共に、今すぐ旅に出たくなったのだった。    
    

■ニューアルバム『COLORS』ですが、とても気持ちがいい、すごくアガる、ハッピーにしてもらえるアルバムでした!

MAKAI:
ありがとうございます!嬉しいです。

■今作は“未来”をキーワードにしてるということですが、どのようにこのアルバムで表現されているのですか?

MAKAI:
僕、インディーズ時代に、ちょっとジャズっぽいことや、クロスオーバーと呼ばれる、ハウスとジャズの中間みたいなことをやっていたんですね。で、セカンドでもうちょっとハウス寄りになって。そこからメジャーで『GARDEN』というアルバムを出したんです。その中で、今で言うJ-HOUSEと呼ばれるものの決定的な一撃で、“Garden Of Love feat.青山テルマ”っていう曲を出して、その次に東方神起のYUCHUNをフィーチャリングした“TOKYO LOVELIGHT”をリリースしたら、「J-POP HOUSEのMAKAI」みたいな、そういうイメージが凄く強く植えつけられてしまって……。まぁ、その時は自分自身、ポップスとエレクトロの融合みたいなテーマでやってたので、そういうイメージになるのは自分の中で計算済みだったんですが(笑)。

■なるほど。

MAKAI:
もともとDJで始まった男なんで。で、デビューしてから今年5年目で今回、コンセプト・アルバムを作ることになって、どうしようかなって考え、じゃ原点に帰ろう、足元を見つめなおして「MAKAIって何だろう?」ってところをちゃんと見つめ直そう!みたいな感じになったんです。過去のクラブミュージックというのも大切にしてきた自分と、これから先、音楽的に、今クラブで流行ってるプログレッシヴハウスだったりとかエレクトロだったりとか、そういう部分をエッセンス的に入れて、みたいな。もともとあるべき自分のポップスとクラブミュージックの融合みたいなとこを凄く重要視したんです。それに今ちょうど、自分の中でも原点回帰ブームで(笑)。90年代のハウスだったりとか、80年代後半のハウス、2000年代前半のハウスとか凄い聴いてて(笑)。

■逆に結構新鮮じゃないですか?

MAKAI:
新鮮ですね。昔はパソコンで作るにしても、リズムマシーンからリズムを打ち込んで作ってたりとか。例えば、リズムがあって、ベースがあって、ボーカルが乗ってちょっと鍵盤が入る──ぐらいだったんですよ。それでいいものが沢山あった。最近って歌モノの比率が物凄く下がってると思うんですよ。トラックもののシンセのやつが凄い多くて。で、ここでフィルターかけて持っていってドン!と落としてボン!みたいな感じの、分かり易い、絵で描けちゃうくらいの簡単な展開の仕方で。それって物凄くつまんないなって。僕も最近までそういうの色々掛けてて。でまあ……自分でもつまんなくなってきちゃって。

■ああ、自分で盛り上がらないとですよね。

MAKAI:
そうそう。DJが楽しまないとお客が楽しまないわけないんで。その中で自分がつまんなくなっちゃったていうのがあって。で、そういう意味でも90年代とか、昔のハウスを色々聴いていて……シンプルじゃないけど、ハウスって物凄くコード感とか限られてるんですよね、作り方が。バリエーションが少なくてどれも結構似た曲になってしまうんで。その中で必要とされるのがメロディだなって。昔の曲はメロディが凄く綺麗だったりとか、鍵盤だけのソロだったりとか。そういう、シンプルで成立するものを今はもう詰め込みすぎて成立してないっていうか。

■余分なものが多いですよね。

MAKAI:
そう、余分なものが多すぎ。日本でCDをパッケージとして出す、アルバムとして出す、そして聴いてもらうって段では、ちゃんと聴けるものじゃないと駄目だと思うんです、クラブミュージックって。

■ああ、確かに。

MAKAI:
そこって、僕が昔から言ってるのがセンスとバランス、あといきすぎない意外性。そこだと思うんすよね。でも正直、昔は良かったってあんまり言いたくないんですよね(笑)。昔は良かったっていうと、それは自分が止まってるってことだって、誰かがツイッターで言ってたんで(笑)。

■(笑)。でも時代って廻ったりしません?

MAKAI:
廻ってますよね。でもそこって、それなりにその時代時代のスタンダードなモノがありつつも、形が変わってたりとか、その時々の新しいエッセンスを加えていかないといけないと思うんですよ。

■確かにそうですよね。

MAKAI:
そこに入れるバランスだと思うんですよ。これ新しい!っていうものはほぼ出尽くして飽和してると思うんですよね。さっきも話したけど、切り捨てていいところも詰め込みすぎちゃってる。詰め込みすぎても、必要ないものは必要ない。足すだけじゃなくて、引くことも大切。

■絶対そうだと思います。

MAKAI:
そこはセンスとバランスなんですよね。今回に関しては僕も、歌が入ってない曲は久し振りに作ったんですが、「今の僕がインストを作ったら」というところで、フロア感とかは全然意識せず、ちゃんとインストとして聴いて気持ちいい、聴けるインストみたいなところで、ジャズに転調したりとか、シンセの音色もちょっと懐かしい感じにしたりとか。いい時代のものを取り入れつつ、自分らしい解釈で、今のポップスとクラブミュージックの融合として作ったんですね。

■『COLORS』には、そういう意味が含まれてるんですね。

MAKAI:
僕に物凄い才能があったら、僕が物凄いピアノがうまかったらって思うと、もうピアノだけでいいんすよ。だから、ファッションでもシンプルなスタイルが一番かっこいいと思うんですよ。でも僕達はコンプレックスがあるじゃないですか?音楽もそうだと思うんですよね、海外に対してのコンプレックスとか色々あって。だからそういうもので海外を意識して、海外のクラブからのカルチャーを取り入れたりとかしがちなんですよ。でもそうじゃないってところを……分かって欲しいというか。足すことだけ、真似ることだけが全てじゃないよっていう。日本の音楽ってメロディは演歌だと思うんですよ。演歌から来てる。演歌って日本の文化じゃないですか。だから、そういう意味では、日本のメロディって和音とか使う独特の作り方をしていて。そこって、日本ならではの、いわゆるJ-HOUSEって言われるジャンルで、J-HOUSEって言われることに怪訝な目で見る人もいますけど。そこってJ-HOUSEって括られるのは、日本のハウスって言う意味で、認められてるってことなんですよね、ひとつのジャンルとして。

■確かに。

MAKAI:
だから今、日本の中で活動してることにおいて、今必要なものっていうのは──僕は凄くメロディを大切にする人間なので、メロディがちゃんとしっかりしていて、あとエッセンスをバランスよく足してあって、クラブで鳴っても大丈夫、家で聴いても大丈夫!ってところのバランスが大事だと思うんですよね。

■そういう意味で、いらないものは排除し、新しいものも入れつつ、MAKAIの持つベースというものに、いいとこだけを入れて作られたものだなって凄く感じます。

MAKAI:
まさにその通りだと思います。

■今作では、先ほども名前が挙がったアーティストの方々が参加してらっしゃいますが、キッカケは?

MAKAI:
まず、M-1とM-8でのKool Keithは、HIPHOP界では有名なアーティストで、その人と出来るっていうまさかの感じだったのでやらせて頂いたんです。M-2のAISHAさんは新人のシンガーなんですよ。今月1日にデビューするアーティストで、去年1回カバー曲を一緒にやったんですが、今回は、その時より遥かに進化していて。歌い方とかも、前は勢いだけだったのがちゃんと感情表現だとか、表現力とかも身についてて凄く良かったので、もう1回お願いします、みたいな感じで再びって感じです。M-3のJONTEはプライベートでも知り合いなんですが、ずっと「一緒にやりましょうよ」と言われてて、じゃあ、JONTEやる?みたいな(笑)。改めて聴いたら結構コブシ歌い上げ系みたいな感じでこれどう調理しようかな?みたいな(笑)。でも実際録っていく上では意外性をみせたくて、ソフトな感じで歌ってもらったんです。だから、JONTEのオリジナル楽曲と、僕が今回作った楽曲って、凄く対比してる歌い方をしてますね。ビブラートとかも極力かけないでって(笑)。

■そして、M-5では、東方神起のYUCHUNと!これには驚きましたね!

MAKAI:
当時、マネージャーが「ちょっと東方神起とやろうよ!」って言われて(笑)。どんどんどんどん話が進んで、やることになりまして……。でも自分にとって結果的に良かったっていうか。この前のJYJライヴでもYUCHUNが歌ってくれてたし、そうやって、みんなに聴いてもらうキッカケになって、僕を知ってもらうキッカケになった曲でもあったので、それはそれで凄く良かったなって。YUCHUNも「こういう音楽やりたいんだ!」ってすごく積極的で。いろんな意味で凄く縁のある曲なんです。

■そして、M-6で青山テルマちゃん。

MAKAI:
この“Garden of Love”は、彼女のアンサーソング“そばにいるね”でドン!と来たタイミングの後に出たんですよ。なので、タイミングよく街中でかかりまくってくれた曲で。実際は、その前に録ってた楽曲だったんですけどね。

■いろんなアーティストが参加してる『COLORS』ですが、私自身このアルバム一枚で旅行してる気分になったんですよね。タイトルにもあるように、出発から到着までで、勝手な解釈ですけど、東京→ロンドン間なのかな、みたいな。その間にもいろんな国々を旅して、いろんな出会いや恋愛があったりとか。インスト部分はトランジットしてる感じで。旅行気分が味わえて楽しかったです。

MAKAI:
そういう解釈の仕方も凄く嬉しいです!確かにそうですね、Departure<出発>とArrival<到着>ですからね。いろんな色を詰め込む旅、みたいな感じですね。

■MAKAIさん自身、このアルバム『COLORS』に色をつけるとしたら?

MAKAI:
そうですね、CDジャケットでの僕の衣装が真っ白で、その白い周りにいろんな色の花が咲いてるのですが、自分のその“白”には、フラットな気持ちを表していて……音楽を純粋に楽しむっていうか、音楽が音楽としてあるべき姿っていうか。そこに自分なりの色を加えていく……なので、ジャケットのようにいろんな色が交じったカラフルという感じですね。

Interview & Text: Limo Hatano

liveinfoCOLORS Release DJ Tour

12/18(土) 大阪Grand Cafe
12/22(水) 東京 青山Velours
12/24(金) 東京 六本木 studio FORUM
12/25(土) 広島FLOWER
12/28(火) 大阪ONZIEME
12/31(金) 東京 COUNT DOWN
1/06(木) 東京WAREHOUSE702
1/09(日) 埼玉浦和BASE
1/28(金) 大阪ベロニカ

http://vithmicmusic.com/artist/makai.html

releaseinfo『COLORS』
UNIVERSAL J
UPCH-1801
12/8 Release


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