音楽を続けるということ

2011 年 12 月 31 日 tashiro

毎月、JUICE誌面の編集後記の上にて、ひと組のバンドやアーティストに焦点をあて、音楽を続けていくことの苦楽や意味を探ろうとしてきたコラム 『音楽を続けるということ』 。今月号では、僕、田代が思うところを書かせてもらってます。その文章に若干、加筆しここに転載します。本当ははっきり、誠実にお伝えしたいことがあるんですが、それはまた次の機会に。


もう何年も日本は不景気で、音楽業界ではCDが売れない。違法ダウンロードやリッピングが絶えない。リスナーの良心に頼るしかないのに、そもそも1枚三千円のアルバムの値段ってどうなの?とか、バンドの数も昔よりは増えたし、一年じゅう開催されているフェスは出演者にも観客にも人気あって、ライヴハウスも次々と建つのはいいけど……それって売れるバンドと売れないバンドの格差、人気ある会場と人気ない会場の格差が広がってやしないか? と思ったりするわけです。さらに、僕らみたいに紙媒体を作ることを生業とする者からすれば、音楽雑誌の価値は年々厳しくなっています。もう10年前から紙メディアは厳しいと言われてきましたが、僕は音楽雑誌が好きだし、雑誌を読むという行為は今も最高に愉しいと思ってます。もちろんネットは情報源として不可欠だし、各SNSも素晴らしいツールですけど、なんか足りない。幻想性なのか? ネットの万能感に浸ってる感じが嫌なのか? 時代に逆行できないなら、どうすればいいのでしょうか?













僕が大好きなニューエスト・モデルの、90年代を代表する名作 『クロスブリード・パーク』 収録の “乳母車と棺桶” という曲に、こんな歌詞があります。


歌でも歌えば 少しは気が晴れるだろう
ところがその歌も今じゃ色々あるみたい お金のための歌だろ
人気のための歌だろ その場しのぎの歌だろ 調子いいだけの歌だろ
バカでももうかるみたいさ 歌手歌手
笑いとばせるけど あんた片足づつ 乳母車と棺桶に入れてる


当時は辛辣な歌詞だと思ったし、中川さんに大きく頷きましたが、今では、お金のためや人気のための歌を生み出すことすら難しいのが現状です。もちろんニューエストの楽曲は<今聴いても研ぎ澄まされます。さらに言えば、ソウル・フラワー・ユニオンの楽曲は力が沸いてくる感じです。この20年変わらずに力をもらい続けているバンドもそういません。3.11以降は特にそれを感じます。なので、僕はこの夏から冬にかけて、何度かソウル・フラワー・ユニオンのライヴに足を運び、誌面等を通し応援し、ソウルフラワー基金を通して募金をしています。それは今後も続けていきたいです。


僕なりできることを何かしたくて、いろいろと考えた末、○○のためではなく、好きなことをやるしかないという結論に達したわけです。アーティストは確信を持って 「これを世に出したい」 という作品を作って、リスナーは 「これを手に入れたい」 や 「応援したいから」 など、理由は何であれ、対価を払えばいいと思います。ライヴも同じような話でしょう。既存のメディアは、ネット・メディアの迅速性や可視化に負けないものを創っていくしかないですね。


3.11以降、この国で起きる数々の理不尽。今も良い方向に向かっているとは思えません。あらゆる局面でダメ出しばかり。被災地の復興や、原発被害に苦しむ地域のために、ボランティアとして現地に赴いたミュージシャンやバンドマンも少なくありません。また、多くのチャリティー・ソングやイベントも生まれました。それでも、何か意見を言う人々もいます。誰かを守るため、無償の愛ほど尊いものは無いと思いますが……。かつて 「ボランティアじゃねえぞ!」 と歌ったのはアンジーでしたね。ほんとロックとかから学んだ知識しかなくて、僕自身、思慮深さに欠ける言動に後悔の日々ですが、良識あるふりをしていても、何も解決できてないですよね? 思いやりや誠意とか、本当に心ある言動を問われるなら、それは音楽や表現、誌面や文章にも自然に表れるでしょう。


いつだってギリギリなので、このコラムで 「音楽を続けるということ」 のヒントや抜け道が見つかるかもと思ってましたが、それは甘い夢でした。でも諦めるわけじゃないんです。ただ、何か行動を起こしたいのは確かです。


不定期で開催し、39回を数える自主企画イベント 『ハレチカ』 ですが、次回は2012年2月1日(水)高円寺HIGHにて。ぜひ、お越しください。




                            ♪ 乳母車と棺桶 / ニューエスト・モデル

明日開催! ネズミハナビ/忘れらんねえよ/夜ハ短シ/1000say 出演!

2011 年 12 月 12 日 tashiro

12月13日(火) 吉祥寺STAR PINE’S CAFE
『JUICE presents“ハレチカ vol.38”』
出演:ネズミハナビ/忘れらんねえよ/夜ハ短シ/1000say
DJ:タシロック(JUICE)
開場18:30/開演19:00
前売り¥2300/当日¥2600(各1D別)
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直前ですが、各バンドの紹介をさせてもらいます。

■ネズミハナビ
今月号のJUICEでも記事を書いてます ↓
http://www.juicemusic.com/juice/1112/02_nezumihanabi.html
彼らは先日12月7日に新しいフルアルバム 『ザ・ワールド・イズ・ユアーズ』 を
リリースした。新曲の “チャイナ・ブルー” と “ザ・ワールド・イズ・ユアーズ” を筆頭
に、これまでの作品から選りすぐりの8曲をリマスタリングし、さらに未発表ライヴ
音源2曲を含めた全12曲を収録。去る11月にメンバーが脱退するも、ネズミハナビ
は既に次に動き出した。吉田諒 (Vo/Gt) 以外のメンバーとしては、
宇塚博之 (Gt / the strange drama)
谷口翔太 (B / サクラエレクトロ)
斎藤裕太 (Dr) で、
この日は新体制4人の初ライヴでもあるので、必見です!

■忘れらんねえよ
今月号のJUICEでもインタビューを掲載しています ↓
http://www.juicemusic.com/juice/1112/03_wasureranneyo.html
へたれクソバンド 「忘れらんねえよ」 は、メンバー3人ともオーバー30の新人。
ちなみに 「へたれクソバンド」 は愛情を込めて、そう呼んでます。彼らは今年8月に
ファーストへたれシングル 『CからはじまるABC』 でデビューし、タイトル曲がアニメ
『逆境無頼カイジ 破戒録篇』 のエンディング・テーマに抜擢された。まずは聴いて
ほしい。そして感じてほしい。彼らのリビドーを音に乗せた衝撃を!ライヴも強烈!
そんな彼らは2枚目のシングル 『僕らチェンジザワールド』 を12/21に発射する!

■夜ハ短シ
今月号のJUICEでもライブレポートを掲載しています ↓
http://www.juicemusic.com/juice/1112/event_report.html
山口ススム (ex.OUTLAW) 率いる 「夜ハ短シ」 は、山口のアコギ/ヴォーカル+
リズム隊という独特なスタイルの3ピースで、歌がしっかり伝わってくるバンドだ。
数ヶ月前から会場限定で発売している2曲入りのシングルに収録されている
“ドーナツとコーヒーとチョコレート” は、寒い冬から春を待つ気持ちを綴った
ハートウォーミングな名曲だ。ストイックな佇まいのライヴもいい。

■1000say
1000say -A THOUSAND SAY- は、男女ツイン・ヴォーカルのエレクトロサウンド
を基調としたバンドサウンドが、かなり耳に心地いい。今年10月にリリースした
フルアルバム 『APOLLON』 は、初のセルフ・プロデュース作で12星座をモチーフに、
彼らの掲げるコンセプト 「次世代ファンタジー」 を形にした1枚となった。また、
来年3月には渋谷CLUB QUATTRO単独公演も決定している。

そんな全4組、ぜひ、目撃してください!

♪ ドーナツとコーヒーとチョコレート / 夜ハ短シ

ハレチカ vol.37、vol.38 開催します!

2011 年 11 月 3 日 tashiro

既に告知されていたりもしますが、
11月と12月に“ハレチカ”を2本開催します。
どちらも、いい感じの夜になりそうです!

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11/12(土) 下北沢BASEMENT BAR
『JUICE presents“ハレチカ vol.37”~EMILY LETTUCE LAST LIVE~』
出演:EMILY LETTUCE/岩本岳士(QUATTRO)/
   PLASTIC GIRL IN CLOSET/Stun Smith
DJ:イシカワ(disk union)/タシロック(JUICE)

OPEN18:00/START18:30
前売¥2,000/当日¥2,500(D別)
※チケット:店頭販売中、各バンド予約受付中

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12月13日(火) 吉祥寺STAR PINE’S CAFE
『JUICE presents“ハレチカ vol.38”』
出演:ネズミハナビ/忘れらんねえよ/1000say/夜ハ短シ
DJ:タシロック(JUICE)

開場18:30/開演19:00
前売り¥2300/当日¥2600(各1D別)
※店頭販売、e+ともに10/23(日)より発売。各バンド予約受付中

 

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 両日とも、ほんとにいいバンドが出演してくれることになりました!

各バンドの詳しい紹介は、また後日!

 

                           ♪ Turning My Life / EMILY LETTUCE

11月号できました。

2011 年 11 月 3 日 tashiro

遅くなりましたが、JUICE 11月号は、既に10月末から全国で配付されています。
WEBでも各インタビュー、レビュー、レポート等をUP済みです。

11月号の表紙・巻頭は、the telephones です!


10月に3rdアルバム 『Rock Kingdom』 をリリースしたテレフォンズ。
12/23にはさいたまスーパーアリーナにて、キャリア最大のワンマン・ライヴを開催!
ロックな王国を創りあげたテレフォンズがさいたまスーパーアリーナに伝説を刻む!

11月号の〈表紙B〉は 踊ってばかりの国 です。
どんどん悪くなっている世の中の現状をしっかり直視しながら、それでも気持ちいい
音楽を、カウンターとなるべきロックを鳴らしている意識の高いバンド
それが 踊ってばかりの国 であり、11/2にリリースされたアルバム
『世界が見たい』 にしっかり詰まっている。彼らのサイケデリック・ロックは、
現在、日本に必要なレベル・ミュージックとして機能する。

他は、猫騙、10-FEET、Hello Sleepwalkers、NINE IDEAS、lynch.、
S.H.E、Chaos,Inc.、ほたる日和、Palbo、blgtz、AVNEL、等を掲載!

また、UK ROCK FILEは復活したストーン・ローゼズをメインでとりあげています。

他にもディスクレビューやライブレポートもチェックしてみてください!


個人的に 「踊ってばかりの国」 のインタビューは是非、読んでいただきたいし、
http://www.juicemusic.com/juice/1111/02_odottebakarinokuni.html
彼らのアルバム 『世界が見たい』 は、どうか聴いてほしい1枚です。

 

                    ♪ 言葉も出ない / 踊ってばかりの国

THE BOHEMIANSのツアーがはじまった!

2011 年 10 月 30 日 tashiro

画像はJUICE 10月号の表紙を飾ってくれた  THE BOHEMIANS!

 

 THE BOHEMIANS (ザ・ボヘミアンズ)——山形県出身の5人組。2004年Vo.平田ぱんだとGt.ビートりょうを中心にバンド始動。2005年、彼らのロックンロール・アイドルだったTHE HIGH LOWSの解散にショックを受け、自分達が跡を継ぐしかないと決意し、本気の活動に突入。2007年に現在の5人が揃い、より精力的に動き出す。2010年5月、インディーズ・アルバム 『I WAS JAPANESE KINKS』 を発表し頭角を現し、ローリング・ストーンズの日本で唯一の公式カメラマン有賀幹夫は 「久々に武道館が見えたバンドだ!」 と評し、毛皮のマリーズの志磨遼平からは 「彼らは近い将来、若者を熱狂させ、お行儀悪くさせることでしょう!」 との賛辞を送られた。2011年、各メジャー・レコード会社の争奪戦を経て、フォーライフミュージックエンタテイメントと契約。メジャー・ロックンロール・レーベル&マネージメントの 〈R&R and GREED 〉 の第一弾として、8/31にアルバム 『憧れられたい』 でメジャー・デビューを果たした。
 君はもう彼らのアルバムを聴いただろうか? チャック・ベリーの日本語詞カヴァー “メイビリーン” から始まるアルバムは、ビートルズやストーンズなど60~70年代ロックが幸せだった時代の空気から、ストーン・ローゼス以降のオーディエンスの時代と呼ばれた空気、さらには00年代に起きたロックンロール・リバイバルの空気までを詰め込んだ全12曲が収録されている。だからって、決してリバイバルや懐古主義的な発想は感じられない。純粋にカッコいいロックバンドでありたくて、憧れられたくて、思想も国境も価値観も超えた気持ちを、平田ぱんだは歌に乗せ、ビートりょうはギターで掻き鳴らし、バンドのアレンジで懐かしくも新しいカタチで僕らに差し出す。そこには可能性という自由が鳴っている。武道館も見据えた未来がある。マニアックな思考では彼らの全体像を掴みきれない。ボヘミアンズは、なんてったってロックンロール・アイドルの座を掴もうとしてるんだから! 10月から全国ツアーも始まる。

「憧れられられられたい」 ツアー2011

10/30 (日) 千葉LOOK
11/1 (火) 仙台PARK SQUARE
11/2 (水) 青森SUNSHINE
11/4 (金) 京都KYOTO MUSE (イベント)
11/6 (日) 岡山CRAZYMAMA 2ndROOM
11/7 (月) 広島ナミキジャンクション
11/11 (金) 名古屋CLUB ROCK’N'ROLL
11/13 (日) 福岡graf
11/15 (火) 高松DIME
11/16 (水) 金沢vanvan V4
11/19 (土) 札幌KRAPS HALL
11/22 (火) 浜松MESCALIN DRIVE
11/23 (祝) 大阪・FANJtwice (大阪初ワンマン)
11/29 (火) 東京・Shibuya WWW (ワンマン)

詳細は http://the-bohemians.jp/ にて

さあ、ボヘミアンズを追っかけろ!

 

                  ♪ THE ROBELETS / THE BOHEMIANS

9月号 (androp, ROCK’A'TRENCH, ZEBRAHEAD, UNLIMITS, THE WAYBERK, FOUR GET ME A NOTS, 他)

2011 年 9 月 13 日 tashiro

個人的に引っ越しをするなどの理由で、ブログでの紹介が遅くなりましたが、
JUICE 9月号は、既に8月末から全国で配付されています。
WEBでも各インタビュー、レビュー、レポート等をUP済みです。

9月号の表紙・巻頭は、androp です!

9/21に初のフルアルバム 『relight』 をリリースするandrop。
9/23の札幌を皮切りに、ワンマンツアーもスタートします!
既に、編集部にも多数の感想が寄せられています。ありがとうございます!

9月号の〈表紙B〉は ROCK’A'TRENCH です。
1stの 『ACTION!』 から、約2年2ヶ月ぶりとなる2nd 『Bohemia』(ボヘミア)
を9/7に遂にリリースしたばかり! 全13曲収録の傑作アルバムとなっています!
10月から全国ツアーもスタート!

他に、ZEBRAHEAD、UNLIMITS、THE WAYBERK、FOUR GET ME A NOTS、
鴉、BIGMAMA、jimmyhat、めろでぃあん、STACKERS、SMELLMAN、
MISTY、DISACODEのインタビューを掲載!

 

また今月号では、『夏フェス’11特集』 の前編も掲載!
http://www.juicemusic.com/juice/1109/15_FESREPORT.html

 
また、web限定インタビューでは、再結成ライヴを行うSKAFUNKの宮崎洋一と、
かつてULTRA POPで同じ時期に活動していた高畠俊太郎の対談を↓
http://www.juicemusic.com/juice/1109/09_skafunk.html

 

また、STACKERSのwebでの完全版インタビューも↓
http://www.juicemusic.com/juice/1109/11_STACKERS.html

 


個人的に、今月号で取材したUNLIMITSとFOUR GET ME A NOTSの
新しい音源をよく聴いています。
FOUR GET ME A NOTSのフルアルバム 『SILVER LINING』 は聴いていると、
確かに 「希望の兆し」 が感じられる全13曲を収録!

 

 
                          ♪ Blue / FOUR GET ME A NOTS

夏フェス総括 part 1  MANO-MUGEN、夏の魔物、最上、フジロック、RIJF

2011 年 9 月 11 日 tashiro

9月に入り、夏もそろそろ終わりに近づきつつありますが(汗)、個人的に行った今年の夏フェスを総括して、振り返りたいと思います。詳しいレポートはこちら→ http://bit.ly/nsSA9K に掲載していますので、ここでは各アクトのレポート以外の雑感を述べておきます。

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7/16(土) ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN FES.2011

まずは 『NANO-MUGEN FES』 。行く前から、多分、アジカンで泣いてしまうと思ってた。3.11以降、被災地の支援を行ってるゴッチの日記を見てるだけで胸が熱くなってたから (遡ってみてください→ http://6109.jp/akg_gotch/ )。当日会場に着くと、ゴッチ自らが編集長を務める新聞 『THE FUTURE TIMES』 が配付された。今後、継続的に発行されるという。僕は初日しか観れなかったんだけど、この日はWE ARE SCIENTISTS、ASH、The Rentals、WEEZER等が出演したのもあってか、主催のアジカンは “ループ&ループ” やNANO-MUGENコンピ収録の “All right part2” などパワーポップな選曲でグイグイ攻めたのが印象的。2日目のアジカン、マニックスも観たかったぁ。

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7/17(日) AOMORI ROCK FESTIVAL ‘11~夏の魔物~

前日の 『NANO-MUGEN』 の後、すぐに仙台に向かい、夜中の12時頃からレンタカーを走らせ、早朝に青森に着くというハード・スケジュール。朝の8時前から全39組が出演し、もちろん全部のライヴは観れなかったけど、35組くらいは観た。 『夏の魔物』 にはそれくらいがむしゃらにさせる魅力がある。年々規模も大きくなり、運営も良くなっているが、僕はシステマチックにオーガナイズされていない部分こそが 『夏の魔物』 の魅力だと思っている。そもそも、与えられた環境でロック云々の議論ほど不毛なものはない。悪い意味で「フェス慣れ」した価値観のズレが、昨年のような事態を招いたとも言える。ロックは与えられるもんじゃなくて、自ら掴むもんじゃないか? 誰かに文句を言うくらいなら主催者のだいち69みたいに、好きなことを好きなだけやればいいじゃないか! そしてライヴで勝負すればいい。出演者はいいライヴを演って、お客さんはそれに応える。全ライヴを観ることも可能な 『夏の魔物』 は、そんなシンプルな形が今年も貫かれていた。そして、今年のピースな空気感は最高だった。その空気こそが東北地方の復興にも繋がるだろう。

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7/23(土) MOGAMI ROCK FESTIVAL ‘11

今年こそは行こうと思っていた 『最上ロックフェス』 だけど、結局、行けませんでした…。レポートは、弊誌でコラムを連載しているYOU-DIE!!!さん書いていただいたので、そちらを。このフェスはまず成り立ちが凄い。――人口約1万人の小さな町、山形県最上町に残る若者たちが 「残りたい町」 「戻って来たい町」 「自慢したい町」 をテーマに立ち上げ、今年で3回目の開催となる。フェスの実行委員長、矢口優太は言う 「僕たちにできることは、このロックフェスを通して、次世代の若者たちが誇りを持てる魅力ある地域作り実現すること」 「この取組みが日本全国の過疎化に悩む地域に夢と希望を与えられれば」 と。フェスを楽しんだ後は、温泉入って、泊まって山形の夏を満喫できる。来年こそは参加したい。

※JUICE 9月号の誌面においてタイトル表記に誤りがありました。関係者の皆様、読者の皆様に訂正してお詫び申し上げます。

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7/29(金)~7/31(日) FUJI ROCK FESTIVAL ‘11

今年は数年ぶりに3日間の参加。初日の朝に流されるフジロックのテーマ曲、清志郎さんの “田舎へ行こう” も聴けた。そして朝の挨拶で被災地へ黙祷を捧げた。3.11以降、その歌がより切実に響くソウル・フラワー・ユニオン。苗場でも力強く心に響いた。最後の “歌は自由をめざす” で 「東北から、三陸から、福島から、苗場から歌は自由をめざす」 と歌詞を変えて歌った。今年、アヴァロンでは 『ATOMIC CAFE』 が復活した。1984年から87年まで開催された反核・脱原発イベントで、今回のテーマは「脱原発から新エネルギーへシフト!」。僕はフジ初参加の息子 (1歳9ヶ月) と2人でATOMIC CAFÉにてトーク (田中優、伴英幸、鎌仲ひとみ) を聞いたり、ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザンのライヴを観たことが、今年のフジの一番の想い出だ。僕自身、14年連続でフジに参加してるけど、数年前まで息子と行く日が来るなんて思ってもなかったけど、元々、フジロックは昔から日高さんが 「保護者同伴の小学生以下の子供は入場無料で楽しんでもらうことによって、音楽と自然と、世界中から参加する人たちとの交流を楽しむ場を提供したい」 とパンフにも記されている。もちろん、周りの人達に迷惑にならないようにしたし、子どもの耳には気を遣ったし、雨に濡れないようにしたし、夜は嫁が早めに宿に連れて帰りました。確かにフジロックの乳幼児の参加はハードル高いけど、それを受け入れてくれる大らかさがあるのもフジロックならでは。

 

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8/5(金)~8/7(日) ROCK IN JAPAN FESTIVAL. 2011

 

震災の影響があった 「ひたちなか」 で今年も無事に開催された。それで街も活気づけば何よりだ。ただ、ひとつ気になったのは、通常より高い放射線量。RIJFは若い層が集まるフェスだけに放射能の影響も受けやすい。子連れでの参加者も結構見かけた。アジカンのゴッチもそういうことを事前に心配していた (8/1のゴッチの日記に記されています)。 そのアジカンのライヴが素晴らしかった! 初日GRASS STAGEのトリ。 “リライト” から始まり新旧織り交ぜたセットで数万人の観客を揺らす。歓喜に近い声で叫ぶゴッチから多くの思いがあふれ出ていた。 “転がる岩、君に朝が降る” で本編終了した後、ステージ後方に 「NO NUKES」 「CAUTION」 「THINK」 の文字が映し出された。2日目、8/6の日本マドンナ、あんなのMC 「今日は日本に原爆が落ちた日ですね」 も突き刺さった。N’夙川BOYS、マーヤのMC 「金もない、権力もない、発言力もない、いち人間ですけど」 にもグッと来た。昨年同様、会場内にジブリのオブジェが点在されていたが、そのジブリ作品を作った宮崎駿氏は 「NO!原発」 のプラカードを下げてデモを行っている。そう、もう何年も前から “ロックフェス” がレジャー感覚になっているが、もう少し、この国で起きた・起きている事実を真摯に受けとめてから、ロックに接してもいいんじゃないかと思う。そして来年もまた、ひたちなかでRIJFが開催され、安心して参加できることを願わずにはいられない。

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なんだか、震災のことと原発事故のことばかりに触れてますが、どのフェスも復興支援の意識を持って開催されていたし、少なくとも今年は各フェスが開催されただけでも奇跡的とも言える。だから、そこはどうしても考えてしまう。ちなみに写真のリストバンドは、フジのゲートをくぐってすぐの所に設置されていた 「東日本大震災 義援金ブース」 で募金した際にもらったリストバンド。ちなみにフジロックの場合、義援金は福島に寄付されました。

 

これ以降の 『RISING SUN ROCK FESTIVAL』 『SUMMER SONIC』 『ARABAKI ROCK FEST』 のことは、パート2にて書きます。

 

 

                     ♪ ひかり / ASIAN KUNG-FU GENERATION

8月号できました。

2011 年 8 月 9 日 tashiro

遅くなりましたが、JUICE 8月号は、既に7月末から全国で配付されています。
WEBでも各インタビュー、レビュー、レポート等をUP済みです。

8月号の表紙・巻頭は、矢沢洋子さん です!


8/3に2ndアルバム 『Give Me!!!』 をリリースした矢沢洋子さん。
8/26~27には渋谷Milkywayにて、レコ発イベントを2daysで開催します!
この夏、僕らは矢沢洋子のロックを手に入れる!

8月号の〈表紙B〉は THE COLLECTORS です。
今年、バンド結成25周年を迎え、モッズ・シーンの最重要バンドでありつつ、
日本のロックバンドの重鎮と言えるザ・コレクターズ。
8/10にアルバム 『地球の歩き方』 をリリースし、9/25には日比谷野音でワンマンも!

他は、ZEBRAHEAD、SHERBETS、BIG BITES、FOUR GET ME A NOTS、AVNEL、
VIVAROSSA、Emi-ra、ROZEO EMBLEM、京都大作戦のレポート、等を掲載!

またweb限定インタビューで竹原ピストルさんの、
これまでと現在、これからを語っていただいた貴重なインタビューを↓
http://www.juicemusic.com/juice/1108/takehara.html

 
ここ数日、個人的に特にリピートしている曲があります。


まず、ザ・コレクターズの “英雄と怪物” 。
震災と原発事故をモチーフにしストレートに歌ったメッセージ・ソングだ。
3.11以降の日本を直視してほしい。被災地で、原発被害に苦しむ地で、
声をあげられない子供たちがいることを想像してほしい。
子供たちの未来を守るため正しいロックンロールを歌う。
それこそ、大人のロックンロールじゃないか?
アルバムは、タイトル曲 “地球の歩き方” 含め、
今を生きるすべて人々に聴いてほしい曲がぎっしり詰まっている。

 


そして、竹原ピストルさんの “女の子” という曲。
2010年リリースのアルバム 『BOY』 に収録の1曲で、
ピストルさんが広島の原爆ドームを見た時、
「なんとなく空を見上げてぼんやり考えごとしている女の子みたいだな」
と思って書いた曲とのこと。
先日、8/6に改めて聴いた時、より心に刺さって響きました。
1人でも多くの人に聴いてほしいです。

もちろんピストルさんの最新アルバム  『SKIP ON THE POEM』 と、
震災直後に福島で作られたミニアルバム 『復興の花』 も聴いてほしい。

 

                          ♪ 英雄と怪物 / THE COLLECTORS

EMILY LETTUCE ってバンドを知ってるかい?

2011 年 7 月 15 日 tashiro


EMILY LETTUCE (エミリー・レタス) というバンドをご存知だろうか?
東京の4人組ロックバンド。かつては 〈アナログ時代〉 というバンド名で活動していた。
2010年1月1日に 〈EMILY LETTUCE〉 と改名。
確かに、アナログ時代だとインパクトはあるが、イメージが限定され過ぎてしまうので、
エミリー・レタスと改名してよかったと思う。

バンドの音楽性はビートルズ、ストーンズ、ザ・フー、ビーチ・ボーイズ、ザ・バンド、
など欧米ロック&ポップスをベースに、パンク、ニューウェーブから、
ストーン・ローゼスや90年代のUKロック、ブリットポップ、ストロークス以降の
感覚も兼ね備えている。
ちなみに現在、ステージ登場時のSEはストーン・ローゼスである。

一昨年くらいから、何度かライヴを観る度に、
ライヴの佇まいに惹かれ、彼らの曲が頭から離れなくなった。

その過程を順を追って説明すると、

1】↓ 2010年2月リリースの1st EP 『EMILY LETTUCE』


M1.“Color Voice” にオアシスやビートルズの影がチラつく。

 

2】2011年春、『DEMO音源6曲』 を聴かせてもらった。
その日のライヴでも披露していた、現在の彼らが詰まった音だった。
全曲メロディがいい! ギターリフで押す感じも気持ちいい。
特に“Flying Song” のグルーヴ感と、“片手にコイン”のリフとメッセージ性と、
ザ・ラーズを彷彿させる“February Sun”が最高だ。
●webサイトでも “February Sun”“片手にコイン” を無料ダウンロード中。
http://emilylettuce.com/ 今すぐ聴いてください。

 

3】 2011年春、『AN EMILY LETTUCE SAMPLE vol.1』
現在、ライヴ会場にて配布中の最新曲デモサンプラーCD。
昨日観たライヴでも演っていた “Asian Girl, So Fun” は、
いかにもイギリスっぽいポップ感に満ちている。
もう1曲は、プライマル・スクリームの “Movin’n On Up” のカヴァー!
本家プライマルも 『スクリーマデリカ』 20周年エディション再発で盛り上がる中、
とびっきりの愛情を込めてのカヴァーがいい。

 


そんな感じで最近、個人的にハマっているバンドで、ライヴもよく観ているんですが、
僕がブッキングした以下、2本のイベントにも出演するので、
是非、目撃しに来てください!

 

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7/20(水) 高円寺CLUB LINER
『マスザワヒロユキさよなライナーspecial!! This Is Pop × ハレチカ』
出演:rabuka / EMILY LETTUCE / 西村晋弥 / EdBUS / ベルリンペンギンレコード
open18:15/stsrt18:45
ticket:Adv.¥2,000/Door¥2,500(D別)
※CLUB LINER店頭、他で発売中
【問】CLUB LINER:03-3318-6130

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8/17(水)渋谷Milkyway
JUICE presents 『ハレチカ vol.36』
出演:COLD KITCHEN/wheellz/EMILY LETTUCE/
The Stanleys (from Australia)/papersyndrome/DJ:タシロック (JUICE)
OPEN18:00/START18:30
前売¥2,000/当日¥2,500(D代別)
チケットe+にて発売中、他にMilkyway HP予約、各バンドHP予約
【問】Milkyway:03-6416-3227
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                      ♪ 片手にコイン / EMILY LETTUCE

ハレチカ vol.36 開催します!

2011 年 7 月 13 日 tashiro

JUICE presents(タシロ企画)の “ハレチカ” 。
7/20に高円寺CLUB LINERで 『This Is Pop × ハレチカ』 も開催するんですが、
8/17にも開催します! 今回は、オーストラリアからも1バンド出演するという、洋楽フィーリングな5バンドが揃いました。

 

8/17(水)渋谷Milkyway
JUICE presents 『ハレチカ vol.36』
出演:COLD KITCHEN/wheellz/EMILY LETTUCE/
The Stanleys (from Australia)/papersyndrome/DJ:タシロック (JUICE)
OPEN18:00/START18:30
前売¥2,000/当日¥2,500(D代別)
【問】Milkyway:03-6416-3227
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1バンドずつ紹介していきます。

 COLD KITCHEN
ART-SCHOOLのB.宇野剛史がメンバーでもある3ピース。
今年5月に2ndミニアルバム 『断罪のフィードバック』 もリリースしたばかり。
http://coldkitchen.co.uk/

 EMILY LETTUCE
『MODS MAYDAY』 にも2度出演しモッド且つ、UKロックなテイスト満載のバンド。
現在、ライヴ会場にて最新曲デモサンプラーCD配布中。
webサイトでも 「February Sun」「片手にコイン」 を無料ダウンロード中。
http://emilylettuce.com/

 wheellz
USオルタナティヴとUKロックを融合させた音と雰囲気を持つ3ピース。
昨年リリースの1stアルバム 『20』 も好評。
http://wheellz.net/

 The Stanleys
なんとオーストラリアからやって来るパワーポップ・バンド。
まずは視聴してみてください↓ かなりいいです!
http://www.myspace.com/thestanleysau

■papersyndrome
オープニングアクトで出演いただきます。
http://06.mbsp.jp/papersyndrome/

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チケットe+にて発売中、他にMilkyway HP予約、各バンドHP予約
e+PC用購入ページリンクURL
http://eplus.jp/sys/T1U14P0010843P0100P002060153P0050001P006001P0030001
e+携帯用購入ページリンクURL
http://eplus.jp/m/msys/T1U55P0010844P0100P002060153P0050001P006001P0030001?uid=NULLGWDOCOMO
皆様、是非、お越しください!

 

 
                            ♪ ミュージック / wheellz

いわき、にて (その2)

2011 年 7 月 7 日 tashiro

いわきへボランティアに行きたかったのは、
まずは被災地へ支援に行くべきだ、と思ったのと、
福島第一原発の被害を、現地ではどう受けとめているかを、
肌で感じたかったのもある。
それは、以前原発で働いていた方がボランティアに参加していたことと
地元いわきの2バンドに現実が表れていたと、ひとつ前で書いた。

福島市に行った時も思ったけど、いわき市内で気になったのが、
数名の小学生がマスクをしてなかったこと。
僕は未使用のマスクを持ってたので、思わず声をかけそうになったけどヤメた。
唐突過ぎて怪しいと思われるかもしれないし、
そんな、おせっかいをする道理は無い。
でも、やっぱり気になる。

放射線・放射性物質の子供への影響は、大人より圧倒的に大きい。
そういうことは、本を読んだり、ネットで調べればすぐ出てくる。
参考資料として↓
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/7191?page=4

多分、健康な大人は大丈夫だろう(40になる自分含む)。
でも子供は守ってやらないと、と強く思う。
大人の意識の違いによって、子供は被曝せざるをえない。それが問題だ。

郡山の小学校で水を入れたペットボトルが放射線を防げると、
自分たちで身を守る子供たち。
その反面 「脱原発はヒステリック」 等の一言で片付け、
被曝させ続ける大人がいる。
こんな悲しいことはない。

僕らはこの数ヶ月で、
政府が真剣に復興する気がないのを知った。
子供を被曝から守る気がないのも分かった。
何も良い方向に進んでない。
本来なら、「もしまた大震災と原発事故が起きたら」
に備える段階の時期に来ててもおかしくないのに。

福島県内では原発の影響で仕事を失い自殺する方もいる。
政府や東電を責めるばかりじゃ、埒があかないけど、
原発・エネルギー問題は、難しい問題が山積みだけど、
未来のために、今後もできることは続けたい。
僕はいつか南相馬市にもボランティアに行きたいと思ってる。

極論、ロックンロールはキッズのためのもの、と思ってるから、
福島の子供たちも守れないのなら、何がロックンロールだ、
何がエンターテイメントだ、とも思う。
そんな気持ちが心のどこかにあるのに、脳天気に楽しめるはずがない。

でも、 ピート・タウンゼントはこんな名言を残している。

 「ロックンロールは、別に俺たちを
 苦悩から解放してもくれないし、逃避させてもくれない。
 ただ、悩んだまま躍らせるんだ」

意識の高いバンドマンらは自覚している。
もう3.11以前の感覚では、何も掴めやしないって。

 

これらはJUICEの総意ではありません。
あくまで、タシロの個人的な見解です。

 

                   ♪ Won’t Get Fooled Again / The Who

いわき、にて (銀杏BOYZ、ライブレポート 他)

2011 年 7 月 7 日 tashiro

3.11以降、「自分にできること」を考えては、無力感に襲われてしまう時もあった。
もちろん募金をしたり、支援物資を知り合いのバンドマン(JazzCoke)に
南相馬市まで届けてもらったりもした。

5.1 には仙台ennとJUICEの共催イベント「ハレチカ」を開催した。
5.2 には茨城・水戸SONICにも行った。
5.14 には福島市で開催されたホール・イベントにも駆けつけた。
以上の模様はレポートしています ↓
http://www.juicemusic.com/juice/1106/event_report.html

現地のアーティストやライヴハウスを応援し、少しは力になれたと思っていたけど、
やっぱり、「自分にできること」は、ずっと考えていた。
ネットで 「ボランティアが足りていない」 というニュースを見かけた。
阪神大震災の3分の1しかいない、東北から関東にかけ何倍も広い範囲なのに。

なので、いつか被災地にボランティアに行きたいと思っていた。
そんな時、銀杏BOYZが被災地4県でツアーを行うと、「これだ!」と決めた。

6.30、朝5時半に家を出て、常磐道を走る。
午前9時過ぎ、いわきに到着。
前日に調べておいた、いわき市の 「災害ボランティアセンター」 へ。
手続きをし、初参加の方向けのオリエンテーションを受ける。
「仕事だけでなく、被災者の方やボランティア同士で会話や交流を楽しんで」、
というようなことを何度も説明をされたのが印象的。

1人で参加した僕は、初参加の4人を含む11人のグループに。
依頼主は、サッシ屋(ガラス屋)の独り暮らしのお婆さん。
散らかったままの家の中を綺麗にしたり、
おびただしい量の割れたガラスを拾って袋や箱に入れるという作業を、ひたすら行う。
マスク、長袖、ゴム手袋という恰好で暑い中、すぐ汗だくになるが、
ボランティア慣れしている方の動きは素晴らしかった!
最後は全員で集積所にガレキを車で運んだ。
そこのガレキの山の光景は、非現実的で忘れられない。

ボランティアで一緒になった方と話をしてたら、
その方は水戸から福島に月に数回は来ているとのこと。
以前は原発で働いていたが、今は辞めて、別な仕事をしつつボランティアに来てるという。
茨城も被災地なのに、福島でもボランティアを行う彼の気持ちが解った瞬間、
原発に「反対、推進」と主張するのは簡単だけど、
どう行動するか? が大事だなと、改めて思った。
長期でボランティアされている方々には本当に尊敬の念を抱く。

最後、依頼主のお婆さんが、「今日から安心して眠れる」って
涙流して喜んでくれた。それだけで、やってよかったなと。

僕は今まで頭では解っていたことが、行動することで実感できた。
ちょっとした人助けをしたことで、自分の中ですっきりできたのが一番大きい。

 


それでも、まだまだガレキが積まれたままの所もある。


いわき市、四倉港


道端にガレキが残ったままの道路

 

そして既にクタクタになった状態で、SONICへ行く。

銀杏BOYZの前に出た地元2バンドも観た。
「WILD FANCYS」のメンバーの1人は福島第一で働いているそう。
「内郷げんこつ会」は反原発・反核を掲げたサイコビリー・バンドで、
Drは顔に放射能マークを顔にあしらってた。
そんな2バンドが隣同士で物販を並べていた。福島の現実を見た気がする。

久しぶりに観た銀杏BOYZは、
夢に出てきそうなライブだった (良い意味でうなされるような)。
サスペンダーに上半身裸の峯田の胸には、イギー・ポップばりの切り傷があって、
痛々しくも雄々しく感じた。4人の演奏はもちろん轟音。
できたばかりという新曲も披露。
同期音を絡めたダンサブルなポップソングに、銀杏の新しいモードを見た。

MCで、「震災以来、音楽を聴けなくなった」
「アルバムをずっと作ってたけど、何もやる気が起きなくなった」
「でも(被災地に)行こうと思った」
「みんなの顔を見ていると、やっぱり違う」
「今夜、ここでやれて、よかった」
「アルバム2枚作って、また来るから」、というようなことを言ったのが印象的。

“SKOOL KILL”も“べろちゅー”も“ボーイズ・オン・ザ・ラン”もよかったけど、
“漂流教室”をやった時、思わず涙があふれそうになった。
あの場に、震災・津波で友達を亡くした人もいたかもしれないと思うと。

 
 告別式では泣かなかったんだ 外に出たらもう雨はあがってたんだ
 あいつは虹の始まりと終わりをきっと 一人で探しにいったのさ

 

                           ♪ 漂流教室 / 銀杏BOYZ